日本は人口減なのに、アパートがガンガン建設されているそうです。理由は、2015年の相続税増税でアパート経営が節税策として注目され、それを追い風に建設請負業者が売り込みをかけているからとのこと。ただし、実際には、空室率は過去最悪の水準。やっぱり儲かるはずがないのです。
なお、これに近い話ですと、過去に
マンション投資に失敗して借金地獄になるしくみ ローン返済額の落とし穴をやっています。(2016/11/3)
2016/11/3:
●相続税対策のアパート経営の悪い評判
●大東建託やレオパレス21が続々とアパートを建設
2017/02/22:
●「30年間、賃料は減額しない」の説明から条件が次々と悪化
2019/04/13:
●大東建託絡みのトラブル相談、消費者団体に続々
●相続税対策のアパート経営の悪い評判
2016/11/3:アパート建設に関する悪い評判があったのは、
アパート空室率悪化、泣くオーナー(真相深層) :日本経済新聞 2016/9/30 3:30(岩本圭剛)という記事。
例えば、千葉県白井市の男性公務員(43)は、「空室リスクは覚悟していたけど、こんなにも早く出るなんて」とぼやいています。相続した土地に2012年に建設したアパートは、今年で築4年、最寄り駅から徒歩10分。条件は悪くないにも関わらず、今年は一時、5戸が空室になったと言います。
建設のきっかけはこうです。母親が亡くなるとどこから聞きつけたのか、大手の建設請負業者が登場。相続した土地にアパート建設を勧めてきました。9千万円という建設費にためらったものの、担当者は「当社が全室借り上げ、入居者も集めます」と提案書を差し出したために、釣られてしました。
しかし、当初こそ業者から月50万円が振り込まれたものの、今は40万円弱。家賃収入は空室率によって最低保証額まで引き下げられる契約なのだそうです。さらに今後、定期的な契約更新で金額が変わる可能性も残るというから、まだ下がりそうな感じでした。
私の地元でも、うまいこと言ってどんどん建てさせたはいいが空室だらけで悪どいと、たいへん評判が悪い会社がありました。最初は業者が入居者を確保して満室になるものの、短期間で引っ越してすぐ空き室になってしまうという話です。
●大東建託やレオパレス21が続々とアパートを建設
地元で不評だった会社の名前は忘れてしまって思い出せなかったものの、記事の後の方で具体的な名前が出ていたのでわかりました。私の地元で建てまくっていたのも、ここで名前が出てきたうちの1社です。
国土交通省によると、7月の住宅着工の伸び率は持ち家が前年比6.0%だったのに対しアパートなど貸家は11.1%。大幅増の背景にあるのは相続税対策だ。更地にしておくより借金をしてアパートを経営した方が税金が安く済むからだ。
その波に乗ったのがサブリースと家賃保証を売り物にするアパート建設請負業者だ。建設だけでなく、一括借り上げして入居者を集め、手数料を除いた家賃をオーナーに支払う。こんな提案で、大東建託やレオパレス21といった大手が続々とアパートを建設している。大東建託の16年3月期の売上高は8期連続で過去最高を更新した。
●「30年間、賃料は減額しない」の説明から条件が次々と悪化
2017/02/22:家賃収入は10年間変わらない契約でアパートを建てたのに、6年後に減額されたとして、愛知県の男性(80)が、サブリース大手「レオパレス21」を相手に訴訟を起こす、というニュースがありました。
(
家賃減収、大家が提訴へ レオパレス21「10年不変」:朝日新聞デジタル 峯俊一平 2017年2月22日03時21分より)
訴状などによると、そもそも最初は「30年間、賃料は減額しない」と説明していたとのこと。この時点で詐欺じゃないですかね。しかし、実際に2005年1月に同社と月額77万7800円のサブリース契約を結んだ際の契約書では、「賃料は当初10年間は不変」と後退しています。
さらに、経営難を理由に11年10月に約10万円の減額を求め、男性はやむなく受け入れたとのこと。ちょっと人が良すぎな感じです。
じゃあ、なぜ今になって訴えたか?と言うと、業績の回復後も家賃は戻らなかったため。ゲスすぎだろう、これ! 以下のような流れです。
30年間、賃料は減額しません!
↓
やっぱ10年ね
↓
ごめん、業績悪いから減額させて
↓
業績回復したから戻して? はぁ、何言ってるの、契約を変えられるわけないでしょ!
一部オーナーで作るレオパレス・オーナー会(名古屋市)の前田和彦代表は「倒産すると言われ、やむなく減額を受け入れた人がほとんど」と話しています。
また、同様に減額された会員100人以上も訴訟を検討しているとのこと。コンビニのオーナー問題に似ているとの反応もありましたが、国の対応も必要ではないかと思います。
●大東建託絡みのトラブル相談、消費者団体に続々
2019/04/13:大東建託の方の問題もニュースになっていました。レオパレスだけが悪いんじゃなくて、やっぱり両方悪い可能性が高そうです。
NHKによると、消費者団体の消費者機構日本や各地の消費生活センターに、賃貸住宅大手の「大東建託」をめぐり、地主から「賃貸住宅の建築をやめたのに申込金が返金されない」といったトラブルの相談が相次いでいるとのこと。「強引な勧誘を受けて賃貸住宅の建築を注文し、その後、注文を撤回したのに申込金が返ってこない」などのケースです。
ただし、会社側は返金には応じているとして反論。実際にどのような問題が起きているかは明らかになっていません。そのため、消費者団体の消費者機構日本では、情報提供を呼びかけて実態を調べるとしていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190227/k10011829851000.html
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