【クイズ】在日朝鮮人の帰還事業について書いた産経新聞の記事は以下のうちどれ?
(1)暖かい宿舎や出迎え/第二次帰国船雪の清津入港/細かい心づかいの受け入れ
(2)帰還者にわく平壌 身ぎれいな町の人 立ち並ぶアパート
(3)北朝鮮へ帰った日本人妻たち「夢のような正月」ほんとうに来てよかった
●産経新聞のおもしろ誤植
もっとほのぼのとした誤報を探していたらえらい話が出てきちゃったという話。もともとは軽い内容のつもりでした。
とりあえず、きっかけは産経新聞のおもしろ誤植。昔、本文の前半をタイトルにしてしまうというミスをしでかしたことがあり、笑ったことがありました。
以下のように、タイトルの方が本文より長くなっています。
4日午後2時15分ごろ、さいたま市桜木町1丁目のビルの4階にあるW杯入場券引換所で、日本人の男が、窓口の男性職員の胸ぐらをつかみガラス戸にたたきつけて壊すなどしたとして大宮署に器物損壊の現行犯で逮捕された。大宮署は入場券をめぐるトラブルが原因とみて 産経新聞 平成14(2002)年 6月 4日[火]
調べでは、入場券引換所には4日朝から、インターネットなどで入場券を入手できなかった客ら約50人が押し掛けていた。午後2時ごろ、引換所関係者が「売り切れた、と連絡があった」と説明した直後、男がつかみかかったという。
●産経新聞がネットの捏造デマを記事化してピースボートを誹謗中傷
上記だけだと短すぎるので何か…と検索して出てきたのが、産経新聞のえげつない話でした。こっちは笑えません。
産経ニュース「サクラ報道」は当事者に取材せず 記事削除し謝罪 The Huffington Post | 執筆者: 吉野太一郎 投稿日: 2016年06月17日 17時28分 JST 更新: 2016年06月17日 17時28分 JST
産経ニュースが報じた記事が当事者への取材をしておらず誤報だったとして、産経新聞社は記事を削除し、関係者に謝罪した。
問題の記事は、16日午後6時55分に配信された「TBS番組『街の声』の20代女性がピースボートスタッフに酷似していた?! 『さくらじゃないか』との声続出」という記事。
舛添要一知事が辞職願を出した15日の午後に、東京都内でTBSテレビのニュース番組の取材に応じた女性が、同じ番組で熊本地震の後に「熊本・益城町の避難所前にマイクを持って立ち、レポートしたピースボート災害ボランティアセンターのスタッフの女性と酷似していた」として、「ネット上では『同一人物か』『やらせと一目で分かる』『ピースボートの職員をやらせに使うTBSはどういう思考回路か』などの書き込みが続出した」と報じている。
ただ、ピースボートに取材していないなど、特に裏付けを取ったわけではありませんでした。
なので、抗議されて慌てて削除。以下のように当初は謝罪もなかったようですが、再び連絡したことで謝罪も出たようです。
●ついにまとめサイトレベルまで落ちた産経新聞
上記ツイートは、
「やらせ街頭インタビューはピースボート」に産経が釣られる - Togetterまとめであったもの。
そこで「デマサイトと変わらん」とあったように、まとめサイトレベルですね。このTogetterまとめの
はてなブックマークでも同様の感想が人気コメントでありました。
“産経がもはやまとめサイトと化している”(choumi 2016/06/17)
“つまり、産経新聞はまったく取材もせずに、ネットの真偽不明の情報だけで記事を書いていたということか。報道機関にはあるまじき行為だが、もうフジサンケイはこんな新聞をさっさと潰せよ。”(shigeto2006 2016/06/17)
まあ、産経新聞はもともと捏造記事が結構ありますからね。
“ネトウヨのお歴々はことあるごとに朝日の「捏造」を口にします。しかし、産経(およびネトウヨ)のお歴々のマジもんの捏造は多すぎて指摘しきれませんわ。こんな明白な捏造を弁護してるバカもうようよしてるしな。”(tikani_nemuru_M 2016/06/17)
あと、テキサス親父さんや石井孝明さんという方に触れているコメントがちらほら。私のイメージだと田母神俊雄さんがそんな感じですが、今それどころじゃありませんからね、あの人は…。
“産経だけじゃなくて釣られてるのもお決まりの面々。”(kissuijp 2016/06/17)
“デマ流布の初期段階でテキサス親父日本事務局とか石井孝明とか毎度の面子が登場しているのがねえ。”(yasugoro_2012 2016/06/17)
“テキサス親父&石井孝明が鉄板だが、産経としちゃウヨ身内と左派dis盛り上がれば、真偽なぞ最初から興味の外、クリティカルな抗議がなきゃバックレたろう。コメ欄で延々と自己正当化してる人見れば読者の反応が判る。”(Gl17 2016/06/17)
●そもそも東京にいなかった誹謗中傷された女性
なお、別記事によると、そもそも誹謗中傷された女性は東京にいなかったとのこと。
産経が取材せずにネット引用の記事 ピースボートの抗議受け、削除 - withnews(ウィズニュース) 丹治翔
ピースボート側の抗議文によると、指摘された女性スタッフは5~6月も熊本で引き続き災害救助活動をしており、報道があった15日は「そもそも東京での街頭インタビューに応じられるわけがありません」という。「同一人物かどうかは、当団体に確認を取れば明らかになることにもかかわらず、当団体には事前に一切の連絡もなく、単なる憶測で書かれたものと思われます」と抗議し、謝罪と訂正記事の掲載を求めた。
ピースボート側によると、女性は記事の影響でいわれのない誹謗中傷を受け、被災地での活動にも支障をきたしているという。一般社団法人ピースボート災害ボランティアセンターの山本隆代表理事は「ネットのうわさをころっと記事として配信していて、あまりにも軽率だ」と憤る。
●既に報道機関としての存在価値がなくなった産経新聞
上記の記事で出ていた田島泰彦・上智大教授(メディア法)は「前提となる事柄が事実か確認した上で報じることに報道機関の存在価値があるのに、それを投げ捨ててしてしまっている」と指摘。つまり、産経新聞には既に報道機関としての存在価値がなくなったということです。
ただ、より問題なのは、この後だと思います。田島教授は、「今回の問題は執筆した記者だけではなく、配信を許容した組織にも責任がある」とし、十分な検証が必要だと述べていました。
こういった間違いが残念ながら起こることはときどきあるのですが、問題なのは再発防止策などの事後対応です。今回の件は全国紙が報じるような機会にならなかったために、産経新聞はこれ幸いと再発防止策の発表などはせずスルーするのではないかと思われます。
より産経新聞が終わっていると言えてしまうのは、こういう謝っただけで実質何もしないってケースです。今のところ再発防止に関するニュースは見かけていませんので、産経新聞はこの終わっている報道機関に該当しそうな様子です。
●朝日新聞バッシングで捏造していたSAPIO
クイズは
朝日新聞 VS 産経新聞 誤報・虚報・捏造・飛ばし記事対決の軍配は?から。
【クイズ】在日朝鮮人の帰還事業について書いた産経新聞の記事は以下のうちどれ?
(1)暖かい宿舎や出迎え/第二次帰国船雪の清津入港/細かい心づかいの受け入れ
(2)帰還者にわく平壌 身ぎれいな町の人 立ち並ぶアパート
(3)北朝鮮へ帰った日本人妻たち「夢のような正月」ほんとうに来てよかった
【答え】(1)暖かい宿舎や出迎え/第二次帰国船雪の清津入港/細かい心づかいの受け入れ
(2)は朝日新聞、(3)は読売新聞なのですが、読んでわかるように特にトーンは変わりません。昔はどのマスコミも北朝鮮は楽園のように報道していたのです。
ところが、当時書いたようにこれをSAPIOが朝日新聞だけがやっていたかのように書いていました。で、SAPIOというのはこれがまた保守系の雑誌でしたので、まあ、朝日新聞憎しで誤報を叩くつもりが自分もやっちゃったってことなんでしょうね。
うちは個人ブログであり、もちろん産経新聞やSAPIOのような立派なマスコミではないんですが、私も気をつけなくちゃならんと思います。
【本文中でリンクした投稿】
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