強姦事件での不起訴は5割以下 示談や話し合いによる告訴取り下げと嫌疑不十分で不起訴に

●強姦事件では示談や話し合いによる告訴取り下げと嫌疑不十分での不起訴が多い

　他に2回も書いているのでいい加減しつこいと思われそうなんですが、具体的な数字があったので、すみません、もう一度。

　　■高畑裕太の弁護士が被害者をセカンドレイプ 不起訴＝合意は大嘘
　　■強姦でも不起訴に…と弁護士宣伝 不起訴＝合意の上…が嘘な理由

　発達障害＝犯罪予備軍は差別・偏見であり間違い 高畑裕太報道の問題点というのも書いているように、加害者・容疑者バッシングしろという話ではありません。そもそも強姦がなかった可能性ももちろんあります。

　ただ、不起訴ならすなわち強姦そのものがないのが一般的であるかのようにミスリードしたり、被害者の話を一切聞いていないにも関わらず、わざわざ被害者が嘘つきだと印象づけるようなことを言ったりするのは、やはりおかしいでしょう。

なんと２件に１件の強姦罪は不起訴！不起訴になる理由を弁護士が解説！｜相談LINE

「強姦・強制わいせつに関する統計（警視庁）」では強姦罪のデータを公表しており、不起訴率はなんと５３％（平成２２年）、つまり２件に１件は不起訴となっている。(中略)

そもそも被害者が告訴を取り下げることなんてあるのだろうかと、疑問に思う読者は多いのではないだろうか。

「知人や交際相手、親族による場合は、話し合いで関係修復され、もはや被害者が処罰を望まなくなることはよくあります」（星野宏明弁護士）

「他人の犯行でも、真摯な謝罪と示談により、処罰まで望まなくなることは決して珍しいことではありません」（星野宏明弁護士）

示談や話し合いによって告訴を取り下げるという話をして頂いたが、これは全体(引用者注：おそらく「不起訴全体の」の意味)の３５．４％（平成２２年）にものぼる。ちなみにこの他にも不起訴となる大きな理由がある。それは、元々女性との間に合意があったと考えられる場合等の、嫌疑不十分である。実は、不起訴となっている全体の５２．１％がこの嫌疑不十分が理由である。

●強姦事件での不起訴は5割以下

　上記は書き方が変で分かりづらいところがあるんですけど、どうも強姦罪での起訴・不起訴は半々くらいみたいです。

　平成26年度版の犯罪白書による平成25年の主な犯罪の起訴率・起訴猶予率でも、強姦罪だとそれぞれ43.5%、6.5%と半分以下になっています。また、強制わいせつ罪の場合も、48.8%、8.8%です。
(起訴と不起訴の違いと不起訴処分を獲得するためにできること｜厳選 刑事事件弁護士ナビより)


●強姦致傷罪ならお金を払っても許されないは本当

　あと、私は最初わからなかったものの、どうも例の弁護士コメントでは、強姦致傷罪と強姦罪の違いを利用したテクニックがあったみたいです。

　強姦罪の場合は示談による不起訴がよくあるものの、強姦致傷罪であれば以下は嘘ではなさそうなのです。

「強姦致傷罪は被害者の告訴がなくても起訴できる重大犯罪であり、悪質性が低いとか、犯罪の成立が疑わしいなどの事情がない限り、起訴は免れません。お金を払えば勘弁してもらえるなどという簡単なものではありません」

　弁護士コメントでは強姦罪であれば示談による不起訴が珍しくないことを隠し、強姦致傷罪ではなかったことを利用して、不起訴なら強姦がなかった確率が極めて高いと錯覚させたと言えます。かなり巧妙でした。


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