有名芸能人を使っている企業は安心か?の続き的なもの。有名芸能人を使うことで信用を得ることで、詐欺まがい、もしくはモロに詐欺の商売に、利用されることがあるという話です。過去最大規模のマルチ商法事件 L&G・円天事件がメインですが、<小林幸子氏やフォーリーブス江木俊夫氏らが投資詐欺の広告塔に>などの例も追記しています。
2022/02/11まとめ:
●大阪観光大学が買って暴落の仮想通貨、デヴィ夫人宣伝のSWEか?
●詐欺企業に加担した演歌歌手・芸能人 細川たかし,千昌夫,藤あや子,美川憲一など
2011/4/13、2017/07/02:L&G(エル・アンド・ジー)というのは、健康食品販売会社。問題は多数あったものの、特に有名なのは擬似通貨「円天」というもの。 10万円以上を預け、あかり会員になると「1年ごとに預けた金額と同額の円天を受け取ることができる」「年利100%の金利が払われる」とされ、受け取った円天は、円天市場で利用することが可能とされていました。
ただ、一般的な電子マネーとは比較できないほど対応店舗が少なく、偽造通貨にほぼ等しい扱いだったそうです。そして、2007年10月3日には、出資法違反(預かり金の禁止)容疑で一斉捜索。全国約5万人から1000億円を超える資金を集め、詐欺容疑での立件を視野にいれた捜査が行われるという、過去最大規模のマルチ商法事件となりました。
(
エル・アンド・ジー - Wikipediaより)
で、この円天事件に絡んで、L&G被害対策弁護団が、L&Gに加担した形になった30名のタレントについて、照会書を発送しました。以下の30人です。
・細川たかし
・藤あや子
・松方弘樹
・長山洋子
・美川憲一
・キム・ヨンジャ
・中村美律子
・伍代夏子
・八代亜紀
・清水アキラ
・栗田貫一
・瀬川瑛子
・香西かおり
・研ナオコ
・山本譲二
・日野美歌
・島倉千代子
・錦野旦
・水前寺清子
・坂本冬美
・コージー冨田
・まねだ聖子
・なかもり
・一木ひろし
・三田明
・平浩二
・北原ミレイ
・高田恭子
・松崎しげる
・小林旭
(
細川たかし氏ら芸能人30名に照会書 L&G被害対策弁護団より)
また、Wikipediaでは、上記以外に千昌夫さん、桂銀淑さんの名前がありました。
・千昌夫
・桂銀淑
●誠意の欠片もなし!弁護団への照会書すら完全に無視した芸能人たち
積極的に関わっていた細川たかしさんへの照会書だけは専用のもの。その他の方たちには同一文書で、どういう経緯で出演したかなどの事実関係を尋ねています。
細川たかしさんは言い逃れしようがありませんが、「他の方は被害者では?」とファンの方たちは思うかもしれません。実際、仕事であれば人も殺してしまうのが人間です。それで済むかどうかは別として、悪気は全くなかったというのもわかります。ただ、信じられないことに、
この照会書を無視した人たちがいたそうで、全く誠実さを感じません。
最初の照会書の送付は2007年12月12日ですが、L&G被害対策弁護団では2008年4月1日に、前回L&G関連タレントへの照会書に対し、未回答タレントへ催告照会書を発送したそうです。2度目の送付では「貴殿からは回答期限より3ヶ月以上が経過した現在も、何ら回答がございません」とありますが、最初の照会書では「2週間以内に」と書かれていました。それからさらに3ヶ月ですから2週間どころの話じゃなく、これは回答が遅れているというものではないでしょう。
「はからずも詐欺に加担して申し訳なかった」という気持ちがあるのなら、少なくとも誠実に回答するはずです。それすらしないというのは、被害者をさらに傷つけるものですし、信じているファンをも侮辱していると思います。
●そもそも元凶が…弁護団への照会書すら完全に無視した芸能人リスト
a href="http://www.ab.auone-net.jp/~lg-higai/shoukaisho2.html" target="_blank">未回答タレント、細川たかし氏外13名へ催告照会書
・細川たかし
・藤あや子
・松方弘樹
・長山洋子
・美川憲一
・キム・ヨンジャ
・中村美律子
・伍代夏子
・香西かおり
・研ナオコ
・日野美歌
・錦野旦
・坂本冬美
・松崎しげる
・千昌夫(初回照会書を発送)
あれだけ深く関わっていた細川たかしさんが無視するというのは、にわかには信じられないのですが、本当馬鹿にしていますね。絶対に芸能人なんか信じちゃいけないとわかるものです。芸能人をうまく使った詐欺企業としては、
高齢者詐欺・悪徳商法の手口 今でも通用する豊田商事事件の先見性も書いています。そちらも良かったら読んでみてください。
また、L&G被害に関しては、L&G被害対策弁護団を偽る詐欺者が現れて、エル・アンド・ジーの被害者に対し『被害金が70%~80%戻ってくる。着手金1人あたり30万円を払え』といった内容の電話がかかってくるなど、何種類もの新たな詐欺が出ているようです。
なんかもう読んでいて悲しくなってきましたが、これが現実。芸能人絡み以外でも詐欺がいっぱいですからね。世の中信じちゃいけないことばかりです。
●小林幸子氏やフォーリーブス江木俊夫氏らが投資詐欺の広告塔に
2017/11/16:似たような話がありましたので追記。今回問題となったのは、健康食品販売会社「ロイヤルフーズ」。健康食品は効能の詐欺も多いですが、今回の場合は投資詐欺です。高齢者に投資などを持ちかけて現金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課は、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の疑いで、従業員ら計8人を逮捕しています。主犯格の2人は容疑を認めているとのことでした。
逮捕の直接の原因は、2013年12月~14年10月、返金能力がないにもかかわらず、事業への投資をすれば、元本を保証し「1年間で7%の利息を付けてお返しできます」などとウソを言って、東京都や神奈川県の50代~80代の男女8人から計約1億8000万円の現金をだまし取ったという疑い。
捜査関係者などによると、フォーリーブスの江木俊夫さんや歌手・小林幸子さんら有名歌手を呼んだパーティーを開催し、集まった客から投資を募っているということを行っていました。この手法を行っていた期間は逮捕容疑のことをしていた期間よりずっと長く、07年~16年8月に4都県の1046人の高齢者らに1口100万円などで出資させ、総額約60億円を違法に集めていたとみられています。
小林幸子さんは、「いろいろなショー出演のオファーがある中で10年以上前に出演しました。まさかそんなことをしている会社とは知らず、びっくりしています」と何だが他人事でした。ただ、有名歌手を呼んでいることと、投資の勧誘は密接に関わっており、時期の問題ではないと思われます。
("江木俊夫&小林幸子、60億円詐欺の“広告塔”に…健康食品会社社長ら8人逮捕 スポーツ報知 / 2017年11月16日 7時0分"より)
また、過去に同様の事例が複数あることから、このように芸能人をパーティーに呼んでいる会社は、基本的に注意すべきだと考えられます。間違っても「有名な芸能人が関わっているんだから安心」なんてことは思わないでくださいね。むしろ逆の可能性が高いんです。
●記事見て驚き…大阪観光大学ってマジでそんな名前の大学あるの?
2019/07/08:大学とつくが正式な大学ではない…ということがあります。資生堂がやってるメディア「スキンケア大学」もたぶんそういうんじゃないですかね。で、「大阪観光大学」って名前を聞いて、最初、本当の大学ではなくて、そういう名前の商業施設か勉強会か何かかと思ったんですよ。
ところが、マジでそういう名前の大学なんだそうな。びっくりですわ。この大阪観光大学は、大阪・熊取町にある私立大学で、学校法人「明浄学院」が運営。大学によると、平成12年に大阪明浄大学として開学。最初は今の学校法人名と同じ大阪明浄大学でした。6年後の平成18年に、大阪観光大学に名称を変更したといいます。
学部は、観光学部と国際交流学部の2つ。およそ800人の学生のうち、5割ほどを留学生が占めているということで、観光業界や国際的な分野で活躍する人材の育成を目指しているとしていました。2022年2月11日Wikipediaを見たら<日本で唯一「観光大学」を称する>という記述も発見。そうですよね。聞いたことありませんわ。
●理事長が1億円流用して買った暗号資産、暴落してほぼ無価値に
上記の紹介の大部分は、<観光大学前理事長 1億円流用か>(NHK 07月02日 18時14分)という記事から。61歳の女性の前理事長が、2018年4月、職員や理事に指示して、大学の運営資金1億円を、自らが出資し取締役を務めていた関連会社に振り込ませ、暗号資産の購入に充てた疑いがあるというニュースでした。
購入した暗号資産は、その後暴落して、現在はほぼ無価値に。暗号資産の購入は理事会の議決などを経ず、独断で行ったということで、問題の責任を取って、前理事長は先月辞任しています。すでに関連会社から、9000万円の返金があり、残りの1000万円も回収できる見通しとのことでした。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190702/2000017231.html
別記事の
大学資金1億円流用指示 大阪観光大前理事長 仮想通貨購入か 毎日新聞2019年7月2日 05時00分では、法人は国などから多額の補助金を受けて運営しており、文部科学省が調査に乗り出しているという話もあります。返却したから問題なし…という内容ではなく深刻な問題なのですから、そりゃそうでしょうね…。
●大阪観光大学が買って暴落の仮想通貨、デヴィ夫人宣伝のSWEか?
大手ではなくて信頼性がどうかというところがありますが、気になるこの暗号資産の情報がありました。一応、グーグルニュースでヒットするニュースサイトではあり、AppTimesというところの
大阪の学校法人の前理事が運営資金1億円を仮想通貨投資に流用という記事です。
こちらによると、問題の仮想通貨は、石油関連の仮想通貨「シルバーウェーブエナジー(SWE)」のことではないかとされていました。経理書類には「仮想通貨SWE取得のため」と記されていたとの情報があります。SWEはトークンタイプのものみたいですね。石油価格と連動するトークンとされていました。
SWE(シルバーコイン)ICO詐欺検証!日本再生プロジェクトで石油王に!? | かそろぐによると、以下のようなところが特徴だったとのこと。
・発行会社のSWE社は南アフリカや南アフリカ東海岸にある6つの海域に、約224,615平方kmの独占的技術協力許可と採掘権を保有している企業
・採掘された石油の利益50%が配当が分配される権利型トークン
・石油王を2020年までに2000人出現させるとしていた
また、動画では石油プラント事業に従事していたというデヴィ夫人が宣伝しており、投資家としての観点からSWE社を褒めていたそうです。他の事例同様に「安易に宣伝しちゃいけない」という話なのですが、専門家のふりして宣伝しているので余計性質が悪いですね。また、そもそも仮想通貨業界は問題だらけなのに…とも思います。
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