(読まれていないパナマ文書関連の投稿を少しまとめまて整理しています)
●パナマ文書に丸紅、伊藤忠商事、UCC代表など
2016/4/27:パナマ文書記載の日本人・日本企業情報で続報がありました。ただ、以前も書いたように、名前が載っていたからと言ってただちに租税回避行為をしているというわけではありませんし、租税回避行為そのものも違法とは言えません。
なので、
パナマ文書、日本関連270社明記 UCC代表の名も 2016/4/27 0:06 日本経済新聞 電子版で登場する丸紅、伊藤忠、UCCホールディングスはすべて租税回避行為を否定してしますし、UCCは加えて合法性も主張していました。
タックスヘイブン(租税回避地)に関わる「パナマ文書」の共同通信による分析で、日本在住者や日本企業が株主や役員として記載された回避地法人が少なくとも270に上ることが26日分かった。大手商社の丸紅、伊藤忠商事などが記載されていた。株主などに名前があった個人もコーヒー飲料大手UCCグループ代表者ら、大都市圏を中心とする32都道府県に約400人(重複含む)おり、回避地利用が個人にまで広がっている実態が浮かび上がった。〔共同〕
●名前が上島豪太代表のUCC、同族経営で上島昌佐郎氏が継承
「UCCグループ代表者」というのは、"UCCホールディングス社長でUCC上島珈琲のグループ最高経営責任者(CEO)の上島豪太氏(47)"のこと。経歴を探したものの見つからないので、
UCC上島珈琲 - Wikipediaなどから周辺情報を。典型的な同族経営企業っぽいです。
上島商店(現在のウエシマコーヒーフーズ、上島治忠が創業)を源流に、上島忠雄(うえしま ただお、1910年10月25日 - 1993年10月31日)が1933年(昭和8年)に個人商店として創業。現在でもほぼ同族経営である。
上島昌佐郎氏が社長昇格へ UCC上島珈琲 :日本経済新聞 2013/10/1 2:00
UCCホールディングス(HD)傘下の事業会社、UCC上島珈琲は10月1日付で上島昌佐郎副社長(42)が社長に昇格する人事を固めた。持ち株会社と事業会社のトップを兼任する兄の上島豪太社長(45)はUCCHD社長に専念。兄弟で業務を分担することで迅速な意思決定を徹底する。昌佐郎氏は上島達司UCCHD会長の次男。
上島 昌佐郎氏(うえしま・まさろう)93年(平5年)甲南大経営卒。96年UCC上島珈琲入社、10年副社長。兵庫県出身。
●ソフトバンクの名前も見られるが…こちらは完全に無罪?
なお、上記以外にソフトバンクの名前も見えましたが、こちらはさらに租税回避行為とは関係がなさそうです。
ソフトバンクのグループ企業がやはり同諸島に06年設立された会社の株の35%を持っていたことも記されていた。同社は、設立したのは中国IT(情報技術)企業で同社は設立に関係せず、要請を受けて事業参加したが撤退したと説明した。
今は名前が出た時点で悪みたいな雰囲気になっている上に、出生不明の怪しいパナマ文書掲載企業が出回っています。もうちょっと落ち着いた方が良いでしょう。
●パナマ文書に大物経営者が登場!楽天・三木谷浩史会長の名前
2016/5/11:楽天の起業前の話ということで、大ごとにならなそうな感じですが、大物経営者の名前が出てきました。
公開前に早くも…“パナマ文書”に楽天・三木谷会長の名前 | 日刊ゲンダイDIGITAL(2016年5月9日)が、以下のように書いています。
タックスヘイブン(租税回避地)の金融取引を記した極秘文書「パナマ文書」。(中略)ICIJに参加する共同通信が文書を解析したところ、ネット通販大手「楽天」の三木谷浩史会長兼社長がタックスヘイブン法人の株主となっていたことが分かった。
共同通信によると、三木谷会長は95年に英領バージン諸島に設立された法人の株主になっていた。株を取得したのは楽天の起業前で、パーティーか友人の紹介で知り合った外国人から投資を持ちかけられた三木谷会長が、80万円程度を出資したという。
●三木谷会長「適切に納税」「まったくやましいところはない」
三木谷浩史さんは当然否定。
“パナマ文書”完全公開 実名さらされた創業者たちの言い分 | 日刊ゲンダイDIGITAL(2016年5月10日)によると、三木谷さんは楽天を起業する以前の投資で、「まったくやましいところはない」などと話していたとしています。
もうちょっと検索すると、むしろ損したともありました。
「適切に納税」「当局に開示」=パナマ文書の日本企業:時事ドットコム(2016/05/10-10:56)では、以下のように報じています。
<楽天は、三木谷浩史社長が出資者に名を連ねる企業が同文書に登場したことについて「楽天の起業前に外国人が設立した英領バージン諸島の企業への投資を持ち掛けられ、(個人として)80万円程度を投資した」と説明。「租税回避の意図はなく、その後事業は立ち行かなくなり投資額の一部しか回収できなかった。脱税などの意図は全くない」と指摘した>
●安倍首相と仲が良い三木谷会長 高鳥修一・内閣府副大臣は調査否定
経緯の説明からして大したことなさそうではあるものの、政府からは早々に調査は考えていないと否定する発言が出ています。以前も書いているように、全貌が明らかになっていないうちからいきなり否定するってのは妙な印象を与えます。(関連:
日本政府なぜかパナマ文書調査せずと宣言 海外首脳には問題と懸念)
<内閣府の高鳥修一副大臣は、政府の産業競争力会議で委員を務める楽天 (4755.T)の三木谷浩史会長について、名前がパナマ文書に登場したのを受けて「特別な調査は考えていない」と述べた>(
三木谷氏の調査、考えていない=高鳥・内閣府副大臣 | ロイター 2016年 05月 10日 16:35 JSTより)
ネトウヨっぽい層からひどく嫌われている三木谷会長なのですけど、実を言うと、安倍首相と仲良しなんですよ。
深谷隆司議員、楽天三木谷浩史社長を選んだ安倍晋三首相を批判する形にでやったように、首相は三木谷会長と繋がりがありますし、その後の医薬品ネット販売問題でも怒って辞任を口にしていた三木谷会長を首相がわざわざ慰留していました。
<安倍首相は15日、IT(情報技術)企業などで組織する新経済連盟(三木谷浩史代表理事=楽天会長兼社長)が16日に開く国際会議「新経済サミット」の前夜祭に出席した。
新興の経済団体のイベントに首相自らが出席するのは異例で、政府の産業競争力会議の民間議員を務める
三木谷代表理事に一定の配慮をした格好だ>
(首相、三木谷氏に配慮…異例の行事出席、挨拶も (2013年4月15日21時28分 読売新聞)より)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130415-OYT1T00878.htm
こういう背景を知っていると、早々に調査を否定する発言が余計怪しく感じてしまいます。前述の通り、私にも問題ないケースのようには見えるのですけど、「李下に冠を正さず」ということを心がけて、もうちょっと慎重に対応してもらいたいです。
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