暗殺疑惑関係の話をまとめ。<新型コロナ重大発見直前の中国系ビン・リウ教授射殺 口封じか?と憶測>、<医者の死亡数多すぎなロシア、政府批判の医師が謎の死って本当?>、<日本でも海外組織が暗躍?亡命准教授が京都の自宅で襲われて負傷>、<徐才厚元副主席が病死と発表 ネットでは中国政府に暗殺と陰謀論>などをまとめています。
また、<暗殺?前日まで会談を行っていた数少ない穏健派の外相が急死>といった話も追記しました。
冒頭に追記
2022/10/16追記:
●ロシアの戦争に反対した人など、相次いで10人の大物幹部らが死亡
2022/11/28追記:
●暗殺?前日まで会談を行っていた数少ない穏健派の外相が急死
2023/01/08追記:
●ウクライナ侵攻批判が疑われた議員と友人、滞在先で次々と死亡
2023/05/02追記:
●ロシア反政権派指導者を治療の医師が急死も「珍しくない」と説明 【NEW】
プーチン幻想 「ロシアの正体」と日本の危機( グレンコ・アンドリー (著) )


●ロシアの戦争に反対した人など、相次いで10人の大物幹部らが死亡
2022/10/16追記:暗殺が本当に多い国と言えばロシアであり、ロシアだと暗殺疑惑の話がいくらでも出てきますね。今回、<ロシアで相次ぐ大富豪の不可解な死 「危険分子」と見なされた可能性も>(NEWSポストセブン / 2022年10月15日 16時15分)という記事が出ていました。
警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリアさんというよくわからない人が書いた記事で正直胡散臭い話が多いのですが、マスコミ由来のもう少し信頼性の高い情報と思われる話もあります。ロシアでは1月後半以降、影響力のある人物が自殺や原因不明の事故で亡くなったとの報道が相次いでいるそというのです。
CNNによると、少なくとも10人が死亡。すべてが暗殺ということではないと思われ、以下のように理由は諸説あり。ただ、例えば、ロシアのウクライナ侵攻に反対の声を上げたロシア第2位の石油会社、ルクオイルのラビル・マガノフ会長(67才)が入院していた病院から転落して自殺と報じられた件なんかはきな臭さを感じます。
<ロシアの新興財閥オリガルヒの幹部や実業家たちの不審死は、ロシアがウクライナ侵攻を開始したことへの反対や、ウクライナ侵攻によるロシアへの制裁で、縮小する経済のパイの奪い合いの可能性などが噂されているが、どれも真偽は定かではない。ただロシアという国やプーチン大統領にとって敵、危険分子と見なされれば、排除される可能性は否定できないというのが一般的な見方だろう>
https://news.infoseek.co.jp/article/postseven_1802279/?tpgnr=world
●暗殺?前日まで会談を行っていた数少ない穏健派の外相が急死
2022/11/28追記:暗殺と言えば中国ではなくロシア…という事例がまたありました。ロシアと最も親密なベラルーシで数少ない穏健派が急死したとする、<ベラルーシのマケイ外相が急死 ウクライナ内務省顧問「ロシアの影響下にない数少ない人物だった」>(22/11/27(日) 11:57配信 日テレNEWS)というニュースです。
<ベラルーシ大統領府は26日、ウラジミール・マケイ外相が死去したと明らかにしました。前日まで国内で会談を行っていて、突然の死去だったことが伝えられていますが、死因は明らかになっていません。
マケイ氏は、ルカシェンコ大統領の独裁政権下にあって、この10年、外相をつとめていましたが、欧米メディアはベラルーシと欧米との関係改善に取り組んできた人物だと評しています。ロシアによるウクライナ侵攻後はロシアとの同盟関係を重視する一方、国連安全保障理事会の場では「交渉を始めるのは早いほどいい」と述べるなど、ロシアとウクライナの和平交渉を促す立場でした。
マケイ氏の死去を受け、ウクライナの内務省顧問は「彼はロシアの影響下にない数少ない人物だった」とSNSで記しています>
https://news.yahoo.co.jp/articles/d10c6f6e6bcba661d1e947d7722d018034455b6b
●ウクライナ侵攻批判が疑われた議員と友人、滞在先で次々と死亡
2023/01/08追記:ロシアの暗殺疑惑が多過ぎて追いつきません。前回の追記を再投稿した時点で、
ロシア議員と同行者が相次ぎ死亡 インド高級ホテル滞在中 国際ニュース:AFPBB News(2022年12月28日 3:16)という記事が出ていたのですが、下書きが間に合わずにそのまま投稿していました。
<自国のウクライナ侵攻を批判していたとされるロシアの地方議員とその同行者が、旅行先のインドの高級ホテルで相次いで急死し、同国の警察が捜査している。地元当局が27日、明らかにした。
この議員は、富豪としても知られるパーベル・アントフ(Pavel Antov)氏(65)。他のロシア人3人と共に滞在中だったインド東部オディシャ(Odisha)州ラヤガダ(Rayagada)のホテルの外で24日、血を流して死亡しているのが発見された。
同ホテルではこの2日前、アントフ氏と共に滞在していたウラジーミル・ビデノフ(Vladimir Bidenov)氏が意識不明の状態で発見され、その後死亡が確認されていた。心臓発作を起こしたとみられている。>
ただし、地元インドの警察は、現在のところ事件性を示す証拠はないと説明。先に亡くなった友人はアルコールや薬物の過剰摂取が原因だった可能性が高いとした上で、議員は「友人の死に心を痛めたのか、ホテルのバルコニーに出て、そこから転落死した」事故死とみられるとしています。
このアントフ議員は食品加工会社を設立。2019年には米経済誌フォーブスロシア版の長者番付で、議員・政府高官で最も裕福な人物に挙がっていた大物です。一方、ウラジーミル・プーチン大統領率いる与党「統一ロシア」に所属しており、ウクライナ侵攻批判をしたことについては否定しプーチン支持を強調していたともいいます。
<ロシアメディアは6月、アントフ氏がメッセージアプリのワッツアップ(WhatsApp)で送信したメッセージで、自国政府によるウクライナへのミサイル攻撃は「テロ」だと批判していたと報道。だが同氏は、ロシアのソーシャルメディア「フコンタクチェ(VK)」で、このメッセージは自身が書いたものではないと主張し、ウクライナでの「特別軍事作戦」を支持していると表明していた>
●ロシア反政権派指導者を治療の医師が急死も「珍しくない」と説明
2023/05/02追記:ブックマークを見ていて、たぶんまだ書いていなかった
ナバリヌイ氏の毒殺未遂で治療担当のロシア人医師が急死 - CNN.co.jp(2021.02.05)という少し古い記事があったのに気づきました。またロシア絡みです。ただ、先にナバリヌイさんがロシア政府に狙われてきた理由がわかる別記事の話を紹介します。
・
戦後のロシアには体制変化必要とナバリヌイ氏 収監中の反政権派指導者 - CNN.co.jp(2022.10.01)
<収監中のロシア反政権派指導者、アレクセイ・ナバリヌイ氏は、自国が「帝国主義的な独裁体制の堂々巡り」を回避する唯一の方法として議会制民主主義の採用を挙げた。>
<ナバリヌイ氏は、ロシアのプーチン大統領に批判の声を上げる国内最大の実力者とされる。2020年には神経剤の「ノビチョク」を盛られるなど、命を落としかける目にも遭ってきた。西側の複数の当局者やナバリヌイ氏自身はこの攻撃をロシア政府によるものと公言しているが、ロシア側は一切の関与を否定している>
最初の方の記事の<ナバリヌイ氏の毒殺未遂で治療担当のロシア人医師>での「治療」というのは、上記の2020年の事件について言っています。ロシア政府によって暗殺されたかどうかは不明なのですけど、以前から書いているようにロシア政府による暗殺はよくあるため、またしても疑われたようです。
<ロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイ氏が昨年8月に毒を盛られたとされる事件で、直後にナバリヌイ氏の治療にあたったロシアの病院の医師が急死した。55歳だった。病院が4日に明らかにした。(中略)死因は明らかにしていない。>
<「(マキシミーシン医師は)誰よりもアレキセイの容体のことを知っていた。だから事件性は否定できない」と側近は述べる一方、「ロシアの医療制度は劣悪で、この年齢の医師の突然死は珍しくない。同医師の死に関する捜査が行われるかどうかは疑わしい」とも付け加えた>
●アメリカでピッツバーグ大学医大のビン・リウ助教授が射殺される
2020/05/07:ピッツバーグ大学医大のビン・リウ(Bing Liu)助教授(37、教授と書いているところもありどちらが正解か不明)は5月2日、ペンシルバニア・ピッツバーグの自宅で頭や首、胴を銃に撃たれて死亡しました。当時リウ教授は一人で自宅におり、盗まれた物はなく強制的に侵入した跡も見つからなかったそうです。
容疑者と考えられている男性も同じく中国系。警察は2人が互いに知り合いだったとみて犯行の動機を調査しているところだといいます。
<容疑者としてみられていた中国系男性ハオ・グ(46)は約1.6キロ離れたところに駐車していた車両の中で亡くなったまま発見された。ピッツバーグ警察は容疑者がリウ教授を殺害した後、車両に戻って自ら命を絶ったとみている>
●新型コロナウイルス重大発見直前の中国系助教授射殺 口封じか?と憶測
中国系ということで、普段なら「これだから中国人は」「自分の国でやれ」といったヘイトスピーチが出るところ。ただし、このニュースは<「コロナ重大発見」控えた中国系教授、米自宅で遺体で発見>(5/7(木) 7:00配信 中央日報日本語版)というものであり、別の方向の反応ばかりになりました。
STAP細胞騒動がそうであったように、研究機関側は大げさに成果を強調することが多くその点には注意が必要ですが、ピッツバーグ医大によると、ビン・リウ助教授は、は新型コロナウイルス感染の細胞メカニズム、合併症細胞基礎を理解する非常に重大な発見をする直前だったとのこと。このため、「彼が始めた研究を完成するために最善を尽くす」ともしています。これでヤフーニュースのおすすめ順上位は口封じだというコメントだらけになっていました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200507-00000002-cnippou-kr
<間違いなく口封じですね。武漢の研究所説が消えないのも、こういう闇があるからだ>
<共産圏は、国に異議を唱えたら、事実を発表しても国に不利になるなら逮捕され殺される、優秀な人材なのに残念だ、こんな国が世界の覇権を持てば想像するに恐ろしい事態になる>
<「リウ教授は『SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)』感染の細胞メカニズム、合併症細胞基礎を理解する非常に重大な発見をする直前だった」
↑↑↑
組織に消されたのかな?>
<ヤバイ、口封じは明らか
中国とはそう言う国
これからも何人もの犠牲者が出てくるのだと思う
グローバル化した国民とすれば国際社会の一員としての自負もあって、正義感も強く、コロナの原因追求を進めていけば中国には不利になる事もある。戒め的にこういった事件は増えていきそうですね、マジ、怖い中国共産党>
<中国共産党「我々の立場が危うくなるから教授を始末しろ」
中国スパイ「了解しました。教授の顔見知りにやらせます」>
<それは、現在ただいま、世界は中国との「戦争状態」にあるからです。日本のメディが絶対に報じないことですが。あと中国への責任追及についても聞こえてきません。日本のメディアはすでに中国により「占領」されてます>
●感染のメカニズムを解き明かしてはいけない!日本人も殺される?
ただ、この場合の重大な発見は、「新型コロナウイルス感染の細胞メカニズムの発見」でした。メカニズムがわかることで中国政府が困る、と皆さんが考えている理由はよくわかりません。上記の中では、以下のコメントなんかは明らかにこの2つが関連していると見るコメントでした。
<「リウ教授は『SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)』感染の細胞メカニズム、合併症細胞基礎を理解する非常に重大な発見をする直前だった」
↑↑↑
組織に消されたのかな?>
<ヤバイ、口封じは明らか
中国とはそう言う国
これからも何人もの犠牲者が出てくるのだと思う
グローバル化した国民とすれば国際社会の一員としての自負もあって、正義感も強く、コロナの原因追求を進めていけば中国には不利になる事もある。戒め的にこういった事件は増えていきそうですね、マジ、怖い中国共産党>
仮にメカニズムを解き明かすのが問題であれば、以下で日本人のことを書いている人がいたように、世界中の研究者を抹殺する必要があるでしょう。また、ピッツバーグ医大が「彼が始めた研究を完成するために最善を尽くす」としていたように、殺害しても重大な発見を防げるかどうかは不確かなやり方。ピンと来ない話でした。
<なんでアメリカはこういう事件が多いんだろう。この記事を読むと、この助教授の死と研究発表が関係してるように思えるが、実際はどうなんだろう。好奇心しかない。この間はロシアで医療体制を批判したロシア人医師が謎の死を遂げたり、高所から落ちてみたりと、スパイ映画さながらの事態が起きている。もし、日本の科学者がCOVID-19に纏わる重大発表をするなんて噂がリークしたら、やはり、某国の標的になるのかな?>
たぶんこういう話をしても、結論ありきの方たちはいろいろと屁理屈をこねるでしょう。私もすぐにいくつかの言い訳が思いついたものの、彼らを助ける必要はないでしょうから、黙っています。
私は日本政府に対しても批判していますので、中国政府の弾圧的なやり方については批判してきました。中国が特にひどいやり方の国だというのも同意。暗殺もマジでやる国です。ただ、今回の憶測は無理があると感じる話。例えば、上記にあったロシアの例でしたら、ロシア側が医師消す動機がわかりやすいですが、今回の件はそうではありません。今のところ不自然さを指摘するものもなく、憶測がすぎています。
たとえ当てずっぽうの勘ぐりがあたって本当に中国政府が関わっていたとしても、これほど単純な事情ではなく、もう少し複雑なものではないでしょうか。
●医者の死亡数多すぎなロシア、政府批判の医師が謎の死って本当?
2020/05/22:この前、ビン・リウ助教授についての情報を探したのですが、事件の前の話は全然なくてよくわかりませんでした。ただ、ロシア医師が謎の死…と書いていたコメントについて補足しておきたいと思ったのでそっちの件で追記。ヤフーコメントはデマが多く、嘘の可能性があるためです。
報道によると、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないロシアで2020年4月下旬以降、医師の転落事故が少なくとも3件起き、うち2人が死亡しているというのは事実だった模様。勤務先の病院を批判していた医師もおり、内外メディアが転落の背景に関心を寄せているとのことで、これも本当でした。
ただし、3人全員が批判していたわけではないようですね。別記事で「当局に不満を訴えたとされる医師が亡くなるケースも起きている」とされているのは、おそらく以下のうちの1人目のケース。2人目は当局ではなく病院を批判していた方で、記事時点では亡くなっていない方。もう1人の死者は町の救急医療責任者でしたが、批判には触れられていない方でした。
<シベリアのクラスノヤルスク地方の病院でも4月25日、院長代理が5階の窓から転落。「地元保健当局が新型コロナ患者の受け入れを迫ったが、院長代理が防護服不足を理由に難色を示していた」とも報じられたが、地元保健当局は報道を否定している。
5月2日にはロシア南西部のボロネジ州の病院で医師が転落し、重体となった。この医師は4月に同僚と共にインターネット交流サイト(SNS)で「新型コロナに感染したが、院長が勤務を強制している」と主張。ただ、その後に「感情的だった」と発言を撤回していた>
(
謎の医師転落事故相次ぐ 新型コロナ拡大のロシア:時事ドットコムより)
別記事の
コロナ感染/責任者ビルから転落 露、医師ら死亡相次ぐ マスク・防護具が不足 毎日新聞2020年5月12日によると、地元メディアは、4月下旬、医師らが自身の情報を基に、新型コロナに関連して死亡したとされる医療従事者のリストをインターネット上にアップ。5月11日時点で160人の名前が記載されています。
ただし、これは暗殺ではなく、新型コロナウイルス感染による死亡を想定したものっぽいですね。総死者数が15倍以上の英国やイタリアの医療従事者の死亡数と同水準だとの指摘も出ているとされていたためです。とはいえ、これはロシアが発表データを捏造し事実を隠蔽している…と示唆した情報であるようには見えました。
●日本でも海外組織が暗躍?亡命准教授が京都の自宅で襲われて負傷
2020/06/02:仮にメカニズムを解き明かすのが問題であれば、日本の研究者も殺さないと辻褄が合わないんじゃないの?と書いていた関係での追記。海外での暗殺はリスクが高く、昔ならともかく日本でそのようなリスクをおかす国はないんじゃないかと思っていたら最近も怪しい事件があったと知ってびっくり。全然問題になっていません。
これは中国関係でもロシア関係でもなく、タイ関係の話。実を言うと、タイは王族への批判が許されておらず、取締りもかなり厳しい怖い国のひとつです。そのタイの軍政と君主制を批判して亡命し、現在は日本の京都に在住しているパビン・チャチャバルポンプン京都大学准教授という方がいます。タイではタブーかつ違法となっている現国王批判も展開する反体制派の有名な活動家として知られるとも書かれていました。
このパビン准教授は2019年7月8日の午前4時ごろ、自宅でパートナーと就寝中、侵入してきた男が2人に向けて何らかの物質を噴射し、2人とも皮膚にやけどを負ったとのこと。軽傷で済んだものの、脅迫目的だったと予想され、パビン准教授は消息筋の情報としてタイ軍部が背後にいると主張していました。
(
日本で深夜に襲われたタイ人京大准教授 犯行はタイ軍部が関与か | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイトより)
証拠があるわけではないため、タイ軍部が実際に関与しているかどうかは不明。ただ、最初の中国人の殺人事件とは異なり、タイ軍部などが准教授を襲う動機が無理なく推測できますので、疑わしいと思うのは当然でしょう。こういう理屈が合っている場合に疑うというのならまだ理解できるんですけど…。
●タイ人京大准教授襲撃の犯人、不自然な説明 政府の関与隠蔽か?
2022/05/20追記:<日本でも海外組織が暗躍?亡命准教授が京都の自宅で襲われて負傷>の件での続報。知らなかったのですが、すでに容疑者が逮捕されていたようです。<タイ人京大准教授襲撃 傷害などの罪 初公判で懲役2年求刑>(関西 NEWS WEB 05月19日 18時57分)という記事で知りました。
逮捕されたのは、43歳無職の「佐藤」という人物だったそうです。名前だけ見ると、タイ人ではなく、日本人のような感じ。パビン・チャチャワンポンパン京都大学准教授の京都市内の自宅に侵入し、就寝中の准教授ら2人の顔などに催涙スプレーをかけてけがをさせたとして、傷害と住居侵入の罪に問われています。
京都地方裁判所で初公判で、佐藤被告は「間違いありません」と起訴された内容を認めていました。犯行を行ったかどうかは争点ではないようです。一方で問題だったのは目的の方。佐藤被告はかなり不自然である以下のような犯行理由を語っており、事実とは考えづらいところがあります。やはりタイ政府関連での犯行だったと疑われしまうものでした。
<裁判にはパビン氏も出廷し、「私はあなたに会ったこともないし、あなたのことを知りません。誰かの代わりに襲ったのであれば、誰に依頼され、目的が何だったのか教えてほしい」などと訴えました。
一方、佐藤被告は「先輩に嫌がらせをしてくれとしつこく頼まれたのでやったが名前(引用者注:おそらく依頼された先輩の名前)は言いたくない」と答えていました。
このあと論告で検察は「共犯者の指示を受けて全く面識のない被害者を襲撃している。少なくとも一度、事前に下見をしており、計画的で巧妙な犯行だ。ほかにも複数の人物がかかわっており、組織的な犯行だ」と指摘し、懲役2年を求刑しました。
タイでは王制改革を訴えるグループと擁護するグループの対立が続いていて、裁判のあとパビン氏は「事件のあと、どこにいても襲われるのではないかと恐怖を感じて過ごしています。厳しい判決を望みます」と訴えていました>
●本当の暗殺大国ででまたしても暗殺未遂事件?毒物中毒と診断
2020/09/05:暗殺に関して言えば、中国はやりそうに見えて、あまりやりません。一方で、明らかに多用するのはロシア。まだ確定していないのですけど、また毒物による暗殺未遂ではないかという事件が起きて、大きく報道中。この人は経歴を見ても、ロシア政府が暗殺する動機が豊富で疑われるのも無理はない…というケースです。
意識不明の重体となり、毒物中毒と診断されたのは、ロシアの反政権活動家アレクセイ・ナバリヌイさん。1976年生まれの44歳で、もともとは弁護士でした。ところが、ロシア最大で旧国営の「アエロフロート・ロシア航空」絡みの汚職を調査していた13年に弁護士資格を剝奪されています。これも「さすがロシア」といった感じです。
ナバリヌイさんは、ロシアの著名な世論調査組織「レバダ・センター」の2020年6月のデータによれば、プーチン大統領に次いでインパクトのある人物とされる大物でした。ブログやユーチューブなど、インターネットを駆使して政権批判を展開したり、集会への参加を呼びかけたりする点が特徴で、現代的なタイプですね。
もちろん独裁政権が彼を放っておくはずがなく、反政府集会を開催するたびに、何度も治安当局に拘束されています。そのほか、2017年には横領罪で有罪判決を受けた後、大統領選への立候補が却下されました。2019年には逮捕されて収監中に顔が腫れ上がり、片目が開けられなくなるなどの原因不明のアレルギー症状を発症。このときにも毒物を使われた疑惑が浮上していたそうです。
(
なぜ毒を使う?ロシアで続く疑惑 反政権のカリスマ重体:朝日新聞デジタル 聞き手・大部俊哉 2020年9月1日 11時00分より)
●徐才厚元副主席が病死と発表 ネットでは中国政府に暗殺と陰謀論
2020/06/13:中国国内では暗殺を疑いたくなる不自然なケースがあるのは事実ですが、過去にも疑うべき点があまりない状況なのに、暗殺だ!という陰謀論が出ていたことがあったので、憶測が当てにならない…という例として、ここでいっしょに記載しておきます。
2015/3/16:<中国 汚職で捜査中の元軍幹部が病死 NHKニュース>という記事が気になりました。
はてなブックマークでは、病死なわけないだろうという反応が多かったんですよ。
<死亡したのは、おととし3月まで人民解放軍の制服組の元ナンバーツーで、国家中央軍事委員会の副主席を務めた徐才厚氏(71)です。
徐才厚氏は、みずからの地位を利用して関係者を昇進させる見返りに、本人や家族が巨額の賄賂を受け取ったとして共産党の党籍を剥奪され、去年10月からは軍の検察が起訴に向けた手続きを進めていました。
しかし、国営の新華社通信によりますと、徐氏は病気のため、15日に死亡したということです>
日本でも怪しい亡くなり方があるのですから、暗殺があってもおかしくないとは思います。ただ、中国は意外に暗殺の話は聞きません。
政府批判は許さないという空気が許す暗殺事件 反プーチン・ネムツォフ暗殺のようにロシアは日常茶飯事ですけどね。
●むしろ生きててほしかった?聖域なき汚職摘発の目玉容疑者だった!
それだけでなく、なぜおかしいんじゃないか?と思ったのかというのと、今回の話は記事をちゃんと最後まで読めばわかるように、習近平指導部にとっては、徐才厚元副主席に今死なれてしまう方が嬉しくない話なんですよ。徐才厚元副主席に生きていた方が望ましかったと記事ではちゃんと書いているのです。
<徐氏は、同じく汚職があったとして調べられている周永康前政治局常務委員と並んで、習近平指導部にとっては、
聖域を設けずに汚職の摘発に取り組んでいることを象徴する人物の1人でした。徐氏について軍の検察は、賄賂を受け取ったことは明らかで、刑事責任が問われるべきだったとしながらも、
死亡したことを受けて、法律に照らして不起訴の決定をしたということです>
習近平指導部としては、徐才厚元副主席を「公開処刑」したかったのに亡くなってしまい、そのパフォーマンスができませんでした。一方、暗殺する動機があるのは、むしろ徐才厚さん側に属する方、特に賄賂絡みの方のようにすら見えます。習近平指導部が暗殺するというのは不自然な気がするんですよね。
●がんで病院に治療していた人物なので死亡リスクも高かった可能性
なお、はてなブックマークでは以下のような指摘もありました。
cider_kondo "自然死とは言い難いけど病死は病死だと思うよ。元々膀胱ガンの治療中で入院してたのに病院から連行して1年になるんで。http://www.asahi.com/articles/ASG715H56G71UHBI026.html" 2015/03/16
<3月15日、党当局はがんで療養していた徐氏を北京市内の病院から連行し、自宅を捜索>
中国・徐才厚前副主席、谷元副部長らから賄賂か:朝日新聞デジタル 北京=林望 2014年7月1日19時02分
その後治療を受けていなかったとは限らないのですし、むしろ前述の理由で治療は積極的にしていたのではないかと思われますが、とりあえず、がんを患っていたのですから亡くなること自体は不自然ではないと思われます。
●そもそも半年前から危篤状態!暗殺って言っている人たちは馬鹿すぎ?
…ああ、人気コメントじゃないけどこういうのもありました。こちらの指摘はさらに重要な情報。(追記:投稿してから気づきましたが、「生きてたことにしてた」なので陰謀論の形はとっていますね)
pokute8 "去年の9月からすでに昏睡状態。http://www.news-postseven.com/archives/20140924_277367.html とっくに死んでたものを起訴するために生きてたことにしてたのが結局起訴できぬままタイムリミットな感" 2015/03/16
以下の記事では、やはり治療をしていたこと、政府側はむしろ生きていてほしかったこと、また、徐才厚さんの方がむしろ死のうとするような行為をしていたことなども書かれています。
腐敗摘発の徐才厚・元中央軍事委副主席 末期がんで危篤状態│NEWSポストセブン 2014.09.24 07:00
徐才厚・元中央軍事委員会副主席が末期がんで危篤状態が続いていることが分かった。香港紙「東方日報」が報じた。
徐氏は昨年から重度の膀胱がんを患っており、今年に入ってかなり悪化、北京の軍直属の中国人民解放軍301病院に入院し治療を受けていた。(中略)
同紙によると、徐氏は身柄を拘束された時点で、抗議のハンガーストライキを行ない、病状が急激に悪化。再び301病院に再入院し、治療を受けている。しかし、9月初めの段階で、すでに昏睡状態が続いており、いつ死亡してもおかしくはないという。(中略)
徐氏は軍の腐敗を象徴する最高幹部といえ、習近平指導部にとっては徐氏を裁判にかけて刑を確定させたいという目論見だが、予断を許さない状況だ。
これを読んでから暗殺コメント群を読むと非常に間抜けなのですが、私はあまり笑えず。むしろヒヤリとしました。私もやりかねないミスだと思うので、軽くでも良いから調べるのが大事…と肝に銘じることとします。
プーチン幻想 「ロシアの正体」と日本の危機( グレンコ・アンドリー (著) )


【関連投稿】
■
犯罪心理学の浅野正・文教大准教授が妻殺人容疑で逮捕で波紋 ■
長女の顔を殴る傷害容疑で日比英晴名大教授逮捕 アンチエイジングのメソセラピーという療法で著作 ■
島根大学の准教授ら女性暴行や容姿を侮辱する発言で解雇などの処分 ■
教師は尊敬される職業?生徒をいじめる先生、辞めずに学校復帰 ■
金田寛九工大特任教授68歳、20代風俗店員に交際迫りストーカーで逮捕 ■
学校・教育・子どもについての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|