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小さな島国がラグビー大国に勝てた秘密は?強豪国指導者が視察に


●人口が少ない島国・アイルランドがラグビー大国相手に全勝優勝

2016/8/10:ラグビーの話なんですが、競馬の話も少しあります。Enjoy Ruffian 2009年6月号という競馬クラブ・ラフィアンの広報誌で、アイルランドで調教師をしていた児玉敬さん(当時は確か調教師を一時辞めていたとき)の「シャムロックの草原から」の連載で出ていた話のためです。

 当然、もともとのメインの話は競馬なのですが、私が気になったという話はラグビーに関するもの。改行は変更。検索するとアイルランドはオリジナル8と呼ばれる強豪国の1国という説明もあり、大国と区分される場合もあるかもしれませんが、人口(490万人)や面積的には小国。このアイルランドが大活躍したのです。

<先日アイルランドのラグビーナショナルチームが、欧州ラグビー界にとって最も歴史ある世界的にも最も重要とされるラグビーの国際大会のひとつE u r o p e 6Nations Cup(欧州6カ国対抗戦)でフランス、英国などの大国を抑えて全勝優勝しました。
 英仏両大国の人口はアイルランドと比べ10倍以上、そのラグビー人口だけでいえばそれ以上の差があるといわれています>


●小さな島国がラグビー大国に勝てた秘密は?強豪国指導者が視察に

 このシックス・ネイションズのアイルランドの活躍は、強豪国指導者たちを呼び寄せたようです。児玉敬さんは、そんな小さな島国が何故、大国英仏の強豪チームに勝てるのか、同じくラグビー大国オーストラリアそして南アフリカから、指導者たちがお忍びでアイルランドを視察したという話を聞いたといいます。

 しかし、1週間の滞在後、他国の指導者たちは、アイルランドのスポーツ記者に以下のように言いました。アイルランドラグビーの強さの秘密は何一つ見つからず、彼らは特別な練習をライバルに見せないように隠したと考えたようです。

「我々は特別なものは何も見せてもらえなかった。残念な視察になってしまった。だが来るワールドカップでは間違いなく彼らの最大のライバルとなる我々他国の指導者の前で、彼らが本来のラグビーを見せてくれなかったという事を我々は決して責めることはできない」


●素朴な練習風景…アイルランドの選手たちは本当に秘密を隠したのか?

 本当に、外国からの視察が来るということで、アイルランドの選手たちはわざといつものプレーを見せなかったのでしょうか? 私は違うと思います。スポーツ記者もその指導者に次のように返していました。

「あなた達の見た、あのグラウンドとも呼べない草原でヒツジをよけながら楽しそうに楕円を追う彼らがそんな複雑なことを考えながらラグビーをできると思いますか?」

 指導者も実は先ほどの後、「…だが、仮に…もし万一、我々の前で見せてくれたあのラグビーが彼らの真の日常であったならば、今我々が世界の頂点に立つ為に必死に目指しているものに大きな疑問を持たなければならなくなるかもしれない」と言っていたんですよ。たぶんこれがアイルランドのそのままの姿だったのでしょう。


●競馬も小国なのにかなり強いアイルランド やっぱり調教はすごく見えない

 競馬の話も少しすると、児玉敬さんは、米サンタアニタ競馬場で働いていた頃一緒に住んでいたアイルランド人たちに、「馬を勉強したいならここにいちゃ駄目だ。アイルランドに行け!」と言われて、アイルランドにやって来ました。アイルランドは競馬でも恵まれていないにも関わらず、やはり活躍しています。児玉さんは"どんな秘密がここに隠されているのかそれを学びたくて、盗みたくて必死だった"そうです。

 ところが、実際に来てみて見たアイルランドは、設備はしょぼいし、考え抜かれた上での調教法だと思ったものもたまたまそうなったというもので、勝手に幻滅してしまったそうです。この回では書かれていませんが、アイルランドの競馬界というのもまた、前述のラグビーにちょっと似たところがあります。とにかく馬が好きで、馬が身近なのです。

 ラグビー人口が少なかったのと異なり、競馬人口はかなり多そうな感じで、他の仕事をしている人でも馬に乗れる、しかも、気性の荒い乗りづらい馬を乗りこなすと言います。子供の頃から草競馬が盛んで、競馬が生活に溶け込んでいるのだなと感じる話もありました。アイルランド競馬の強さというのは、たぶんこういう競馬愛ではないかと私は考えています。


●アイルランドラグビーやアイルランド競馬の強さの秘密は楽しさか?

 実を言うと今回の話は、強いチーム作りは楽しいチーム作り マンUが弱い理由は厳しいから?で書いていた、楽しいチームが強い?への補足的なものとも考えていました。馬の場合は馬自身が楽しいと思っているかがわからないのですが、児玉敬調教師はとりあえずそう考えている感じのことを他の連載で書いています。

 馬の場合は本当の気持ちがわからないのでとりあえず置いておくとして、ラグビーの話は強いチーム作りは楽しいチーム作り マンUが弱い理由は厳しいから?と関連付けたくなる話。恵まれた環境でなくてもアイルランドのラグビーチームが活躍したというのは、楽しむ力が強かったからではないか?というわけです。

 前回も書いているように、この強いチーム作り=楽しいチーム作りのきちんとした根拠となる研究成果のようなものは見つかっていないのですが、興味ある話ですのでこれからも気にかけておこうと思います。


【本文中でリンクした投稿】
  ■強いチーム作りは楽しいチーム作り マンUが弱い理由は厳しいから?

【その他関連投稿】
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