●ソフトバンク退社後初めて日本で登場したアローラ氏が語ったこととは?
2021/03/27:ニケシュ・アローラさんはその後どうなったかな?と検索。古い記事ばかり出てきて困ったのですが、比較的新しいものとしては、2018年9月27日の
元ソフトバンク副社長、退社後初めて公の場に: 日本経済新聞という記事ですね。
このときのニケシュ・アローラさんの肩書は、米情報セキュリティー企業パロアルトネットワークスの会長兼最高経営責任者(CEO)というもの。2018年9月27日に開かれた日本法人の顧客向けイベントで「犯罪者の先を行くサイバー対策で貢献する」と語りました。サイバー対策の製品やサービスの乱立により、むしろ対策が難しくなっていると皆悩んでいるとしていたそうです。
2016年にソフトバンクグループ副社長を電撃退任した後、ニケシュ・アローラさんが日本国内の公の場に姿を見せるのは初めてだったといいますが、ソフトバンク時代については多くを語らなかったとのこと。「ソフトバンク時代の具体的な活動の言及は避けた」とも書かれており、基本的にはソフトバンクの話はなかったようです。
【クイズ】ニケシュ・アローラさんがかつていた通信会社は?
(1)AT&T
(2)スプリント
(3)ドイツテレコム
●案の定165億円のニケシュ・アローラ氏がソフトバンクを退任
2016/6/22:ものすごい高額で引き抜いたものの、辞めるんじゃないかなぁと思っていたソフトバンクのニケシュ・アローラさん。やっぱり辞めました。
<ソフトバンクが副社長ニケシュ・アローラ氏の退任を発表しました。アローラ氏はソフトバンクグループで海外の投資事業を担当し、孫正義社長の後継者候補筆頭と目されてきた人物。14年にGoogleから移籍した際には契約金含め165億円の巨額報酬でも話題になりましたが、6月22日の株主総会を直前にしてわずか2年で退任することになります。(中略)
孫社長は60歳で現役を退き経営を引き渡すプランを公言していましたが、後継者だったはずの人物が直前にその地位から離れてしまうことになります>
「当社代表取締役社長の孫 正義は、アローラを有力な自身の後継者候補として考えていま したが、数多くのテーマに取り組む中で、当面は当社グループのトップとして指揮を執り続 ける意向です。一方で、アローラは、数年のうちに孫に代わって当社グループのトップとし て指揮を執りたいとの意向でした。こうした両者の時間軸のずれを踏まえ、アローラは当社 の代表取締役及び取締役を任期満了に伴い退任し、次のステップに進むこととなりました。」
(
ソフトバンクのニケシュ副社長が退任。巨額報酬で話題の「孫社長の後継者候補」、孫社長の現役続行で - Engadget Japanese BY Ittousai 2016年06月22日 09時40分 より)
以前投稿した、<ソフトバンク孫正義社長の後継者はインド人ニケシュ・アローラ 元グーグルの幹部最高給>(後半にまとめ)を読むと、辞めるんじゃないかとは当時書いていませんでしたが、そこで書いたようにグーグルでも大金もらっていた人なんですよね。こういう人は辞めやすいのです。どこで書いたか忘れたものの、お金で引き抜いた人はお金で辞めることが多いと言われていたんですよ。仕事のやりがいや内容や理念で入社したわけではないので、出て行くときも同じ理由で出て行くという説明でした。
●アローラ氏かわいそう…孫正義社長がニケシュ・アローラ氏を振った?
ただ、反応をよく見てみると、ニケシュ・アローラさんが振ったのではなく、孫正義社長が振ったという理解でした。これは私が辞めるのではないか?と予想していた方向性とは逆ですね。
“こんなわずかな期間の人間に数百億も払ったのか。毎月7GB制限で搾取されてるモバイルユーザはたまったもんじゃないな。”(ryun_ryun 2016/06/21)
“これが孫切りである。”(shoubland 2016/06/21)
“何百億も金かけて仕立て上げた後継者をこうも簡単に手放すってのは…なんかあったんだろうなぁと思ってしまう。”(u_eichi 2016/06/21)
“2年で200億か。同じソフトバンクの松坂大輔の3年12億が誤差みたいに見えてくるな。”(yas-mal 2016/06/21)
“えー!鳴り物入りで後継者指名してたのにここで切っちゃうのか。詳報が気になるわ。”(electrica666 2016/06/21)
“日本電産とかもそんな感じだが操業社長というのはかくも自分の椅子にしがみつくものよ”(yogasa 2016/06/21)
(
はてなブックマーク - ソフトバンク、アローラ副社長が退任 孫氏が社長継続 :日本経済新聞より)
2018/07/06追記:当時は知りませんでしたが、アローラさんは600億円でソフトバンクの株を自社株買いしていたそうです。なので、そこまでしたのに後継者の約束を反故にされた被害者という見方もあります。また、ソフトバンクの株価はアローラさんが買った後大きく低下していたため、高額報酬であっても差し引きマイナスと計算している人もいました。
●日本人役員との扱いの差で不満…アローラ氏就任で降格や退任が出ていた
また、以下のようなコメントもありました。
“どちらにしても生え抜きの社員は面白く無いだろうなぁ。何百億積んで連れて来て、路線対立でさっさと無責任に退任・・。社員は年収500万、副社長100億ではモチベーションをどこから持ってくればいいのか・・・”(hisatsugu79 2016/06/22)
実を言うと、<ソフトバンク孫正義社長の後継者はインド人ニケシュ・アローラ 元グーグルの幹部最高給>(後半にまとめ)で出てきたのですが、ニケシュ・アローラさんを招いた際には、降格している人が何人も出ています。創業間もないころから腹心の宮内謙副社長はヒラ取締役、内部から起用された後藤芳光さん、藤原和彦さんはたった1年で取締役を退任、といった具合です。
【クイズ】ニケシュ・アローラさんがかつていた通信会社は?
(1)AT&T
(2)スプリント
(3)ドイツテレコム
【答え】(3)ドイツテレコム (ソフトバンクの持つスプリントのライバル関係のところです)
●迷走する孫正義社長 ワンマン社長は後継者選びで失敗しやすい
ワンマン社長の場合、内部はイエスマンしかいないということがよくあり、外部登用は悪くない判断だと思います。でも、今回の件は、だったらなぜ辞めさせたのか?という話でもあります。一問一答なんか読んでいると、孫正義社長の迷走感も見えてきます。
これも<ソフトバンク孫正義社長の後継者はインド人ニケシュ・アローラ 元グーグルの幹部最高給>(後半にまとめ)で出てきたのですが、実は孫正義社長は嘘つきだから本当かどうかわからないと懐疑的な見方がありました。
禅譲撤回「急にさみしくなった」 ソフトバンク孫氏 :日本経済新聞 2016/6/22 7:28
約1年後に60歳になればアローラ氏に禅譲するつもりだったが「急にさみしくなった」とも語った。一問一答は次の通り。
――社長を続けたいと思い直したきっかけはなんでしょうか。
孫氏「創業者は往々にしてクレージーだ。いつまでも若く、まだまだやれると思っていたい。自ら経営の一線から引退する、いざその時期が近づくと、やっぱりもう少しやっていたいという欲望が出た」
●実はアローラ氏に問題があった?株主から不適正とする書簡も
また、はてなブックマークのコメントでは、“直前にアローラ氏について株主から「調査し解任」という要求に対して「大丈夫だ。問題ない」と返した、と言う記事や、孫正義氏を趣味的と批判という記事が出ているわけだが、その直後にこれ。何があったのやら。”(TakamoriTarou 2016/06/21)というものもありました。一応、一問一答で孫社長はこのことを否定しています。
――アローラさんの適性を疑問視する書簡を受け取り、調査委員会を設けて調査してきた件とは関係ありませんか。
孫氏「ない。(書簡は)全くいわれのない内容ばかりだった」
ただ、憶測が飛んで当然という状況でしょうね。
●突然の後継指名 ソフトバンク後継者はインド人ニケシュ・アローラ氏
2015/5/17: 5月11日のニュースらしいですが、私は今頃知りました。目立たなかったということは、意外に注目されていないんですかね?私が知ったのは、朝日新聞のランキングに入っていた以下の記事のおかげです。
孫氏「後継候補」指名、社内に衝撃 腹心はヒラ取締役に:朝日新聞デジタル 大鹿靖明 2015年5月16日07時34分
ソフトバンクの孫正義社長が、グーグルから昨年秋に招いたインド出身のニケシュ・アローラ氏(47)を「後継者候補」に指名したことに社内で衝撃が広がっている。(中略)
ソフトバンクは米スプリント買収後、傘下企業の社員の半数が外国人に。中国アリババグループへの投資成功が手伝い、海外の新興ネット企業への投資を加速。そこで孫氏は、海外人脈が豊富で、技術にも明るいアローラ氏に白羽の矢を立てた。「私の肩書の英文表記はプレジデント&CEOだったが、このプレジデントをニケシュに譲る」と孫氏。
この手の記事では日経グループが強いですけど、日経BPのITproの記事
ニュース - 孫社長の後継者候補にニケシュ・アローラ氏、ソフトバンクが世界戦略に向け社名・体制変更:ITpro(2015/05/11 堀越 功=日経コミュニケーション )では以下のような書き方。
<「(ソフトバンクグループの)実質的な後継者指名と問われれば、答えはイエス」---。2015年5月11日に開催したソフトバンクの通期決算会見の席上で孫正義社長(写真1)は、同社のニケシュ・アローラ バイスチェアマン(写真2)を6月19日付で代表取締役副社長に任命すると決めたことについて、このように答えた>
元グーグルの幹部であったニケシュ・アローラさんについて孫社長は、「ニケシュはグーグルというインターネットの世界一の会社で実質的に経営に携わってきた。私を遙かに上回る才覚を持っている。ニケシュが事故に遭わない限り、彼が最も重要な後継者候補だ」(とも言っていたそうです。
●宮内謙副社長は降格、後藤芳光氏・藤原和彦氏は退任の憂き目に
朝日新聞では、"社内には新体制を不安視する声もある"と書いていました。おそらく他の日本人幹部の処遇のことでしょう。<創業間もないころから腹心の宮内謙副社長はヒラ取締役になる。内部から起用された後藤芳光、藤原和彦両氏はたった1年で取締役を退任>とされていました。
人事の話が幹部間に伝わると大騒ぎになったなど、混乱を伝えるエピソードも複数あります。ただ、かつて孫社長を支えていた北尾吉孝現SBIホールディングス社長は、「また変わるかもね」とコメント。孫正義社長の発言は、あまりあてにならないのかもしれません。そして、そうだとすれば、ニュースとしてあまり注目されていなかったというのもわかります。
なお、朝日新聞によると、先に挙げた日本人3氏は、主に"国内通信子会社4社を統合したソフトバンクモバイル(7月にソフトバンクに商号変更)"の経営を見るとしていました。国内はこれからも日本人中心です。ただ、ITproによると、"孫社長は国内の通信市場について「ほとんどゼロサムゲームではないか。大きな変動がやってくることは考えられない」とほとんど興味を失っている様子"だと言います。
●創業者より多い!元グーグルの幹部最高給だったニケシュ・アローラ氏
孫社長の言葉は信頼できないため、本当に後継者になるかどうかは不明なようですが、ニケシュ・アローラさんというのはどういう方なのでしょうか? とにかく注目されるのは、既に出てきた元グーグル幹部というところでしょうね。給与と能力はイコールじゃありませんが、実はグーグルの中でもすごい高給取りだったようです。
米グーグル、昨年の幹部最高給はアローラ氏-46億円 - Bloomberg 2013/04/25 13:29 JST
4月25日(ブルームバーグ):インターネット検索最大手、米グーグル のニケシュ・アローラ最高事業責任者(CBO)が昨年受け取った報酬は4670万ドル(約46億4000万円)と前年から2倍余り増え、幹部で最高額になった。24日の当局への届け出で明らかになった。
創業者は株があるので少ない可能性があるなと見ると、"ラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)と共同創業者のセルゲイ・ブリン氏の昨年の報酬額は2011年に続いて1ドルだった"とのこと。グーグルの中では有名なエリック・シュミット会長もこのとき763万ドルだったということで、ニケシュ・アローラさんと比べるとだいぶ少ないです。でも、これ本当ですかね? シュミット会長は前年に1億100万ドルだったと書いていましたので、急激に減りすぎな気がします。
●日本では無名!Wikipediaはまだまだ簡素なニケシュ・アローラ氏
こういうのはWikipediaだろうと、そちらも覗いたらかなりシンプル。まだ全然充実していないみたいですね。
ニケシュ・アローラ - Wikipedia 最終更新 2015年5月14日 (木) 23:22
ニケシュ・アローラ(Nikesh Arora、1968年2月9日 - )はアメリカ合衆国の実業家。ソフトバンク副会長でグループの米国戦略子会社Softbank Internet and Media, Inc.のCEO。Googleの元シニア・バイス・プレジデント兼チーフ・ビジネス・オフィサー(CBO)である。
経歴
1968年2月9日インドのウッタル・プラデーシュ州ガーズィヤーバードで生まれる。1989年ワーラーナシーにあるバナーラス・ヒンドゥー大学(BHU)で電気工学学士を取得すると渡米。ボストン大学で理学修士号、ノースイースタン州立大学でMBAを取得するとともにCFAも取得している。フィデリティ・インベストメンツとパトナム・インベストメンツで通信アナリストとして活躍すると1999年ドイツテレコムに入社。2000年にはT-Mobile Internationalの関連会社T-Motion PLCを設立しT-Mobile欧州事業の最高営業責任者(CMO)や取締役をつとめる。2004年Googleへ入社し欧州・中東・アフリカ市場の事業開発責任者となり、2009年からはシニア・バイス・プレジデント兼チーフ・ビジネス・オフィサー(CBO)として営業・マーケティング・提携戦略の最高責任者をつとめた。2014年7月18日ソフトバンクからバイスチェアマンに迎えると発表され、10月からSIMIのCEOに就任した。次の株主総会でソフトバンク本社の取締役に就任予定。11月7日Sprintの取締役に就任。
2015年5月、ソフトバンク社長の孫氏から「将来のことは今コメントすべきではないが、最重要な私の後継者候補であることは間違いない」と語り、アローラ氏が後継者候補であるとの発表があった。
●ソフトバンクのライバル・ドイツテレコム出身でもあるニケシュ・アローラ氏
Wikipediaを載せて終わりの予定でしたが、ドイツテレコム出身じゃないですか! ソフトバンク的にもこれ重要だと思いますけどね。敢えて孫社長も触れていないのか? このドイツテレコムは過去に以下で出てきています。
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