スーパーフードの話をまとめ。<サプリメントなしで健康に…?実は基準なく「名乗ったもの勝ち」>、<スーパーフードのクコの実,チアシード,ビーツ,海藻に科学的根拠なし>、<過ぎたるは及ばざるが如し スーパーフードの食べすぎは良くない>などをまとめています。
2022/09/15冒頭にまとめ:
●スーパーフードとはそもそも何? 主なスーパーフード6種類を紹介
●サプリメントなしで健康に…?実は基準なく「名乗ったもの勝ち」
【クイズ】以下のうち、半数致死量が最も少ない物質は?
(1)栄養素の一つビタミンC
(2)コーヒー・茶に多く含まれるカフェイン
(3)酒類に多く含まれるエタノール
●スーパーフードとはそもそも何? 主なスーパーフード6種類を紹介
2022/09/15追記:<主なスーパーフード6種類 スピルリナ・アサイー・ココナツ・クコの実・チアシード・キヌア>というタイトルで書いていた話をまとめ。「正直胡散臭い…と私は反射的に思ってしまいます」としつつ、紹介していました。
2016/9/27:スーパーフードなるものの話があったのは、
植物由来で高栄養 米国発スーパーフード、日本でも:朝日新聞デジタル(西尾邦明 2015年11月3日05時00分)という記事。これによると、以下のようなものをスーパーフードと呼んでいるそうです。
<「スーパーフード」をご存じですか? ビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素を多く含む植物由来の食品で、10年ほど前から米国で広がりました。(中略)
スーパーフードはもともと、1980年代に米国やカナダの医師たちが予防医学などの観点から注目した食品だ。2000年代に米国のセレブたちが美容や健康のために取り入れ始め、日本でも女性を中心に知られるようになった>
記事で図示されていた主なスーパーフードは、以下の6種類でした。このうちキヌアは以前も
栄養満点穀物キヌア 国連が国際キヌア年設定で注目高まるか?という投稿で取り上げたことがあります。
・スピルリナ 藻の一種
・アサイー
・ココナツ
・クコの実
・チアシード
・キヌア
●サプリメントなしで健康に…?実は基準なく「名乗ったもの勝ち」
胡散臭さに輪をかけてしまっていたいたのが、日本スーパーフード協会の勝山亜唯美(あゆみ)理事の分析でした。「サプリメントや薬に頼らず、食べ物からきれいに、健康になりたいという日本人が増えている」などとおっしゃっていたのです。
サプリメントは、
健康食品・サプリメントほぼ全部に科学的根拠なし 唯一あるのは?でやったように、そもそも医学的な裏付けがありません。サプリメントに意味があるかのように言っている時点で、大丈夫かな?と思います。また、朝日新聞記事でも最後まで読んだら、肯定的なことばかり書いていたわけではなかったんですよ。
<国や公的機関によるスーパーフードの定義がないため、消費者がよく分からないまま手に取る可能性がある。4月に始まった、食品の健康への効能を企業の責任で示せる「機能性表示食品制度」を使うこともできるが、このままでは「名乗ったもの勝ち」にもなりかねない>
スーパーフードで検索してみると、読売新聞では味噌もスーパーフードだというPR記事がありました。じゃあ、日本人は普段から食べているようです。どうってことないですね。しかも、PR記事は、脅迫疑惑のしゃぶしゃぶ温野菜のものでした。この時点でイメージが悪いです。
(
しゃぶしゃぶ温野菜でブラックバイト・脅迫疑惑 コロワイド子会社レインズインターナショナルは「牛角」「土間土間」も運営)
・
和食のスーパーフード「味噌」仕立ての『しろ鍋』 希少部位「みすじ」とぷりぷりの「もつ」に、シャキシャキの「冬野菜」を贅沢に。 : 【プレスリリース】: ライフ : 読売新聞<株式会社コロワイドのグループ会社、株式会社レインズインターナショナル(本社:横浜市西区・代表取締役社長 松宮秀丈)では「しゃぶしゃぶ温野菜」(全国350店舗 ※15年10月1日時点)にて11/5(木)より、期間限定『みすじともつと冬野菜 柚子香る白味噌鍋しゃぶしゃぶ食べ放題<黒毛和牛みすじ1皿付き>』(お1人様 税別3,780円)を提供開始致します。(中略)
「味噌」は、“医者いらず”とも言われるように栄養成分に優れた健康や美容にもよい和食のスーパーフード。温野菜では、寒い季節に向けて体を芯から温める作用もある「味噌」を用いた「白味噌だし」をご用意致しました>
栄養価で分けるというのであれば、
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類などで紹介している、緑黄色野菜と淡色野菜みたいな落ち着いたネーミングが良いと思います。今の感じだと、金儲けしてやろうという気満々の誇大広告気味で全く良心的には見えません。
●スーパーフードのクコの実,チアシード,ビーツ,海藻に科学的根拠なし
2016/9/27:
科学的根拠なしのスーパーフード ケール,アボカド,ざくろの健康効果の真実の続きで、
実は「健康効果」が証明されていない、7つのスーパーフード まぐまぐニュース! / 2016年9月26日 17時0分(文/桜井 彩香)であった7つのスーパーフードついての英ガーディアンの検証、残り4つです。なお、向こうで出てきたように、今回の7つのスーパーフードだけが科学的根拠なしって意味ではなく、そもそもスーパーフードそのものがマーケティング用のいい加減な売り文句だってのは、頭に入れておいてください。
4. クコの実(ゴジベリー、ウルフベリー)
"中国では漢方薬として長年にわたり重用されて"きたが、効能が証明されているわけではない。"研究ではクコの実がガン、心疾患その他様々なものに効果があるとされてい"るが、普通に食べている分には効果がない。
5. チアシード
"チアシードはオメガ3脂肪酸を豊富に含"んでおり、"鮭の約8倍に相当する量"。しかし、"チアシードのオメガ3は魚に含まれるものとは違う種類のもの"であり、実際には鮭の方が多い。カロリーも高く、大量摂取にも向かない。
6. テーブルビート(ビーツ)
"ジュースにすると若干"ではあるが"血圧を下げる効果がある"ものの、ビーツに含まれる硝酸塩は大腸がんのリスクを高める"ニトリソアミンに変わる可能性も否定出来ないため、欧州食品安全機関(EFSA)はビーツは1日2個までと推奨"している。
7. 海藻
"海藻に含まれるヨウ素、繊維、アルギン酸は、体重減少に効果がある"とされてきたが、この効果のほどは証明されて"いない。また、ヨウ素を摂り過ぎると、"甲状腺の働きを弱めてしまったり体重を増加させたり"する。
●過ぎたるは及ばざるが如し スーパーフードの食べすぎは良くない
海藻がスーパーフードってのは日本人にピンと来ない話。普通に食べていますからね。一方、チアシード、クコの実は日本でもよくスーパーフードとして紹介されている代表的なもの。以前書いたスーパーフードの話(前半にまとめたもの)でも出ていました。
今回の中では、テーブルビート(ビーツ)と海藻は食べすぎると問題があるよ、という話。前回でも書いたように、基本的に食べすぎってのは何でも良くないのです。ですので、クコの実が"普通に食べている分には効果がない"と言われたからといって、大量に食べるなんてことをしちゃダメですよ。健康被害が出るかもしれません。
不足すると問題があって体に必要だとされる栄養素であっても、摂り過ぎると逆に問題が生じるということはよくある話。摂取すればするほど良いわけではなく、ある範囲内に入っている必要があるってのが多いのです。例えば、クイズの選択肢にしたビタミンCでも死ねるそうです。よっぽど摂取しないといけませんけどね。
【クイズ】以下のうち、半数致死量が最も少ない物質は?
(1)栄養素の一つビタミンC
(2)コーヒー・茶に多く含まれるカフェイン
(3)酒類に多く含まれるエタノール
【答え】(2)コーヒー・茶に多く含まれるカフェイン
ビタミンCが1番死にやすいのなら意外だったものの、
致死量(半数致死量)ランキング ビタミンC、カフェイン、にがり、食塩などもでやったように、選択肢の中ではカフェインがダントツで半数致死量が少ないです。とはいえ、カフェインも「健康に良い」という言い方がよくされている物質ですから意外性はあるでしょう。
一方、悪いイメージばかりあるエタノールの半数致死量は個人差が大きく、その範囲内にビタミンCが入っています。かなり乱暴に言ってしまうと、ビタミンCとエタノールは同程度という感じ。これはかなり意外だと思われます。「過ぎたるは及ばざるが如し」って格言はまさにその通りで、「健康に良い」物質も摂り過ぎれば死んでしまうのです。
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