【クイズ】出生率に関わる家族支援策である家族社会支出/GDPの比率について正しい説明はどれでしょう?
(1)少子高齢化が進んでいるので、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均に比べて2倍程度と高い。
(2)少子高齢化が進んでいるにも関わらず、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均の半分にも満たない。
(3)少子高齢化が進んでいるものの、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均と同程度に留まっている。
●高齢化率ダントツ世界一の日本
高齢人口(65歳以上)の比率を見ると、日本は2位より2割も高い数字になっており、ダントツの世界一です。
【2015年世界の高齢化率ランキング】
1位 日本 26.7%
2位 イタリア 22.4%
3位 ギリシャ 21.4%
4位 ドイツ 21.2%
5位 ポルトガル 数字不明(21%前後に見えます)
日本の超高齢化を「見える化」したらやはりトンデモなかった|本川裕の社会実情データ・エッセイ|ダイヤモンド・オンライン( 本川 裕 [統計データ分析家]【第8回】 2016年8月31日 )
上記のランキングは主要国だけ調べたものではなく、"人口10万人そこそこの国まで含めて200ヵ国弱の国の中で人口1億人以上の国である日本が全体として紛れもなく世界一"というものですから、日本は正真正銘の世界一なのです。
具体的な数字は書かれていませんが、海外の高齢化率は15%以下が多いですし、10%以下も相当あります。アジアで見ると、15%前後の香港、オーストラリア、ニュージーランドが上位ですので、さらに特殊性が際立ちます。
韓国、シンガポール、タイ、中国、北朝鮮なんかは10%を切っていますので、日本はその2~3倍あたりだと考えられます。
ちなみに世界で最も高齢化率が低いのもアジアの国で、アラブ首長国連邦(UAE)。何と値は1.1%と信じられないことになっていました。
●強烈に高齢化が進んだ日本
日本が昔から高齢化の進んだ国だったか?と言うと、そうではありません。数十年前まではむしろ主要国としては最も若い国として知られていたそうです。
象徴的なのは、1964年の東京オリンピックと2020年開催予定の東京オリンピックという二つの時点の高齢化率の世界の中での位置である。1964年の時点で主要先進国と比べて最も若い国としてオリンピックを開催した日本は、2020年には、ずば抜けて高い高齢化率の国、いわば紛れもない老人の国として世界から人びとを迎えることになるのである。
●少子化対策をする気が感じられない日本政府
しかし、これだけ高齢化が進んでいるにも関わらず、日本政府はまるで対応する気がありません。シルバー民主主義と言われるように、たぶん高齢者の方を重視しているからではないかと思われます。
前述のように、むしろ若い国だった日本が他の国を抜き去って世界一の高齢国になったのは、少子化対策を嫌い続けてきたからかもしれません。
【クイズ】出生率に関わる家族支援策である家族社会支出/GDPの比率について正しい説明はどれでしょう?
(1)少子高齢化が進んでいるので、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均に比べて2倍程度と高い。
(2)少子高齢化が進んでいるにも関わらず、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均の半分にも満たない。
(3)少子高齢化が進んでいるものの、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均と同程度に留まっている。
【答え】(2)少子高齢化が進んでいるにも関わらず、日本の家族社会支出の比率は、OECD平均の半分にも満たない。 (<女性の就業率が上昇すると出生率が高まる理由 子育て支援の拡充>(
出生率が低いのは必然 少子化対策と言いつつお金を出さない日本にまとめ)という投稿でやりました)
●高齢化が進む日本の未来が明るいはずがない
高齢化が進んでしまうと、労働者人口が減るために経済的には打撃です。また、高齢者に使うお金にますます奪われてしまうので、他にお金を使えないとも言えるでしょう。
経済規模7倍、日本は中国に敵わなくなる 頼りのアメリカも重い負担でやったように、日本の未来が明るくないと予想されているのは、人口や人口構造の問題が大きいです。
こういう日本に都合の悪い話を書くと「反日だ」と決めつける人がいますが、現実から目を背けて対策を怠るのでは仕方ありません。というか、たぶん目を逸らし続けてきた結果が、今の高齢化率世界一の日本なのでしょう。改善していく必要があります。
では、どうするか?と考えると、やはり少子化対策が第一です。また、子供を育てる上でも重要である上に、経済にも良い影響を与える教育も大事でしょう。
教育はかつては日本の得意分野でしたが、既にかなりダメになっています。日本は他国では考えられないほど教育予算を削られて、それがモロに効いています。(関連:
国立大学の予算・教員削減で日本の研究論文数減少 重要論文も全分野で顕著に低下)
この教育予算が減っているというのは、日本の資金繰りがもう既に苦しいためなのですけど、普通そこを削るか?というところを削ってしまっています。
予算をふんだんに使えない以上、守るべきところとそうではないところを見極める必要があるのですけど、今の政府は少子化対策や教育を捨てて、他を選んでいるという状況です。
【本文中でリンクした投稿】
■<女性の就業率が上昇すると出生率が高まる理由 子育て支援の拡充>(
出生率が低いのは必然 少子化対策と言いつつお金を出さない日本にまとめ)
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