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トランプ大統領は口先だけ? TPPも翻意の可能性はある…安倍首相の側近語る


 「トランプ氏がTPP翻意の可能性はある」と言っている人がいないか?と探した話。ただ、全然見つかりませんでした。これが2016/11/28の投稿です。

 その後、2017/4/4に、TPPではないのですが、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に関する、"トランプ大統領は口先だけ? メキシコが拍子抜けした再交渉の内容"を追加して、タイトルも"トランプ大統領は口先だけ? TPPも翻意の可能性はある…安倍首相の側近語る"に変更しました。(以前は、"トランプ氏がTPP翻意の可能性はある 米大統領の公約変更は日常茶飯事")


【クイズ】保守系サイト「Redstate.com」や右派メディア「ブライトバート・ニュース」が激怒したトランプ氏の公約見直しはどれ?

(1)オバマケアの全面的な廃止
(2)クリントン氏捜査のため特別検察官を任命するという公約
(3)地球温暖化対策の「パリ協定」脱退


●米大統領選挙で公約の変更は日常茶飯事

 トランプさんは大統領当選が決まって以降、過去にしためちゃくちゃな公約を次々と翻す発言をしています。トランプさんの場合は極端ですが、そうでなくても米大統領選挙ではこういったことはよく行われるという話でした。

 嘘をついてでも当選した方が良いことになる、また、実際に当選した場合に有権者は何をするのか予想できないといった理由で、私は公約を簡単に反故にすることは全く良いことだとは思いません。

 しかし、まあ、忠実に実行されるよりは世の中にとって良いだろう…という方向性ではあるでしょうね。これ自体は当選前から予想されていたことでした。

 あと、トランプさんの場合、非現実的すぎるのでたとえやりたくてもできないことが多かったというのもあります。大統領だけで何でもできるわけではなく、議会の承認も必要なことも多いです。(日本の感覚だとわからないでしょうが、同じ政党の議員でも普通に大統領に反対します)


●安倍首相のメンツを潰すTPP離脱宣言

 ただ、日本も大きく関わっているTPP協定からの離脱というのは、実は難しくないものです。なぜか?と言うと、既にできている秩序をぶち壊したり、新たに多額の費用をかけて作り出したりするものではないためです。

 公約を次々と破っていくものの残すものは残す…というわけで、その残すところにTPP離脱が入ったようです。わざわざ安倍首相のメンツを潰す形で離脱宣言してきました。
TPP発効不可能に トランプ氏「就任初日に離脱」表明:朝日新聞デジタル リマ=五十嵐大介、ワシントン=杉山正 2016年11月23日01時52分

 トランプ氏が大統領選後にTPP離脱を明言したのは初めて。動画サイト「ユーチューブ」を通じ、就任初日から着手する6項目のうち、1番目に「我が国にとって災難になりうる」として、TPPから離脱することを挙げた。(中略)

 TPPを成長戦略の柱とし、日米主導で中国への牽制(けんせい)を狙う安倍晋三首相は17日に直接、トランプ氏と会談してTPPへの理解を求めたとみられる。さらに、訪問先のブエノスアイレスでの記者会見でも「TPPは米国抜きでは意味がない」と訴えた。しかし、その直後に離脱を表明されてしまった。

●トランプ氏の翻意促すためにTPP国会承認…でも確信はない

 安倍首相は、"参議院本会議で、アメリカのトランプ次期大統領が就任初日にTPP協定からの離脱を表明する考えを示したことについて、トランプ氏の翻意を促すためにも、日本では速やかに承認すべきだという考えを強調"したそうです。
(TPP国会承認 首相「トランプ氏の翻意促すため迅速に」 | NHKニュース 11月25日 13時45分)

 ただし、何か具体的な根拠があっての発言か?と言うと、特にはないようで上記の前日には「確信はない」とも言っていました。
安倍首相「確信ない」TPP脱退表明トランプ氏翻意 - 社会 : 日刊スポーツ [2016年11月24日20時4分]

 安倍晋三首相は24日の参院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で、TPPからの脱退方針を表明しているトランプ次期米大統領を翻意させられるかどうかについて「そういう確信はない」と述べ、米国のTPP参加の見通しが立たないことを認めた。

 もう既に「TPPは終わった」と考えている人も多く、自民党の小泉進次郎農林部会長も23日午前、東京都内で講演し、「米国が入る形でのTPPは事実上消えた」としていました。
(小泉氏「米参加のTPP消えた」 自民・農林部会長が講演 2016年11月23日12時28分 (更新 11月23日 12時33分) 西日本新聞 )
 

●トランプ氏がTPP翻意の可能性はある…安倍首相の側近語る

 今回この話を書いたのは、他の公約をどんどん取りやめている関係で、「TPPも考えが変わるに違いない」と誰か言っているのではないか?と思ったためです。

 ただ、予想に反してそういう識者の声は見つかりませんでした。前述の通り、他の公約より実行しやすいものとは言え、予想外です。

 それでも、前述の離脱宣言の前に、安倍晋三首相の側近が楽観的な見通しを伝えていたという記事を発見できました。これくらいでしたね。
トランプ次期大統領と「TPP再交渉」の可能性を読む(1/7ページ):nikkei BPnet 〈日経BPネット〉 2016.11.17 田原 総一朗

 トランプ氏は選挙中、環太平洋経済連携協定(TPP)離脱を明言している。大統領選挙と同時に行われた上院・下院選挙では、ともに共和党が過半数を取った。こうした状況下で、オバマ大統領も任期中の議会承認を断念した。

 ではこのままTPPは頓挫するのか。実は「トランプ氏はTPPの再交渉をする用意がある」と安倍首相の側近は語る。トランプ氏は選挙中での「暴言」をかなり現実的な路線に修正してくる可能性があるというのだ。 (中略)

 実は少し前に、トランプ氏の側近が来日して、安倍首相の側近と会っている。そこで驚くべきことを語ったという。「トランプ氏は商売人だから、はじめは極端なことを言い、それから交渉、取引へ持って行く傾向がある。だから、今はTPPから離脱すると言っているが、今後は再交渉をする可能性がある」というのだ。

 まあ、安倍首相サイドとしては、このことはあまり強調しない方が得ですものね。「説得できる」と宣言してしまうと、失敗した場合に責められます。

 一方、「翻意が難しい」と言ってハードルを上げておけば、このままTPP離脱でも仕方ないということになりやすいです。

 そして、この場合、万が一翻意したなら儲けものです。「日本の説得が効いた」と自分たちの手柄にできますからね。実際に翻意した場合、保守派は盛んに功績をアピールするものと予想します。


●絶対翻意が許せない公約はクリントン逮捕

 TPP以外のトランプ次期大統領の公約破棄についても少し。

 最初に書いたように、米大統領の嘘はよくあることらしいのですが、支持者はそれで納得なの?というのは不思議に思います。

 で、実際許せない!と怒っている政策変更もあると報道されていました。

 ただ、よりによってそういうめちゃくちゃな公約を絶対守って欲しかったの?という話で、保守派の支持者らがカンカンになっていました。
【米政権交代】クリントン氏追及しないトランプ氏に保守派反発 2016年11月23日 18時7分 BBC News

トランプ氏自身も同日、米紙ニューヨーク・タイムズに対して、「前に進みたい。後退したくない」、「クリントン一家を傷つけたくないんだ。本当にそんなことしたくない。彼女は大変な思いをしてきたし、いろいろな形でとても苦しんできた」と話したという。(中略)

一方で、選挙中はトランプ氏自身が、自分が大統領になったら「あんたは刑務所行きだ」などと討論会でクリントン氏に述べ、トランプ氏の支援者集会では「刑務所にぶちこめ!」が定番の大合唱となっていた。

次期大統領となったトランプ氏が、クリントン氏を追及しないと立場を反転させたことについて、右派は反発。有名な保守系サイト「Redstate.com」は、約束していた特別検察官を任命しないなら、「この候補は、これまで本人が主張していたような人間ではないという、赤裸々な事実」が明かされることになると書いた。

トランプ氏を強力に支持してきた右派メディア「ブライトバート・ニュース」は、「約束が違う」とトランプ氏の立場修正を非難した。ブライトバートの前最高経営責任者スティーブ・バノン氏は、トランプ政権の首席戦略官に任命されている。(以下も保守派の非難が続くものの、省略)

【クイズ】保守系サイト「Redstate.com」や右派メディア「ブライトバート・ニュース」が激怒したトランプ氏の公約見直しはどれ?

(1)オバマケアの全面的な廃止
(2)クリントン氏捜査のため特別検察官を任命するという公約
(3)地球温暖化対策の「パリ協定」脱退

【答え】(2)クリントン氏捜査のため特別検察官を任命するという公約 (他二つも発言が後退しています)


 政敵を犯罪者にするために特別に政府が動く…って、中国などの後進国レベルですからね。これに賛同しちゃいけませんよ。


●トランプ大統領は口先だけ? メキシコが拍子抜けした再交渉の内容

2017/04/04:TPPじゃないのですが、トランプ政権が、米国通商代表部(USTR)を通じ、議会に対して北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に関する書簡を送ったという話。

 この書簡というのが、極めて大人しい内容でした。トランプ大統領が叫んでした「アンフェアな貿易協定は破棄する!」、「メキシコ製品に35%の関税をかける!」、「米企業がメキシコに工場を建てるのは許せない!」といった話は、影も形もないようで、メキシコ側もアメリカ側も拍子抜けしたと言います。

 広瀬 隆雄さんは、貿易問題で強硬派と穏健派の二つのグループが形成されており、これまでのところ穏健派が重用されているためではないか?としていました。

穏健派 ゲイリー・コーン国家経済会議委員長兼経済担当大統領補佐官、ウィルバー・ロス商務長官
強硬派 ピーター・ナヴァロ国家通商会議委員長

 気分屋のトランプ大統領ですからわかりませんけど、トランプの日本叩きを改善のマティス長官 親日派ペンス副大統領・ハガティ駐日大使にも期待米中戦争の確率70%主張の教授がトランプ政権参加 日本に良い影響?などで書いているように、トランプ政権の問題だった部分が急速に改善されてきています。

 これはもちろん良いことなのですが、中国を叩いてほしかった人たちだけは、残念に思うかもしれません。


【本文中でリンクした投稿】
  ■トランプの日本叩きを改善のマティス長官 親日派ペンス副大統領・ハガティ駐日大使にも期待
  ■米中戦争の確率70%主張の教授がトランプ政権参加 日本に良い影響?

【その他関連投稿】
  ■実は中国企業だった本間ゴルフ 安倍首相がトランプ氏に贈ったゴルフ用品のメーカー
  ■共和党はなぜ今頃ドナルド・トランプ不支持に?日本差別OKでも許されない侮辱もある
  ■トランプ圧勝の誤解、得票はヒラリー 世論調査はマスコミの捏造?
  ■日本の保守派とドナルド・トランプ支持者の違う点 ナショナリズム・外国人排斥・懐古趣味などを比較
  ■アメリカ人はバカになった? 『26世紀青年』と『アイアン・スカイ』という風刺映画
  ■海外・世界・国際についての投稿まとめ

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