【クイズ】2011年5月に発表された国連の人口推計の2010年改訂において、インドの2100年の予想人口は何位?
(1)1位
(2)2位
(3)3位
●カースト制度がインドをIT大国にした
マサチューセッツ工科大はインド工科大の滑り止め ITはインド人だらけで使った記事で驚いたのが、IT技術者が多い理由とカースト制の関係でした。
インド工科大がマサチューセッツ工科大を超えた理由|DOL特別レポート|ダイヤモンド・オンライン 清談社 2016年5月23日
(引用者注:カーストの)ジャーティは出身階層だけでなく、職業や婚姻を厳しく規定しており、ジャーティ成員が父祖伝来の職業以外に就くことを忌み嫌う。また、4種のヴァルナ外に置かれた被差別階層であるダリット(不可触民)にもジャーティは決められており、ジャーティ成員は教義に基づいた職を一生続けなければならない。(中略)
つまり、低カースト出身者は、どんなに優秀で努力をしても、貧困から抜け出すことがままならないのだが、近年になってカーストという枠組みを乗り越える職業=ITが現れた。
ITは新しい職種なので、ヒンズーの教義には当然規定がない。ITはインドの若年者の前に、職業カーストに囚われることなく従事でき、かつ己の努力と才覚のみで富を勝ち得ることができる希望に満ちた職業として姿を現したのだ。
●サービス産業が強い特殊な成長途上国
これが原因かどうかはわかりませんが、インドは通常の成長途上国や他の“BRICs”(著しい成長が期待される4ヵ国、ブラジル・ロシア・インド・中国の略称)とも異なり、第1次・2次産業を基盤として成長していません。
インドでは、IT産業や金融や不動産などのサービス産業がGDPの6割近くなのだそうです。かなり特殊ですね。
産業構造は、“成長の持続性”にも大きく関与している。例えばBRICsのうち、ロシアとブラジルのような資源輸出に依存する国では、世界景気の影響がそのまま経済情勢に反映されやすい。実際にロシアでは、原油価格の下落に伴ってルーブルが最安値を更新した。(中略)
しかし、インド経済の特異さは、内需主導型という点にある。GDPは1人当たり1617ドルと、数字のうえでは中国の5分の1程度にとどまっているものの、その5割は、民間消費によって形成されたものだ。それこそがBRICsのなかでも唯一コンスタントに成長を続ける原動力となっている。
●内需型で外需が弱いのは強みか弱みか?
ただ、上記の分析には別の見方もあります。そもそもインドは中国などのような急成長を遂げておらず、むしろ出遅れているといった見方が多いです。
また、人口構造の特殊さもあります。中国は人口構造の関係で失速が予想されてその通りになりました。しかし、インドはまだまだこれからたくさん子どもが生まれる国なのです。(関連:
世界の人口動態予測・主要国の将来の人口推移増減率ランキング)
したがって、人口構造から考えても、インドがまだ成長を続けるだろうというのは、不思議でもなんでもない話でした。
なお、この人口構造の関係で、私はインドがアメリカ・中国に加えて将来世界で最も重要な国になると思っていますし、日本がこれから最も関係を重視しなくちゃいけない国だとも考えています。
【クイズ】2011年5月に発表された国連の人口推計の2010年改訂において、インドの2100年の予想人口は何位?
(1)1位
(2)2位
(3)3位
【答え】(1)1位
●カースト制が第2次産業を難しくしている?
再びカースト制の話。
インドのインフラ整備が遅い理由、タイ反政府派が宝くじに激怒などで書いたように、インドが他の国から見てもインフラ整備が弱いのはカースト制の影響もあるのかもしれません。
「まだまだ課題は山積みです。インドでは、工場のライン作業に従事する場合でも、カーストの違う人間が同じラインに立つことすら軋轢の原因となることがあり得るのです」(エコノミストの伊藤洋一氏)
記事ではカースト制をプラスに捉えられかねないことも書いていましたけど、基本的には問題になっている部分の方が多いように見えます。
【本文中でリンクした投稿】
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マサチューセッツ工科大はインド工科大の滑り止め ITはインド人だらけ ■
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