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ノーベル物理学賞候補の飯島澄男の経歴 十倉好紀・大野英男も有力


 ノーベル賞候補の話をまとめ。<ノーベル物理学賞有力の十倉好紀氏 マルチフェロイック物質の開発>、<カーボンナノチューブを発見!有力候補・飯島澄男氏の経歴・学歴>、<その存在に気付いたのが私だけだった理由…すごいタイトルの記事>などをまとめています。

冒頭に追記
2022/09/25追記:
●その存在に気付いたのが私だけだった理由…すごいタイトルの記事 【NEW】


【クイズ】ノーベル物理学賞で有力とされる中沢正隆さんの出身大学(学士号を得た大学)は?

(1)金沢大学
(2)信州大学
(3)新潟大学


●その存在に気付いたのが私だけだった理由…すごいタイトルの記事

2022/09/25追記:飯島澄男さんで検索していたら、 飯島 澄男氏:その存在に気付いたのが、私だけだった理由 という仰々しいタイトルの記事が見つかりました。週刊誌の記事か?と思う人もいるかもしれませんが、なんと科学誌ネイチャーというお固い雑誌のインタビュー記事でした。

<カーボンナノチューブ(CNT)は、炭素の平面シートがぐるりと管状に丸まった物質(太さ数nm、長さ数μm)。1991年11月7日号のNature に発表され、世界の研究者を驚かせた。発見者は飯島澄男・名城大学終身教授。電子材料や構造材料として優れた性質を持っており、現在、実用化に向けた研究が精力的に進められている>

 「その存在に気付いたのが私だけだった理由」にあたるのは、たぶん以下のあたりですね。他の人たちとは別のことに関心を持っていたことや、そもそも専門は別分野であった上に、いろいろな研究を行っていたことが理由に挙げられていました。分野を超えることの重要性は、ノーベル賞受賞者もよく言っています。

< 1990年にボストンで米国材料学会(MRS)が開かれ、C60を大量に製造できるという発表がドイツと米国の研究者からありました。それらを結晶にしてカリウムをドープすると超伝導になることも分かり、世界中が興奮状態になりました。C60の結晶をX線回折法で調べると、確かに分子が丸くなっていることも分かりました。こうしてC60が証明され、私も、この仕事との関わりはこれで終わったと思いました。
 ところが、その会場でクロトーに、「おまえもこの分野をもっと調べてみろ」とけしかけられたのです。確かに、謎はいくつも残っていたので、「じゃあ、やってみるか」となったわけです。私の興味の1つは、「丸い形の分子がガスの中からどういうふうにできるのか」ということです。そこで、もう一度、昔のタマネギ状の球状グラファイトを調べ直してみました。
 ERATOでは、私はフラーレンと同じ製造法を使って研究していたわけで、いわば、この道の先達でした。ただ、フラーレンが作れるカーボン(陽極)・カーボン(陰極)の組み合わせだけは試していなかった。ともあれ、皆さんはフラーレンをたくさん作るのが目的でした。しかし私の関心は別にあった。だから、フラーレンのある煤(すす)でなく、燃えさしの電極なんかを見ていました。そして陰極をはがしてみたら、なんとそこに、炭素原子でできたナノチューブがあったのです。それに気が付いたのが私だけだった理由は、皆とは別のことに関心を持っていたことや、電子顕微鏡の専門家であったこと、それに、いろいろな炭素材料を研究していたことなどが挙げられるでしょう>

 タイトルの時点である程度予想していたのですが、「他の人たちとは別のことに関心を持っていた」というのは、毎度毎度書いている「ノーベル賞級の発見は偶然であることが多い」に関係する話だと言って良さそう。みんなと違うものが目的で探していたから発見できたという話ですからね。

 また、偶然による発見が多いことは、最近の日本政府がやっている予算重点配分が逆効果であることも思わせます。インタビューでは、「歴代被引用論文ベスト100に日本人研究者のものが4つ入っています」と誇る話もあったのですが、最近の日本の論文の引用数は驚くほど下がっており、政府方針の失敗が疑われる状況です。


●2016年のノーベル物理学賞は重力波で決まりって本当?

2016/10/2:もっと余裕持って先に書いてようと思っていたのに、結局、ギリギリになってしまったノーベル賞シリーズ。ノーベル物理学賞の発表まで日にちがありませんので慌てて書いています。

 ノーベル物理学賞は規則性があり、例年通りなら物性物理の分野だろうとされていました。ところが、今年は重力波の発見という歴史的な偉業があったために順番が狂うのでは?と日経新聞は予想していました。重力波は日本も検出を目指していたものの、全く勝負になりませんでした。
(今年のノーベル賞、日本人の有力候補は?  :日本経済新聞(2016/9/23 9:11)より 関連:米国が先に重力波検出か?日本は重力波望遠鏡「かぐら」で観測)


 でも、ノーベル賞推薦の締め切りっていつでしたっけ? 日にちによっては間に合わなかった可能性があります。検索すると、推薦は毎年1月末に締め切りという記述を発見。私が上記を書いたのは1月ですけど、正式発表は2月だったはず。なので、例年通りなら間に合ってないんじゃないかと…。
(2018/09/25追記:やはり重力波は2016年ではなく、2017年でした)


●ノーベル物理学賞有力の十倉好紀氏 マルチフェロイック物質の開発

 ということで、特別なことがなければ物性物理の分野になりそうです。そして、こちらなら日本人の出番も考えられます。まず、日経新聞で名前が上がっていたのは、"将来の省エネメモリーにつながるとされるマルチフェロイック物質という新材料を開発"した理化学研究所の十倉好紀創発物性科学研究センター長。うちでは3回も出てきているお馴染みの方です。

  ■世界で影響力を持つ科学者 山中伸弥教授選外・理研は十倉好紀ら
  ■ノーベル物理学賞候補の日本人 中村修二、中沢正隆、十倉好紀

 上記リンクの最後の投稿でいっしょに名前が上がっている中村修二さんは既に受賞されましたね。一方、中沢正隆さんは、今回の日経新聞には名前がなかったんですよね。光ファイバー関係なので、功績は文句なしに見えるのですが…。


●以前より期待されている大野英男東北大学教授

 次に名前が挙がっていた大野英男東北大学教授。"電子の持つ磁石の性質(スピン)を利用する「スピントロニクス」の研究で世界的な業績を上げている"方で、こちらも名前を覚えていました。ノーベル物理学賞・日本人有力候補 赤崎勇,中村修二,大野英男らで、既に紹介済みです。

 上記もさっきと同じで、実際に受賞した赤崎勇さん、中村修二さんといっしょ。そして、大野英男さんはもう一つ書いているものでも、やはり実際に受賞済みの梶田隆章さんといっしょになっています。また、鈴木厚人さんは、同日投稿のノーベル物理学賞を逃した鈴木厚人・鈴木洋一郎・西川公一郎・戸塚洋二らで書いたように、受賞を逃しています。

  ■ノーベル物理学賞予想候補 梶田隆章,鈴木厚人,大野英男らの経歴・受賞歴


●カーボンナノチューブを発見!有力候補・飯島澄男氏の経歴・学歴

 日経新聞で最後に紹介があったのは、"ナノテクノロジーの代表的な材料「カーボンナノチューブ」の研究で、飯島澄男・名古屋大学特別招聘(しょうへい)教授"。聞き覚えないなと思ってブログ内を検索したら、やはりヒットなし。うちでは初登場でした。(以下はWikipediaより)

・学歴

1963年 電気通信大学電気通信学部卒業。
1965年 東北大学大学院理学研究科物理学専攻修士課程修了
1968年 東北大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了 理学博士(東北大学)

・経歴

1968年 - 1974年 東北大学科学計測研究所助手
1970年 - 1982年 米国アリゾナ州立大学研究員
1979年 英国ケンブリッジ大学客員研究員
1982年 - 1987年 科学技術振興機構(当時新技術事業団) 創造科学技術推進事業 グループリーダー
1987年 - 現在 日本電気株式会社特別主席研究員
1991年 カーボンナノチューブの発見
1997年 英王立研究所「金曜講話」講師
1998年 - 現在 名城大学大学院理工学研究科終身教授
2001年 - 2015年 独立行政法人産業技術総合研究所 ナノチューブ応用研究センターセンター長
2007年 - 現在 名古屋大学高等研究院特別招聘教授
2015年 - 現在 国立研究開発法人産業技術総合研究所 名誉フェロー


●ノーベル賞受賞者や候補の学歴は多彩

 クイズは先程日経新聞には名前がなかったという中沢正隆さんについて。


【クイズ】ノーベル物理学賞で有力とされる中沢正隆さんの出身大学(学士号を得た大学)は?

(1)金沢大学
(2)信州大学
(3)新潟大学

【答え】(1)金沢大学 (博士号は東工大)


 ノーベル賞受賞者の学歴って結構多彩で、東大京大どころか、旧帝大ですらないことも珍しくありません。なので、教育関係の予算を削りまくっている上に、一部に重点配分している政府の方針は大間違いでしょう。重要論文数の顕著な低下だけでなく、ノーベル賞受賞者の学歴から見ても必要なのは多様性だとわかります。大失敗です。


【本文中でリンクした投稿】
  ■ノーベル物理学賞を逃した鈴木厚人・鈴木洋一郎・西川公一郎・戸塚洋二ら
  ■ノーベル物理学賞・日本人有力候補 赤崎勇,中村修二,大野英男ら
  ■米国が先に重力波検出か?日本は重力波望遠鏡「かぐら」で観測
  ■世界で影響力を持つ科学者 山中伸弥教授選外・理研は十倉好紀ら
  ■ノーベル物理学賞候補の日本人 中村修二、中沢正隆、十倉好紀

【その他関連投稿】
  ■ノーベル医学生理学賞有力日本人、満屋裕明の経歴 本庶佑,遠藤章も候補者
  ■ノーベル賞有力候補、西美緒・吉野彰の経歴 リチウムイオン電池の発明
  ■科学・疑似科学についての投稿まとめ

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