最近ネットで見るのは、「瞑想はいいものだ」ってな話ばかりな気がするのですけど、実はデメリットもちゃんとあるそうです。そして、その危険性を考えると、無責任に勧められるようなものではなさそうでした。(2017/6/8)
●瞑想の悪い効果を意味する「魔境」は英語でも「makyo」
2017/6/8:"脳をリフレッシュすることでさまざまな良い効果をもたらすもの"とされている瞑想。しかし、瞑想には、「魔境」と呼ばれる悪い効果が潜んでいることもわかっているとのこと。
(
「瞑想」で生じるデメリット「魔境」について科学的な調査が始まる - GIGAZINEより)
「魔境」ってすごい単語持ってきましたね。多くの場合は、以下のような意味で使われている言葉です。
1 悪魔や魔物の住む世界。魔界。
2 どんな危険がひそむかわからない人跡まれな地域。「神秘の魔境を探る」
3 遊里や賭博(とばく)場など、人を誘惑して逃れられなくさせる場所。魔窟(まくつ)。「歓楽の魔境に入り込む」
(
デジタル大辞泉より)
この魔境は英語でも「makyo」と呼ばれているとのこと。ちなみに瞑想の場合は「meiso」とはならずに、「meditation」だそうです。
●魔境には「不安」「恐怖」「不眠」「虚無感」などがある
瞑想をする人たちは、その効果に科学的根拠があると主張しているものの、私は正直胡散臭いと思っていました。この記事では、そもそも"瞑想に関するさまざまな研究が行われていますが、脳で起こる現象は科学的に証明されてはいません"と書いていました。
そして、今回の主役である魔境については、それにもまして研究が進んでいないとしていました。で、この記事が伝えているのが、そういった研究が始まったよという話。
ブラウン大学で宗教学を研究するJared Lindahl博士と心理学を研究するWilloughby Britton准教授が、瞑想に取り組む60人にインタビュー形式で瞑想体験を聞き、その中で魔境についての実態を報告しています。
Lindahl博士らは、瞑想によって発生する望ましくない59種類の感覚を特定しました。「不安」「恐怖」「不眠」「虚無感」「光の幻覚」「幻聴」「時空のゆがみ」「過敏症」「デジャブ」などが含まれ、比較的、症状の軽度な「一時的」なものから、効果が継続する「持続的」な重度な症状まで含まれていたそうです。
ただし、Lindahl博士らの研究で魔境体験を語った被験者は、必ずしも魔境を否定的なものとしてとらえているわけではなかったとのこと。「挑戦的な」という言い方をしており、かなり宗教的ですね。「試練」だと考えているのでしょう。
●本来持つ防衛メカニズムを破壊…瞑想の危険性
私は瞑想のデメリットの話をあまり読んだことがなかったのですが、
瞑想 - Wikipediaを見たら、「弊害・危険性」の項目がびっくりするくらい長くなっていて、とても全部は紹介できません。
危険性の例としては、安藤治さんの指摘について紹介。まず、臨床で安易に瞑想を適用するのは危険だとしています。そして、実際の弊害としては、以下のようなものが挙げられていました。
・時折起こるめまい
・現実との疎外感
・それまでになじみのなかった思考、イメージ、感情などが引き出されること
・これれらに敏感になることによってもたらされる苦痛
・妄想的な思考にとらわれる
・不安に付きまとわれる頭痛
・消化器系の不調
・不安
・退屈
・憂鬱感
・不快感
・落ち着きのなさの増大
また、"瞑想によりそれまで保たれてきた防衛のメカニズム"をぶち壊してしまうこともあるとのこと。そうなってしまうと、"普段は意識にのぼってこない幼児期の体験や不快な体験の記憶、身体の痛みが浮上すること"が起きることが多いそうです。さらに、"かつて精神病を体験した人の場合、症状が再発する可能性"についても指摘されていました。
ただ、精神論が最初にある場合、こうした悪い作用をも前向きに捉えてしまったり、うまく瞑想ができない自分が悪いと結論づけたりで、危険な状態にそのまま突き進むことが多そうです。さっきの魔境体験を語った被験者らがまさにそんな感じでした。
したがって、下手に勧めて、犠牲者を増やさない方が良いでしょうね。距離をとっておきましょう。
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