2011/6/4:
●実名がいい!と言うが、実はメリットがある人とない人がいる
●ネットの匿名のメリットはすなわち実名のデメリット 9つの理由
2018/04/23:
●いじめる対象としておもしろいなど…主なデメリットは3つ
2011/6/4:
●転職に役に立つなど…実名の長所・匿名の短所は嘘ばかり?
●実名メリット派の意見「これからは実名の時代になり炎上もなくなる」
●実名がいい!と言うが、実はメリットがある人とない人がいる
2011/6/4:<決して有名人ではない人がネットでは匿名の方が良い理由9個>(ガジェット通信 2011.05.30)という記事は、匿名のメリットについて書いたものです。作者自身は実名であり、中川淳一郎という名前を出しています。ただ、ネットでは実名で…と勧めているわけではないんですね。
http://getnews.jp/archives/119284
中川淳一郎さんは、実名推進主義者の大部分は、その人自身が実名で記事をIT系のサイトに書くなどしていることを指摘していました。そして、そういう方がまさに「実名でメリットがある人」だというのです。以下のように、実名が良い人とそうじゃない人に分けていました。
<実名にメリットがある人>
名を出せば儲かる人(著名人・会社経営者・フリーランス・店)
<実名にメリットがない人>
名を出しても儲からない人(世間的にその名前に意味を持たれない会社員・公務員・学生)
●ネットの匿名のメリットはすなわち実名のデメリット 9つの理由
次に匿名のメリットが書かれていて、それが以下。これは裏を返せば、実名のデメリットでもあります…というか、完全に実名のデメリットといった書き方でした。ただ、9個もあって、わかりづらいところもあるので、この後、私の方で3つに絞って、まとめ直します。
【1】一つの失言で人生暗転の可能性も(「契約選手とその妻をツイッターで侮辱社員」のアディダス、「テロ発言社員」の東京電力、「レイプ犯容認内定者」の三越伊勢丹ホールディングスなど)
【2】恥ずかしい発言・写真がアーカイブ化される。自分では消したつもりでもすでに魚拓を取られたり転送されまくり、もはや制御不能に
【3】人間は「イタいもの」をより広げたくなる。一つのイタい発言は広げたくなる
【4】仮に美人だったとしたら、余計なストーカーから待ち伏せされたりするようになる
【5】ブサイクでも、そのブサイクさを勝手に加工されたりあだ名をつけられたりする。まとめサイトも作られ、実名で検索するとその「イタい過去」をすぐに見つけられてしまう
【6】匿名の人からの攻撃を受ける際の材料をあちらは大量に持っているが、こちらは何も持っていないという「非対象戦争」を仕掛けられる。しかも、匿名の人に勝っても徒労感だけが残り、得るものはない (引用者注:コメントでご指摘があり、「非対象戦争」でなく「非対称戦争」の誤字と思われます)
【7】マジメなことを論じたつもりでも、なんだかんだいって文章に知性は現れてしまう。ネットはバカを可視化し、バカのレッテルをいつの間にか貼られてしまう
【8】あの野郎から自分のことを悪く書かれた!と周囲の人が疑心暗鬼を生じたり、会社の同僚に自分が何をやっているかがバレ、「あいつは会社ではグータラなのに……、夜は元気でいやがって……」などと呆れられる
【9】
いじめる対象として、相手が匿名では面白くない。実名の方が相手の人生を狂わせることが可能なので「いじめがい」がある。故に実名の人はいじめられやすい●いじめる対象としておもしろいなど…主なデメリットは3つ
2018/04/23:【9】が特に重要とのことでしたので、上記では太文字にしてみました。ネットで実名でやることの最大のメリットは「いじめられやすい」ということですね。逆に言えば、実名に比べるといじめられづらいというのが、匿名のメリットだという話。これを最初にもってきて、3点に絞り込んでまとめ直します。
【1】いじめる対象としては、相手が匿名であるより、実名の方が断然おもしろい。そのため、匿名の人より実名の人の方が大きく炎上しやすい。
【2】実名の場合、攻撃を受ける材料となる個人情報を相手に多く提供して、大きく叩かれることがある。
【3】暴言や情報漏えいなどが会社に知れて問題となり解雇されるなど、実名だと一つの失言で人生が暗転する可能性がある。
【2】も【1】と似た系統で、いじめる側に本当の名前を情報提供することにより、いじめの幅を広げていじめやすくなる…という話。そして、【3】はネットだけの問題では済まず、リアルの人生までが終わってしまう可能性があるという話。繰り返すように、こうしたリスクを減らせるというのが、匿名のメリットだと言えます。
●転職に役に立つなど…実名の長所・匿名の短所は嘘ばかり?
2011/6/4:記事では、さらに実名のメリットに対する反論もありました。例えば、「転職に役に立つ」というのが、実名の長所だと言われることがあるそうです。これは先程までの考え方で逆転して考えると、匿名であることの短所とも考えられます。ただ、そもそもそうした実名の長所が嘘ばかりという主張でした。
【転職に役に立つ】企業採用者によるネット検索は、むしろ悪い材料を探すために使うものであり、あまり良い材料にはならない。
【名刺代わりになる】ネットの情報はキラキラに偽装されており、あてにならない。
【知り合いに出会える】現在会っていなかったということは、もともと会わないような知人であり、発展性はない。「知り合いに出会える」の本当の意味は、「一度飲み会を開催できるきっかけを与える」程度のもの。
【会いたかった人と会える】匿名でもまともな発言を普段からしていれば、意外に会ってもらえる。「実名だから会える」ということは特になさそう。
●実名メリット派の意見「これからは実名の時代になり炎上もなくなる」
実名・匿名に関してはいろんな方が書かれています。そこで、実名派の記事も見てみようかなと探してみると、今後実名が増えるであろう理由が予想されており、下記のような感じでした。
1.実名に抵抗のない世代が入ることで、実名が増えている。したがって、匿名の割合は減少傾向。
2.炎上を楽しむのは匿名なので、匿名の割合が減ると炎上も減る。(2020/11/28追記:後に知った調査によると、匿名でもひどい発言は減らないため、ここが事実と異なる主張のようです)
3.実名のデメリットがなくなり、匿名は少数派になる。
ただ、忘れちゃいけないのは、実名で書いている人は匿名で書くことも可能なわけで、どちらか片方しか選択できないわけではありません。実名が増えると軽率な発言も減る傾向になるというのは賛成しますが、中傷したいときだけ匿名を使うなど使い分けすれば、今までとあまり変わりません。少なくとも、日本の状況は劇的に変化することはないと思います。
2018/04/23追記:「実名が増えると軽率な発言が減る」などと書いていたのですが、後に知った調査によると、この予想は間違いだったようです。実際に実名の人は増えたものの、バイトテロなど、ネットの怖さを理解しないままトラブルを起こす人も増えています。ネットの実名利用によってバラ色の未来はやってきませんでした。
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