【クイズ】フッ素を漢字で書いたときに適切なものは?
(1)弗素
(2)佛素
(3)沸素
●なんと30年前の約5分の1!日本の子供の虫歯は激減している
2016/8/14:元記事が消えていて孫引きになっちゃいますが、2015/1/23の時事通信記事によると、最近の日本の子どもたちの虫歯はかなり減少しているんだそうです。昔の子どもの方が今より5倍も虫歯が多かったとのこと。これはイメージとかなり違うかもしれません。
<中学1年の虫歯本数は1人平均1本で、30年前の約5分の1となったことが23日、文部科学省の2014年度学校保健統計調査(速報値)で分かった。治療が済んでいない未処置歯がある割合も、幼小中高生の全ての段階で過去最低。同省は「歯磨き指導の成果で、早期治療や予防の意識が高まった」と分析している。
調査は、幼稚園と小中高校に通う満5~17歳までの計約333万8000人を抽出して健康診断の結果をまとめた。
平均本数の調査は、歯が生え替わる時期の中1だけで、抜いた歯や治療済みの歯を含む永久歯の虫歯は平均1.00本と過去最低になった。1984年度の調査開始時は平均4.75本だった>
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201501/2015012300750
中1の虫歯(治療済含む)平均1本に=指導効果、早期治療進む-学校保健統計●虫歯が減った理由はフッ素?虫歯が多い原因は歯医者さんだった
減少している理由は、一般的にフッ素で説明されることが多いです。フッ素に関しては、フッ素があまり普及していない国でも虫歯が激減しているという反論があって興味があるのですが、確からしさが不明ですので保留。とりあえず、歯磨き粉に含まれているフッ素のおかげという見方が一般的です。
その例を…と思ったのですが、検索で出てきた
虫歯が減少している理由-歯科・歯医者.comの場合、第一の理由は「予防歯科の概念が普及したことにより、小さい頃から歯磨きなどの口腔内ケアがしっかり行われるようになったこと」でした。「歯磨き粉のほとんどに、フッ素が配合されている」は第二の理由になっています。
あと、このサイトで驚いたのが、昔ながらの虫歯の治療が余計悪化させていたという指摘。以前は、虫歯が見つかったり、虫歯になりそうな部分があると、すぐに削って詰め物などをしていたものの、これが余計虫歯を作っていたとされています。ひどすぎる話ですね…。
<歯は一度削られると組織全体が弱くなり、さらなる虫歯を引き起こす原因ともなります。
最近では、初期う蝕と呼ばれる虫歯であれば経過観察を行って、できるだけ歯を削らないようになってきているのです>
●フッ素で虫歯が減ったは大げさ?フッ素は大事だけど万能ではない
書き始めた当初は、フッ素をメインにするつもりでしたので、フッ素の話をもう一つ。「虫歯」のことを意味する「う蝕」の
Wikipediaでは、<学校においてフッ化物洗口を行うところが増えており、虫歯の本数は減少している>という、フッ化物(俗に言うフッ素)洗口を虫歯減少の理由にする話が出ていました。
ただし、日本では水道水へのフッ化物添加はほとんど行われていないため、日本には当てはまらない話ですね。日本での虫歯減少をフッ素を理由とする場合は、やはり前述の歯磨き粉説でしょう。ただし、Wikipediaの場合、フッ素の影響力はそんなに強くないよという話もありました。
<未開の地では、ブラッシングは行われず、フッ化物は利用されないが、う蝕はほとんど発生しない。米国ではフッ化物の利用は高率であるが、う蝕の発生は多く、日本と大差は無い。う蝕はもっぱら砂糖によって作られる。フッ化物は、う蝕の発生を防ぐのではなく、う蝕のトラブルを約10%減らすだけである>
それから、日本だけでなく、アメリカでも虫歯は減っていますという話もありました。アメリカ国内の統計によると、う蝕の有病割合と重傷度は、この30年間でかなり減少しているそうです。ただ、この減少は国民に均等に起こっているのではなく、偏りがあるそうです。以下のような説明でした。
<CDCでは、う蝕リスクの高い集団とは、社会経済状態が低いか両親の教育水準が低い人たち、定期的に歯科ケアを受けることのできない人たち、歯科保険に加入していないから歯科サービスを受けにくい人たち、としている。またフッ化物を適正に利用することで、う蝕リスクは減少すると考えられている>
【クイズ】フッ素を漢字で書いたときに適切なものは?
(1)弗素
(2)佛素
(3)沸素
【答え】(1)弗素 (「佛」は「仏」の旧字)
●実を言うと「フッ素」は間違った名前…誤解されて死亡事故も発生
途中で<フッ化物(俗に言うフッ素)>という書き方もしたものの、主にフッ素、フッ素とここまで書いてきました。ところが、これは正確な呼び方ではなく、本来はフッ化物と言うべきなんですよね。飽くまでフッ化物を略するような言い方というだけで、「フッ素」そのものではありません。
「フッ素」という言い方だとフッ素そのものを指す他、他の化合物を略して呼ぶ「フッ素」と誤解するおそれがあります。下手にこの話をしちゃうと「フッ素は危険だ」と過剰反応されちゃうのであれなのですが、昔これのせいでフッ化水素という別の物質との取り違えが起きて死亡事故に繋がったこともあるそうです。
業界用語的なものなんかでも、業界が異なると誤解されてトラブルになる…といったことがあります。なるべく略称ではなく正式な名称で呼びましょうという話は、この例に限らず全般に言えそうです。誤解を招くような言い方は避けて、本当は正確に言った方が良いでしょうね。
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