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社員に失敗を推奨するAdobe 成功率が高いことがむしろ悪い理由


2016/5/23:
●社員に失敗を推奨するAdobe、自由に使える10万円を配布
●自由に使える10万円には、スピードとチャレンジという狙い
●失敗はどんどんしてほしい!成功率が高いことがむしろ悪い理由


●社員に失敗を推奨するAdobe、自由に使える10万円を配布

2016/5/23:私は常々小さな失敗は大事だという話をしており、失敗を推奨するくらいの方が良いと思っていました。ただ、本当に失敗を推奨すると、失敗が目的化することがあります。失敗すると褒められるので、わざと失敗するという形です。ビジネスより子どもで考えるとわかりやすいですよね。

 もちろん失敗は最終的な目的ではなく、チャレンジを促すが本当の狙い。ですので、結果を褒めるより、過程を認めるのが良いと私は書いています。ところが、マジで「失敗の推奨」をしているのかなという感じのアドビは社員に「失敗してこい」と1000ドル渡す:日経ビジネスオンライン(染原 睦 2016年4月11日)という記事がありました。

 読んでみると、最初の部分では、「失敗してこい」より「1000ドル渡す」がポイントのようなことが書かれています。アドビシステムズが、2012年から社内の新規開発プロジェクトとして行っている「キックボックス」という取り組みに関する説明がありました。

 キックボックスと呼ばれる箱の中に、付箋紙やチョコレートバー、スターバックスのギフトカード、そして1000ドル分(日本円では10万円以上)のクレジットカードが入っています。社員は、箱の中身を自由に使い、自身のアイデアをある程度の形にすることができるとのこと。

 場合によっては、一部の利用者に使ってもらうなど、市場調査も可能だそうです。1000ドルの使途の説明や報告は不要というのがすごいところ。すでに1400名の社員がキックボックスを手に入れ、実際にアドビの戦略に大きく影響を及ぼしたものも出てきているといいます。



●自由に使える10万円には、スピードとチャレンジという狙い

 。直接チャレンジいう言葉は使っていませんでしたが、3つのベンチャーを立ち上げてからアドビに入ったマーク・ランドール クリティビティ担当バイスプレジデントの説明を見ると、このキックボックスの狙いについてはスピードとチャレンジの2つがあるようでした。

「アドビに入社して感じたのは、伝統的な良質な会社ではあるけれども、少なくとも私が慣れ親しんでいた文化とは違うなということでした。リスクを怖がっているようにも見えました。
 例えば、何かを社員が試したいと思っても30~50パーセントの成功率が見込めないと試せない」

 2つのうちのチャレンジはわかりやすいですね。「リスクを怖がっているようにも見えました」などとあるように、上記の説明はチャレンジを恐れるな…といった話。そのまま失敗できるという話であり、やはりアドビも失敗を重視しているのだとわかります。

 問題はもう一つのスピードの方でしょう。こちらについては、「新製品のサイクルも長い間検討を重ねて、1年~1年半に一度、新商品を投入する。1つの商品について、投資額は50万~100万ドル。時間もコストも非常に大きな投資をしていました」といった説明です。

 実は、大企業とベンチャー企業の違いとして、スピードというのは大きいのです。もっと早くできるでしょ?営業と技術が対立しない大企業GE(ゼネラル・エレクトリック)で書いたように、あの巨大企業のGEもベンチャー企業に学んでいます。

 早く失敗せよ(シリコンバレーの名言) ジョブズとニトリという成功例で書いたように、国内ですと、ニトリの似鳥昭雄さんは「小さく失敗する」ではなく、「早く失敗する」という言い方をしていました。経営者がスピードに目が行っているのは良い兆候です。

 逆に、日本の家電メーカーなんかはスピード不足だと言われていましたね。この関連では、日本企業が中国・台湾に負けるのは当然 シャープもスピード不足のせい?という投稿をしています。


●失敗はどんどんしてほしい!成功率が高いことがむしろ悪い理由

 ランドール・バイスプレジデントも「小さく失敗する」「早く失敗する」といった言い方をしていますね。「大切なのは、どう失敗するのか。そして、そこから何を学ぶのか、です。早い段階で失敗することは良いことです」としていました。続けて、以下のようにもおっしゃっています。

<それ(引用者注:早い段階で失敗すること)によって後の大きな失敗を回避できますし、すべての小さな失敗に小さなブレイクスルーがあるはずなのです。だから、小さな失敗はどんどんしてほしい。
 クリエイティブ(創造性があること)の反対は、ボールド(退屈)という人もいるが、僕は、「フィア(恐れること)」だと思っている。失敗することを恐れれば、クリエイティブなアイデアは生まれない。そういう意味で、「恐れ」はクリエイティブの最大の敵です>

 私が心配した失敗の目的化については懸念していないようで、失敗率は高い方が良いとまで言っています。かなり過激ですね。また、なぜ小さく失敗するのが良いのかにもきちんと触れていました。

「新規開発の失敗率が低いのだとすると、果敢なことを試していないことの証左だと思っています。キックボックスは、失敗率を高くすることがゴールでもありました。コストと時間をかけたあげく、危機的な失敗をするのではなく、より早く小さな失敗をたくさんすること」

 失敗率は高い方が良いとまで言っていたのには驚きました。ただ、私もすべての失敗を良しとしているわけではなく、大きな失敗は避けなくてはいけないという考えであり、ここらへんについては同じです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■もっと早くできるでしょ?営業と技術が対立しない大企業GE(ゼネラル・エレクトリック)
  ■早く失敗せよ(シリコンバレーの名言) ジョブズとニトリという成功例
  ■日本企業が中国・台湾に負けるのは当然 シャープもスピード不足のせい?

【その他関連投稿】
  ■賛成者ではなく反対する抵抗勢力の話こそよく聞くべき アドビシステムズが成功したビジネスモデルの変革
  ■ホリエモンこと堀江貴文と東国原英夫が醜く罵り合い 橋下徹元大阪市長の番組がきっかけ
  ■無駄が多いメルカリ 売り切れて買えない商品をわざと見せている理由
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