近親婚・近親相姦についてまとめ。<言われてみると難しい!「娘と愛しあって何が悪い?」という疑問>、<同意しているのになぜ罰?近親相姦への批判に対して擁護が続出>、<実を言うと、そもそも近親相姦や近親婚が罰せられない国は意外に多い>などをまとめています。
その後、<フランスが性交同意年齢を15歳・近親相姦は18歳に設定して驚き!>、<反倫理的な近親婚を認めるな、主張の日本の行政が裁判で敗訴>などを追記しました。
2023/04/16追記:
●反倫理的な近親婚を認めるな、主張の日本の行政が裁判で敗訴 【NEW】
●言われてみると難しい!「娘と愛しあって何が悪い?」という疑問
2016/5/29:オカルトサイトのtocanaですが、ちょっとおもしろいと思ったのが、なぜ近親相姦が悪いのか?という記事でした。
「愛娘との肉体関係がそんなに悪いかね?」コロンビア大学教授の近親相姦疑惑で議論紛糾(2016.02.28)というタイトルです。
本人が「愛娘との肉体関係がそんなに悪いかね?」と言ったわけじゃなくて、その記事を見た人がたが言っているんですが、アメリカのコロンビア大学教授の近親相姦疑惑で、そうい議論が起こったのだそうです。確かに言われてみれば、近親相姦がなぜ悪いのか?というのを、感情論抜きで論理的に説明するのは難しいでしょうね。
●同意しているのになぜ罰?近親相姦への批判に対して擁護が続出
このコロンビア大学教授の近親相姦疑惑が明るみに出た後に持ち上がったのは、「お互いが同意しているのになぜ罰せられるのか」という議論だったそうです。レイプなどであれば当然問題になるでしょうが、両者が合意の上での近親相姦がなぜこれほど批判されるのか、という議論だったのだといいます。
娘は告発時、24歳で、関係が始まったとされる2006年は18歳というそこまで若くない年齢だったことも影響しているようです。もっと若かった場合は性的虐待が濃厚。一方、18歳という年齢は性的関係になる際のいわゆる「同意」が成立する年齢であることから、“批判への批判”(つまり擁護)に拍車をかけたといいます。
<実際、この事件に寄せられたコメントには「同意していればいいのでは?」「国がプライベートな関係に口出しするのもいい加減にしたらどうだ」「大学教授が逮捕されたこと以上に問題なのは、なぜこれが事件になるのかってこと」など、エプスタインと娘の関係が事件に発展したことへの批判が非常に多かったのだ>
●実を言うと、そもそも近親相姦や近親婚が罰せられない国は意外に多い
"われわれの想像以上に近親相姦が許容されている国は多い"と記事では書いていましたが、これはちょっと怪しいですね。記事では、近親相姦や近親婚が罰せられない国は多いという話を書いているものの、これが即許容とは限りません。
ただ、本当に許容されている例もあったので、ごちゃ混ぜですね。以下のような感じでした。
<そもそも近親相姦や近親婚が罰せられない国もある。フランス、中国、ロシア、オランダ、スペイン、トルコなどだ。スイス、ジュネーブにある医療系研究機関(Geneva Foundation for Medical Education and Research)が2011年に発表した資料によれば、中東や北アフリカなどは、文化的な理由で近親婚が多い傾向があるという。結婚前の財産の取り決めなどは近親婚の方が容易であったり、親族内の結束を強化するためであったり、あるいは近親婚の方が妻の立場が守られやすいなど、その理由はさまざまだ。
宗教分類で見ると、近親婚はキリスト教よりイスラム教に多いということも特徴だ>
●保守的なキリスト教が多いアメリカでなぜこんな議論が起きるのか?
実は、スイスでも"ここ最近、一親等内の近親相姦を刑罰の対象外にしようとする動きがあった"そうです。ただ、"保守政党がこれに対して強硬に反対姿勢を示しており、法律が変わるまでには相当な時間がかかりそうだ"とのこと。
キリスト教圏ではこのように保守派、特に宗教系の保守派が抵抗勢力となる可能性は高いでしょう。"キリスト教では近親婚は認められていない"ためです。
ところが、最初で出ていたアメリカというのは、むしろ熱心なキリスト教徒が多いところ。
アメリカで初めて進化論派がキリスト教の創造論派を上回る 若者・高齢者の傾向やアメリカ大統領選・保守派とリベラル派との関係などで書いているように、何しろ未だに進化論がなかなか信じられていないくらいですからね。
不思議な話に思えるのですが、私はアメリカの場合、リベラルだけでなく右派でもむしろ近親相姦禁止に反対する可能性があるのでは?と考えました。というのも、アメリカの右派は政府による個人への干渉を異常に毛嫌いするためです。国民皆保険制度ですとか、銃規制ですとかに強く反対するというのが、そういう個人への干渉嫌いゆえです。
結局、右派の人たちも自由の侵害を嫌うと言いながらも自分の気に食わないところは大いに干渉しますのであんまり関係ないかもしれませんけど、おもしろいなと思う意外な反応でした。
●フランスが性交同意年齢を15歳・近親相姦は18歳に設定して驚き!
2021/05/05:
フランス、性交同意年齢を15歳に設定 法相「歴史的」 国際ニュース:AFPBB News(2021年4月16日 11:31)という記事が出ていました。タイトルだけ見て本文を読まずに批判的なことを書いていた人がいたのですが、これは現状からの緩和ではなく厳罰化したものなんですよね。私もタイトルを見た時点では誤解してしまいました。
フランスの国民議会(下院)は、性交同意年齢を15歳とする法案を全会一致で可決し成立。エリック・デュポンモレティ法相は、伝統的に性に寛容な同国において「歴史的」な一歩だと述べています。これで多くの欧米諸国と足並みをそろえることに。新法は15歳未満との性行為について、両者の年齢差がわずかでない限りレイプとみなし、20年以下の禁錮刑を科すものとなりました。
では、これまでどうだったか?と言うと、未成年者との性交をレイプまたは性的暴行で起訴するためには、未成年者が強制または脅迫、偽計によって性交させられたことを検察側が証明しなければならなかったとのこと。つまり、今後は大人が14歳未満と性行為をすると「同意があった」と主張してもレイプ扱いされるということです。厳しくなっているんですよ。
ただし、近親相姦(そうかん)の場合、同意年齢は18歳とされるとのこと。これは年齢が上なので普通よりも厳しくしているということです。また、フランスは近親相姦OKなの?という誤解もあったのですが、そもそも日本でも近親相姦は犯罪ではないはずです。むしろ近親相姦の場合特別厳しくしているフランスの方が近親相姦に厳しく、日本の方がゆるいと考えられそうなくらいでしょう。
●反倫理的な近親婚を認めるな、主張の日本の行政が裁判で敗訴
2023/04/16追記:飽くまで「遺族年金の受給資格」を争ったものなのですけど、なんと日本で「近親婚」を認めたかのような判決が出ていたのを発見。最初に<言われてみると難しい!「娘と愛しあって何が悪い?」という疑問>などと書いていたのとも絡みそうな話にも見えました。
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近親婚者にも受給資格認める 遺族年金で東京地裁判決(朝日新聞 2004/6/22)
<内縁の夫であるおじ(当時72)が死亡したのに、民法が禁じる「近親婚」を理由に遺族年金の受給資格を認めないのは違法だとして、茨城県内の女性(64)が社会保険庁長官に不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が22日、東京地裁であった。鶴岡稔彦裁判長は「内縁関係は42年にわたり、職場や地域でも抵抗なく受け入れられてきた。法的には婚姻関係に等しい」と女性の主張を認め、不支給処分を取り消した。
民法は、直系血族または3親等以内の傍系血族との婚姻を禁じており、85年の最高裁判決では、亡夫の連れ子と内縁関係にあった女性に、連れ子が死亡しても遺族年金の受給を認めなかった。社会保険庁によると、近親婚者に遺族年金の受給資格を認めた判決は、今回が初めてという。
判決によると、女性は58~00年、おじと事実上の夫婦として生活してきた>
法解釈的な問題で争うのはわかるので、国が争ったのは致し方ないと思いました。ところが、社会保険庁の主張は「資格を認めれば、国家が反倫理的な近親婚を公認することになる」という感情論バリバリなものでびっくり。法解釈うんぬんではなく、近親婚を悪だと決めつける感情的なもので、憎悪がアリアリでした。
一方、判決の方も実を言うと、近親婚への差別を許さないといった感じではありません。「遺族年金は、遺族の生活の安定のために給付されるもので、民法とは目的が異なる」「一度は親子の関係にあった者が内縁関係になった場合とは、社会的評価や抵抗感が異なる」といった説明。結局、一部の近親婚は悪だと考えている感じです。
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