「中国色」濃く…ハリウッド大作映画が中国にひよった 日本に出てきた影響とは?(1/3ページ) - 産経ニュース 2016.3.22 07:42(岡本耕治)
「オデッセイ」は、火星にたった一人残された男のサバイバルを描いたSF作品。その作品で、中国は救出計画の鍵となり、プロジェクトの成否を心配そうに見守る中国人群衆の姿が何度も映し出された。
映画評論家の秋本鉄次さんは「『70億人が彼の還りを待っている』というキャッチコピーなのに、米国以外は中国ばかり。まるで米中共同救出作戦のようで、違和感を覚えた」と語る。
中国の昨年の年間興行収入は約440億元(約7554億円)で、米国に次ぐ世界2位。さらに、「ワイルド・スピード SKY MISSION」(15年)の興収は約3億9000万ドル(約434億円)で米国を超えたといわれており、関係者を驚かせた。中国は外国映画の年間公開本数を制限しており、「中国で上映されるために、中国ロケやご当地俳優の起用は当然、選択肢に入ってくる」(映画関係者)事情も絡んでいるようだ。
さらに、12年に中国の大手不動産・娯楽グループ、大連万達集団が米国の世界第2位の映画館チェーン、AMCエンターテインメントを26億ドル(当時約2060億円)で買収したのに続き、今年1月には「ジュラシック・ワールド」を製作したレジェンダリー・エンターテインメントを35億ドル(約3898億円)で買収すると発表。中国資本による買収や出資は着実に増えている。
大連万達グループ - Wikipedia
大連万達グループ(だいれんわんだグループ、中国語: 万达集团)は中国のコングロマリットである。
中国台頭の影響は日本にも出ている。ハリウッドスター来日の激減だ。(中略)「ハリウッドは、かつてのように“日本第一”ではなくなった」と感じている映画関係者は多い。
産経新聞 ENAK “日本詣で”CMより効果的!? ハリウッド・スター来日ラッシュ 東京朝刊 by 岡田敏一
映画PRのためのハリウッド・スターの来日ラッシュが続いている。ワールドプレミア(世界で最初の完成披露試写会)を日本で行うケースも増えた。ハリウッドが米国に次ぐ世界第2位の日本の映画市場を重視するようになったのが理由のひとつ。国内の配給会社も「宣伝効果は軽く数億円」と歓迎しており、スターの日本詣(もう)では今後も続きそうだ。
(中略)米国で振るわなくても日本で大ヒットした作品が少なくないことが、ハリウッド側の日本市場に対する意識も変えつつあるようだ。
トム・ハンクス主演の「ターミナル」(スティーブン・スピルバーグ監督)は、米での興行収入が約7800万ドル(約90億2800万円)だったが、日本では41億5000万円を稼いだ。ジョディ・フォスター主演の「フライトプラン」も米では約9000万ドル(約10億7000万円)だったが、日本では31億2000万円のヒット作に。いずれも出演者の来日キャンペーンを含むPRが奏功したかたちだ。
5月1日公開の「スパイダーマン3」のように、英米を差し置いて日本でワールドプレミアを行うケースも目立ちはじめた。「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」も6月に東京でワールドプレミアを行う。
ハリウッドでも最近は「来日キャンペーンへの参加が出演契約に盛り込まれている作品がほとんど」(業界筋)といい、来日ラッシュはますます加速しそう。
ブログ内 | ウェブ全体 |
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ |