山本幸三さん関連の話をまとめ。<山本幸三が消費増税増税支持で、浜田宏一らリフレ派を猛批判><山本幸三地方創生相にスキャンダル!知人のために捜査へ圧力、文春・新潮がそろって報道>や<山本幸三大臣、「学芸員はがん」発言の他デマを拡散>などの話を書いています。
【クイズ】山本幸三衆院議員が「親友だ。世の中に知られていないけど、経済学の学識といい見識といい日本有数の人だ」と評価していた日銀関係者は?
(1)櫻井眞
(2)原田泰
(3)布野幸利
●山本幸三が消費増税増税支持で、浜田宏一らリフレ派を猛批判
2020/10/05:古い話なんですけど、自民党で経済に詳しいリフレ派論客とされる山本幸三議員は、安倍政権の消費増税を積極的に支持していたみたいですね。同じリフレ派で増税の見送り、ないしは1%ずつの段階的な引き上げを唱えた浜田宏一さんや本田悦朗両内閣官房参与とは違う考えだったというだけでなく、痛烈批判をしていました。
山本幸三議員が各議員に配布した2013年9月12日付のペーパーでは「デフレ脱却と消費増税は全く関係ない」として、「経済学者と呼ばれる方々でも理解していない人が多いのは困ったこと」とバカにしています。これだけだと、リフレ派以外の経済学者を批判しているようにも読めるのですが、違うんですよ。
なんとリフレ派が称賛して利用してきたはずの権威・浜田宏一さんを名指しで「『ワルラス法則』を思い起こして頂きたい」と批判していたとのこと。この話を掲載した2013年11月号のFACTAの記事は、
山本幸三議員が「宗旨替え」リフレ派陣営は分裂状態:FACTA ONLINEというタイトルで、内紛状態だとしていました。
●山本幸三地方創生相にスキャンダル!知人のために捜査へ圧力
2016/8/30:文春・新潮がそろって報道というのは珍しいですね。きれいにかぶっちゃいました。ただ、最近の話じゃないので、内閣改造後しばらくしてということで狙っていて、タイミングが重なった感じです。まず、新潮の記事からどうぞ。
山本幸三地方創生相、知人が関与するインサイダー捜査中止を企てていた 国会質問で デイリー新潮 / 2016年8月30日 17時1分
問題の国会質問を行ったのは、2012年3月5日の衆院予算委員会第一分科会でのことだった。自身の「知人」である「ある証券会社の部長さん」がインサイダー取引の参考人と調査の対象になっている旨を明かした山本地方相は、証券取引等監視委員会の調査方法について、
「こういう調査のやり方しかできない監視委員会というのはある意味で本当に必要なのかなというようにも思ってきていまして」
などの批判を展開したのだ。
「知人」というのは、"2012年に摘発された日興インサイダー事件で、株式公開買い付け情報を漏洩したとされる、元日興コーディアル証券の投資銀行副本部長、吉岡宏芳被告(55)"さんです。
で、この記事で何がヤバイって、この後の話ですよ…。
本事件では、吉岡被告からのインサイダー情報を受け取った横浜市の金融会社の加藤次成元社長(71)に、懲役2年6ヵ月執行猶予4年の一審判決が確定している。この元社長の側近が明かす。
「社長は吉岡さんから、“山本幸三が事件を押さえるから大丈夫だ”と何度も聞かされていました」
●問題の会社の取締役だった山本幸三地方創生相
週刊文春はもう少し詳しく書いていました。山本大臣自身、関連する会社で役員になっていたみたいですね。会社の信用力に影響を与えていたわけですけど、それより何より自分がいる会社のために圧力ってクソすぎです。
会社の名前は、「ブルーエコノミー・ホールディングス」(2010年に設立)。知人が取締役で、山本大臣はなんと代表取締役社長でした。
ところが、問題の質問をした3カ月後、吉岡さんと加藤さんがインサイダー容疑で逮捕され、起訴。吉岡さんは地裁、高裁で有罪判決を受け最高裁に上告中でまだわからないものの、加藤さんは有罪が既に確定しています。
(
山本幸三大臣、5000万円資金提供者に対する強制調査に国会質問で“圧力” | スクープ速報 - 週刊文春WEB(2016.08.30 17:10)より)
●金融関係なら任せろー の山本幸三地方創生相
山本大臣はアベノミクスの仕掛け人として、金融関係に詳しい人だとされています。経歴詐称で話題になった怪しい日銀審議委員・櫻井眞さんともお友達だそうです。(関連:
経歴詐称・修士論文4枚の櫻井眞審議委員、無名で謎の人物だった)
【クイズ】山本幸三衆院議員が「親友だ。世の中に知られていないけど、経済学の学識といい見識といい日本有数の人だ」と評価していた日銀関係者は?
(1)櫻井眞
(2)原田泰
(3)布野幸利
【答え】(1)櫻井眞
でも、同じ金融関係でこういう悪いことやっていたんですね。ろくでもない人でした。
●麻生財務大臣「証券会社の人はやばいやつ」
ついでに相変わらずな麻生太郎財務大臣の話も。こちらは証券会社社員=やばいやつ説を披露していました。そんな偏見言っちゃいけませんし、特に証券業界を監督する財務大臣の発言としてはあり得ませんけど、山本幸三地方創生相の付き合っていた人の場合は実際にやばいやつでしたので正解でした。
「証券会社勤務はやばいやつ」=所管閣僚の麻生氏が放言:時事ドットコム
麻生太郎副総理兼財務・金融相は30日、東京都内で講演し、「何となく債券、株に投資するのは危ないという思い込みがある。あれは正しい。われわれの同級生で証券会社に勤めているのはよほどやばいやつだった」と述べた。(中略)
麻生氏は「(同級生は)良い学校を良い成績で(出て)、証券会社でほぼ詐欺か、その一歩手前みたいなことを(やっていた)」と指摘。「怪しげな商売といえば、不動産と証券だった。昭和30年代、40年代に学生だった人なら誰でも知っている」とも語った。(2016/08/30-16:06)
●山本幸三大臣、「学芸員はがん」発言の他デマを拡散
2017/04/17:山本大臣ネタということで、ここに追記。山本幸三・地方創生相が16日、滋賀県主催の地方創生セミナーで、文化財観光の振興をめぐり見学者への案内方法やイベント活用が十分でないことを指摘し、「一番がんなのは学芸員。普通の観光マインドが全くない。この連中を一掃しないと」と発言しました。
外国の有名博物館が改装した際のことを引き合いに出し、「学芸員が抵抗したが全員クビにして大改装が実現した結果、大成功した」などとも述べています。
(
「学芸員はがん。連中を一掃しないと」 山本地方創生相:朝日新聞デジタル 岡本洋太郎 2017年4月16日20時21分より)
なるべく政治の話は控えるようにしているので、この時点では追記していませんでした。ただ、別にデマも流していたようで、これは訂正していおいた方が良いかな、と。
山本大臣は二条城について「文化財のルールで火も水も使えない。花が生けられない、お茶もできない」などと発言していたそうです。ところが、これが真っ赤なウソ。
二条城を管理する元離宮二条城事務所の久野育・総務課長によると、そもそも昨年10月のイベントでは国宝・二の丸御殿の大広間や黒書院などで能や生け花が実演されていました。完全な捏造です。
(
現場の学芸員「事実誤認」「理解ない」 毎日新聞2017年4月17日 12時49分(最終更新 4月17日 14時45分)より)
一つだけで全部ダメとしてしまうのはマズイものの、自己の利益のために圧力をかける発言をしていたことをなどと考え合わせると、山本大臣の発言は基本的に疑った方が良さそうです。
●「学芸員を全員クビにした」もデマ、大英博物館が全否定
2017/04/20:「山本大臣の発言は基本的に疑った方が良さそうです」と書きましたが、胡散臭かった「学芸員を全員クビにした」の方もやはり捏造。全然そんな話はありません。
記事になった発言では、博物館名までは言っていなかったものの、実は
参議院会議録情報 第193回国会 内閣委員会 第2号だっと、大英博物館のエピソードとして語っていました。
"ロンドン・オリンピックのときに観光を盛り上げるという意味で成功したと言われているのが、文化プログラムをつくって、ロンドンのみならずイギリス全体の美術館、博物館を観光客のために大改革をしたんですね。例えば、大英博物館の中の壁を取っ払って、真ん中に人が集まるところをつくって、そこからいろんな部門に行くというように全部やり替えました。そのときに一番抵抗したのが学芸員でありまして、そのときは観光マインドがない学芸員は全部首にしたというんですね"
そこで、ハフィントンポストが大英博物館の広報担当者に取材しています。(
山本地方創生相「大英博物館は学芸員を全部クビにした」⇒大英博物館"明らかな事実誤認"と全面否定 The Huffington Post | 執筆者: 吉川慧 投稿日: 2017年04月20日 07時54分 JST より)
広報担当者によると、「大英博物館は、観光のためにスタッフを解雇したことも、根本的な建物の改装をしたことも決してありません」ということで、似たような事例もありませんでした。そもそも「2012年のロンドンオリンピック中に、博物館の改装は実施されていない」とのこと。
担当者は改装の例として2000年というだいぶ昔の改装を挙げているものの、これは"大英博物館の中庭にガラス屋根を設置"したという内容。屋根がつきましたので、当然、建物の周囲を移動することが容易にはなりました。ただ、山本大臣の話とは全然違う内容です。
「学芸員はがん」という話もどこから来たのかわからず、「事実誤認」というよりは「捏造」といった方が良さそうな内容でした。
●山本幸三大臣のお友達も有罪確定
2017/07/23:最初に書いていた証券会社のお友達の件で、続報がありました。山本大臣の直接の知人だった日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)の元執行役員・吉岡宏芳さんの有罪も確定です。最高裁第1小法廷が、被告側の上告を棄却、執行猶予付きの有罪とした一、二審判決が確定しています。
(
元日興執行役員の有罪確定へ=インサイダー取引唆す-最高裁:時事ドットコム 2017/07/06-18:02より)
また、上記の少し前には、
山本幸三・地方創生相 “お友達”に便宜供与疑惑の新証拠│NEWSポストセブン(2017.07.03 07:00)という記事も出ていました。ただ、こちらはよくわからない内容。
前述の通り、山本大臣は自分が代表を務めていた投資会社「ブルーエコノミー・ホールディングスに資金を提供した人物らにインサイダー取引容疑がかかった際、山本氏が証券取引等監視委員会(SESC)の強制調査に圧力をかけるような国会質問をしていました。
今だとどうなるかわかりませんが、幸い当時はSESCの告発は止まらず、吉岡さんは逮捕されました。ただ、この圧力に失敗した埋め合わせに、山本大臣が吉岡さんをブルーエコノミー・ホールディングスの仕事を与えたのではないかという疑惑。とはいえ、証拠があるわけでもなく、よくわからんと思った話です。
なお、山本大臣は、加計学園問題の方でもちょこちょこと名前が出ており、
加計学園問題 小泉進次郎「日本にもフェイクニュースは蔓延」と主張に、"政府決定2カ月前に山本幸三担当大臣、「加計に決まった」と説明か?"などの話を加えています。
いろいろと話題が豊富な方です。
【本文中でリンクした投稿】
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