天国に関する話をまとめ。<キリスト教徒は悪人ばかりなの?キリスト教徒は天国に行けない!>、<国教会重鎮も「天国に行くのはイエスだけ。他は誰も行きません」>、<極楽は空の上…は西洋の天国の影響で間違い?日本は西に極楽浄土>などをまとめています。
2023/01/25まとめ:
●極楽は空の上…は西洋の天国の影響で間違い?日本は西に極楽浄土 【NEW】
●キリスト教徒は悪人ばかりなの?キリスト教徒は天国に行けない!
2011/6/4:「えっ、そうなの!?」と驚いたのが、「キリスト教徒は天国に行かない」という話でした。これはキリスト教徒が悪人ばかりなので天国に行かない…といった話ではありません。今は行くと教えられているのかもしれませんけど、少なくとも聖書には明言されていないみたいだ…という話です。
気になったので、とりあえず、Wikipediaで
キリスト教における天国を読んでみて、関連部を引用(改行は加えています)。記事では、「キリスト教では、天国とは神の愛と至福から成る超自然的な幸福の場と状態、およびキリストが昇天した栄光の座を指す」とした上で、以下のように説明していました。
<旧約聖書では、天国では神の玉座が天使の軍勢に囲まれており、王として地上を見下ろして支配する場所(列王上 22:19、8:31、32)。天は宇宙論的に天と地の2つの空間、および天と地と水の3つの空間における、神の支配領域および天使たちの住処でもある。終末思想の発達と共に、メシアを王とし、終末に神によって建てられる王国と見なされるようになった(イザヤ 60:1)>
この説明の中では、確かに「天国に行ける」といった話はありません。要出典マークがついているので不確かではあるものの、さらにこの後では、「善き死者の赴く処」とされる天国の概念は、キリスト教的な概念ではなく非キリスト教的なものだと指摘。Wikipediaの時点で既に、天国には行けない雰囲気です。
<一般に「善き死者の赴く処」とされる天国の概念は、ギリシャ神話のオリンポスや北欧神話のアースガルズとユダヤ・キリスト教の天(=神の居場所)、イエスの説いた神の国などが民衆レベルで混ざり合って成立しており、純粋なキリスト教の教えとは言えない>
●現在知られる天国・地獄・煉ごくなどの区別は後世による捏造か?
Wikipedia以外のサイトも見ました。
キリスト教 お葬式プラザ あの世タウンでは、新約聖書にも触れており、「新約聖書には来世に関する具体的な表現はないが、教会での教説が精密化するにつれて、天国、地獄・煉ごくの区別がつくられてきた」と現在の天国などの概念が、後世に作られたものであるとしています。
ちなみに、現在、死者が死後向かうとされる場所は、5つあるとのこと。この5つの場所であり、我々の考えるイメージそのままの天国というのもあります。なので、現在ではキリスト教徒も天国に行くと考えられているんですかね。本来の概念ではなく、キリスト教から見た「邪教」の考えを取り入れた可能性があるんですけど…。
(1)地獄:邪悪の人間が行く。
(2)天国:キリストを信じ、徳に生きた人が行く。ここには肉の復活の希望がある。
(3)辺獄:キリスト以前に生れた義人、徳高い異邦人たちは父祖の辺獄に行く。
(4)幼児の辺獄:洗礼を受けないで死んだ幼児は、幼児の辺獄に行く。リンボは天国と地獄の中間にある。ここでは地獄の苦しみはないが、神を見ることはできない。
(5)煉獄:キリストを信じたが、罪を犯しその償いが果たされていない人間が、浄化のために行く。
●国教会重鎮も「天国に行くのはイエスだけ。他は誰も行きません」
さらに、タイム誌のウェブ版(
Christians Wrong About Heaven, Says Bishop)の一部を訳して話題にしていた
キリスト教に天国はない?! 英国国教会幹部が暴露 2008.02.12 ごきげんようチャンネルで決定的な話がありました。
記事によると、英国国教会の重鎮であるらしいラムのライト主教も、聖書には「善行を積んだ者は死んだら天国に行ける、とは書いてない」と指摘したそうです。これによると、「いいことをして亡くなると、天使が迎えに来て、雲に座り、神とともにいて、話ができる」というだけで、「イエスは確かに天国に行ったが、ほかには誰も行かない」のだそうです。
しかし、主教さんは別にそれでもいいじゃない?という感じみたいで、「地上の改造が神の計画なのです。われわれは、それを助ける。それが神の希望です。天国で音楽でも聞いて暇つぶしするより、生きているうちに地上を良くするほうが、やりがいがあるでしょう」としていました。
これでもう十分かな?とも思いましたが、他の話も見つけてあります。折角なので、こちらも紹介します。残りの話について同時投稿の
天国は誰のもの?にまとめました。
●極楽は空の上…は西洋の天国の影響で間違い?日本は西に極楽浄土
2023/01/25まとめ:天国絡みということで、他でまとめた話をこちらにも転載します。この前、テレビに出ていた四国遍路(四国八十八か所霊場めぐり)を巡拝するお遍路さんを接待する人が、空を指して「極楽」という話をしていました。しかし、「極楽」が空の上にあるという考え方は西洋の影響かもしれません。
というのも、仏教では西方に極楽浄土があるという思想があったとのこと。ただし、
西方浄土とは - コトバンクの説明を読むと、日本限定の考え方かもしれません。ここらへんの考え方がいろいろあるとすれば、極楽が本当に空の上にあるという伝承も、日本以外や日本の一部でもあった可能性がありそうです。
・デジタル大辞泉「西方浄土」の解説
<阿弥陀如来を教主とする西方の浄土。人間界から西方に十万億の仏土を隔てた所にあるという>
・精選版 日本国語大辞典「西方浄土」の解説
<[語誌](1)極楽浄土を西方とするのは「阿彌陀経」などの所説に基づくが、奈良時代にはまだ「西方」が直ちに極楽を指すという用法は定着していない。(
(2)平安朝に入ると(中略)「西方」で極楽を指した例が見られる。「西方浄土」という表現は一一世紀以降、浄土教の流布に伴って一般化した。平安朝末から中世には、落日に向かって西方浄土を観想する日想観が流行した>
【本文中でリンクした投稿】
■
天国は誰のもの?【関連投稿】
■
ノアの箱舟 ■
ノアの箱舟の教訓 ■
その他の神話・民話・伝承などについて書いた記事 ■
学校の七不思議 ~過去と未来~ ■
吸血鬼の弱点の考察 ■
雑学・歴史についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|