2021/11/08追記:
●学科長まで出世した尊敬を集める元日本人の大学教授が殺人未遂 【NEW】
●銃乱射事件の多いアメリカ、ロサンゼルス市北部の市の高校でも…
2020/11/15:日本における2020年アメリカ大統領選挙の記事では、何人かトランプ大統領ら右派の主張を、事実かどうか検証せずにそのまま垂れ流している方がいて気になりました。ジャーナリストの安部かすみさんというのがそのひとりであり、過去の記事は?と見たのですが、過去記事では特に右派的な主張の記事は見当たらず、突然変化した感じですね。
その過去記事で目についたのが、
高校乱射事件の犯人は日米ハーフの優等生に「まさか」の声 日本人母の名前なども報道(安部かすみ) - 個人 - Yahoo!ニュース(2019/11/16)という記事でした。衝撃的なタイトルです。
米ロサンゼルス市北部に位置するサンタ・クラリータ市の高校で2019年11月14日早朝、銃乱射事件があり、生徒2人が死亡、3人が負傷しました。警察によると、銃を乱射したのは、この日16歳の誕生日を迎えたナサニエル・バーハウ(Nathaniel Berhow)という生徒です。
自身の通うソーガス高校で、授業が始まる直前の午前7時半すぎ、バックパックから0.45口径の半自動拳銃を取り出し、学友に向かって突然発砲。さらに、最後に残った弾で自らの頭部を撃ち負傷し、身柄を拘束されました。別記事では重傷ともされていたものの、翌日に死亡したそうです。
●優等生で優しい日系人生徒がアメリカの高校で無差別銃乱射事件
当初、容疑者の生徒は「アジア系の生徒」と報道されていたのですが、日本人の母親を持つ日米ハーフということが判明し、米日系人社会にも大きなショックを与えていたとのこと。日本人にとってもショッキングな話でしょう。なお、記事では、母親の名前なども報道されている…としていたものの、紹介はしていませんでした。
また、この日系人の生徒は、「優等生」だとされていたんですよね。米紙では、「特定の学生を標的にした逆恨みによる殺人ではない」との見方が出ており、だからこそ彼のような優等生がなぜこのような事件を犯したのか「動機が謎」とされていたようです。これは特定の学生を標的にした方がまだ殺人動機としては理解できて、無差別銃乱射事件の方が理解できないということでしょう。
容疑者のクラスメートからは「まさか、あのナサニエルが信じられない」「乱射事件を起こすような人物とはかけ離れたイメージ」という声が出ていたとのこと。また、彼や家族への印象も非常に良いものだったといいます。父親はアルコール依存症で2年前に亡くなったといいますが、以下のように良い印象の声が多かったそうです。
・バーハウ家は騒ぎを起こすこともなく周囲に友好的で、とても良い人々だった。
・容疑者の母親と送り迎えで会った印象は「とても優しいお母さん」。子どもたちに何か注意するにしても、言い方を考えてくれるような人物だった。
・ごく普通の少年だった。
・恥ずかしがり屋な面はあるけど、決して変な子ではない。
・ほかのどんな子より優しい少年だった。
・頭がよく、特に歴史が得意だった。
・ボーイスカウトとして活動し、模範として年下から尊敬され頼られるような少年だった。
・ユーモアのある性格でよくジョークを飛ばしていた。時には高尚すぎて意味がよくわからないものもあるほどだった。
・スポーツマンだった。
●実はそもそも優等生ではない?日本人の母親ともめて逮捕されていた
ただし、実際には、父親が家庭内暴力で逮捕される、彼自身も母親とのいさかいで逮捕されるといった問題が起きています。良い家庭だった…というのは、どうも誤解のようでした。彼自身は日本人だった母親より、亡くなった父親の方が好きだったのか、「父が大好きだった。恋しい」とよく漏らしていたとも報じられているようです。
記事では、このような背景にがあっても「銃を乱射して罪のない尊い命を奪う理由にはならない」としていました。ただ、家庭内の悩みと銃乱射事件が関連している…かどうかは、過去の銃乱射事件を見ないとわかりません。確か以前私が調べたときは、こうした銃乱射事件の犯人には驚くほど傾向がなく、バラバラだという話だったんですよね。
ここらへんの犯行動機については、専門家以外が想像してもあまり意味がないでしょうし、前述の通り、傾向がない…と考えた方が良さそうな感じ。ただ、私が思い出したのは、移民によるテロ事件のこと。移民によるテロ事件の場合はある程度傾向が指摘されています。
移民によるテロ事件は、いかにも問題ある人が起こす…というイメージがあるかもしれませんが、国に積極的に馴染んだ人がテロを起こすということもあります(今回の犯人は問題なしではなく、逮捕歴がありますけど)。自らのルーツから離れて地域に馴染むことで、アイデンティティをなくしてしまい逆に悩む…ということがあると指摘されていました。
今回の事件の場合、日系人だったというだけでなく、日本人だった母親ではなく白人と報じられている父親に愛着を持っていたということで、このことを思い出してしまいました。海外にルーツがあるからこそ、優等生的に過ごさなくてはいけない…という重荷もあった可能性も考えられます。特に、トランプ政権下で人種差別的な分断が進んでいる中でしたし、優等生的態度で過ごしつつも、心の中ではひどく悩んでいたのかもしれません。
●学科長まで出世した尊敬を集める元日本人の大学教授が殺人未遂
2021/11/08追記:マサチューセッツ州のサウス・ハドリーにあるマウント・ホリヨーク大学で、2019年、当時、アート・スタジオ学科の学科長を務めていた大学教授八柳里枝さんが、殺人未遂事件を起こして起訴されました。同僚である地学・環境学の教授ローレット・サボイさんに4時間にわたって“拷問”のような暴行を加えたとされています。
<4時間“拷問” 殺人未遂の元日本人大学教授に懲役12年 クリスマスイブの惨劇はなぜ起きたのか 米>(飯塚真紀子 在米ジャーナリスト 2021/11/8(月) 11:12)によると、一緒に住んでいた恋人との関係が悪化し、別れが近づいていて、心の支えを求めてサボイ教授を訪ねたとのこと。ただ、事件のときの記憶はないと説明しているそうです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20211108-00264943
この八柳里枝教授は、学生らから尊敬されていたのこと。記事では、<渡米後、着実に、教授への道を歩み、同大学のアート・スタジオ学科を率いるまでになった素晴らしいキャリアと言える。学生たちからもリスペクトされていた。それだけに、八柳氏の犯行に大きな衝撃を受けた学生たちからは「信じられない」という声があがった>と書かれていました。
また、八柳里枝さんは「学科長」であったということを考えると、めちゃくちゃ出世した人であったとも考えられます。相当優秀でなおかつ人望もあったのかもしれません。外国人犯罪が起きると外国人全体を叩く一方、日本人は良い話のときにだけ「日本人すごい」となりがちですので、八柳里枝さんも事件の前なら「日本すごい」と言われていそうな方でした。
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