昔から言われていたのは、政治、宗教、野球が三大タブーだという話。ただ、インターネットのタブーはまた違うのかもしれない…という話でした。2017/01/26に追記を加えた上、全体に大きく手直ししています。
●なぜタブーとなる話題があるのか?
最近ずっと考えていたのですが、ブログで書いてはいけないことの話です。
まず、一般的な話題としての三大タブーの話をしますが、これは「政治、宗教、野球」とされており、私も覚えていました。
この説明については
言い争いになりやすい話題(宗教・政治・野球)は、あらかじめ避けること。 | 社会人としての30の訪問・来客マナー | HappyLifeStyleで、丁寧に説明されています。
このサイトでは、普段の会話で…という話ではなく、「初対面の相手と、してはいけないと言われる話題」といった書き方になっており、相手の信条をよくわかっていないという状態が前提です。
この話題について書いている文章を読むと、どうもこの前提自体を意識されていない方も多いような気がします。ただ、そんなに詳しく知っている相手が果たしてどれだけいるか?という問題もあり、突然友人に宗教勧誘されたなどという人の話を聞いていると、ほぼ間違い無くその宗教に入っているとは知らなかったと言っていますので、友人のことですら結構知らないものだと思います。
また、これ以外に、相手を傷つけるおそれがあるというのも考えていないで、このことについて書いている場合も見受けられます。自分のためだけじゃなく、相手のためという意味でのタブーなんだと思います。
●三大タブー(政治、宗教、野球)プラス1のタブー
そのページでの話に戻りますが、ぞれぞれの説明は以下のとおりでした。
・宗教
問題がないようなちょっとした発言も、信仰を信じている相手にとっては、大きな傷になることがあります。
・政治
政党を批判する発言をすれば、不快感を与えることは言うまでもありません。相手が支持する政党でなくても、このような批判発言は、ビジネスでは好ましくありません。「この人は他人を悪く言う人なのか」と商談においても、マイナスのイメージになってしまい、うまくいく話もうまくいかなくなります。
・野球
興味のない人もいますが、興味のある人は熱狂的です。自分の応援する球団話に熱が入り、ほかの球団をばかにしてしまうことがあります。
上記のうち政治についてですが、検索していると「タブーなのはおかしい」と書いている人が多かったのですけど、問題の本質を理解していない感じです。
他のものでもそうなのですが、自分が愛してやまないものを悪く言われて気分が良いわけないという話ですし、もしかすると、相手が憎いと思っているライバル政党をちょっと褒めるだけでも、心証を害しているのかもしれません。
「商売の利益を捨ててでも付き合わん」という人もいらっしゃるそうで、それを覚悟してまで言及する必要はないでしょう。それでも、「言う必要がある」あるいは「そんな奴と付き合うのはこっちから願い下げだ」という人は、たぶんその人自身が既に熱心な信者のようになっているんだと思います。
それから、これらに加えて「学歴」もタブーであるという話が、別サイトでいくつか出ていました。併せてご注意ください。
●三大タブーはネットだと意外に大丈夫?
ところで、ブログの場合のタブーです。
私は先程の野球と追加分の学歴の話には関心ありませんが、政治と宗教の話題はときどき出してきました。
どちらもわりと内心ビクビクで、恐ろしい人たちがコメント欄を荒らしたらどうしよう?と心配だったのですが、幸い全く問題ありません。(ただ、これからも気を遣いつつ書くつもりですし、なるべく減らしていきたいです。本当言うと、政治は書きたい話題多いんですけど)
どうやらこれらの話題はブログの場合、タブーではないようです。
その理由を考えてみると、まずわざわざ自分の嫌な話をしているところを見に行かないというのが、あると思います。そして、そんなブログのコメント欄で、いちいちケンカを売る必要もないわけです。
口汚くぼろっクソに書かれた記事のコメント欄は大抵誰も書いていないか、思想の同じ仲間内だけで盛り上がっています。こういう風に、ネットの世界とは実はとても狭い世界なんだと思います。
以上が私が今まで考えていたブログではタブーでない理由だったのですが、今日気づきました。あまりにメジャーすぎるタブーであるからこそ、ブログでは揉めないのかもしれません。
たとえば、ある党について検索したとき、それを悪く書いたブログというのは、メジャーな話題であるがゆえにいくらでも見つかります。それにいちいちケンカを売ったってキリがないということは、すぐに分かります。その悪口は全く珍しいものではなく、ごくありふれたものです。
さらにそれと同様とは行かないかもしれませんが、ある党について良く書いたブログというのも数多く見つけられるはずです。だったら、何でわざわざ気分の悪い記事を読む必要がありますか?という話です。(「同様とは行かないかも」というのは、私のようにどの政党についても批判する人がいるからです)
●インターネットのタブー
では、どんな話題でも荒れないかと言うと、そうではありません。
私の二年ちょっと(執筆時。2011/6/26時点)の僅かな経験で導き出したものですが、ブログで書いてはいけない話題は、
・熱心なファンが存在するものの肯定的でない文章
・ややマイナーな話題 あるいは 批判されることの少ない話題
の両方を満たすものです。
三大タブーのようなメジャーすぎるタブーの逆ですが、マイナーな話というのはその貴重さ故に、信者の方の目にもよく触れます。そして、その貴重な批判をする輩をどうにかしてやろうというエネルギーも、分散することなく一心に浴びることになります。
また、書いているうちに思いついて付け足しましたが、そもそも衆人の意見が強く一致している話題で反対のことを叫ぶと、そりゃあ目の敵にされるに決まっています。
それから、これは「熱心なファンが存在する」というのは大前提です。ファンの数が少なすぎるものもまた安全でしょうから、「ややマイナーな話題」との兼ね合いで微妙なところになりますが、たぶん実際そういう紙一重のところに書いてはいけない話題は存在しているのだと思います。
そして、熱心なファンの中には、とにかく自分の好きなものを自分の思うように解釈しないことが許せないという方がいらっしゃいます。ファン同士ですら大いに揉めることがあるのですから、上記で「肯定的でない文章」というやや広い書き方にしているように、どの程度で怒りに触れるかも予測しづらいと思います。
ただ、実際には上記に当たらない話題で、暴発することもありました。今考えてみても、何でそれで怒るの?という内容なのですが、複数の人が入れ代わり立ち代わり書くという事態までは至っていないので、まだマシです。
以前も書きましたが、全ての人に受け入れられる意見などこの世にはないのですから、それくらいは仕方がないことです。せめて大荒れになるのは避けようという程度でも、十分じゃないかなと思います。
で、私は過去にいくつも失敗したなぁという記事があり、ある程度火種を取り除くように書き直そうかなと、ここのところずっと考えています。
その際にも何が逆鱗に触れたのかわかるように、元の文章自体はどこかに残すつもりですが、どうしようかなぁ?と迷い続けています。
●ネット炎上しやすい話題は違う?
ここまでが、2011/6/26まで書いたもので、このあとが2017/01/26の追記部分。当時、そういう言葉はまだ浸透していなかったものだと思いますが、後半は今で言う「ネット炎上」についてですね。
ということで、ネット炎上についていくつか検索してみました。
ネット炎上しやすい話題ですが、私が言った炎上しづらい三大タブーのようなものがよく燃えると指摘している方がいました。
ネット上で「無関係」なのに正義感振り回す人たち…「みんな俺と同じ」と思い込み集中攻撃 | ビジネスジャーナル 2016.05.23
--ネットで嫌な思いをしないために、気をつけることはありますか?
山口(引用者注:山口真一) 萎縮してしまってはよくないのですが、あらかじめ炎上しやすい話題を知っておくことですね。「食べ物」「宗教」「社会保障」「格差」「災害」「政治」「戦争」……このあたりは炎上しやすいです。
次にネットユーザーの規範というか、彼らの中の「暗黙の規範」を覚えておくことです。それを知らない企業の広報担当者が間違った対応をして炎上することもあります。
かつて、NTTドコモの“プッシュトーク事件”というのがありました。新サービスの「プッシュトーク」をPRするためにSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のmixiでコミュニティを開設したのですが、コミュニケーション機能を使わなかったのです。
そのため、ユーザーから「mixiでPRをしているのに、ユーザーとコミュニケーションを図らないとは何事だ!」と炎上しました。そのツールならではの規範を理解した上で発信することが必要です。
●ネット炎上を防ぐには?
さらに
Wikipediaを見てみると、やはり三大タブーと似たようなものを挙げていました。
私が炎上しづらかったのは、前述の通り、閲覧者が少なかった可能性もあります。メジャーな話題だと、そもそも検索で上位表示されず、上位表示されやすいマイナーなテーマだったというのもありそうです。
田代光輝は、オールポートとポストマンによる噂の公式のR= i×aを応用し、炎上の広がりを「炎上の広がり∝関心の高さ×状況の曖昧さ」であるとしている。例えば、政治・宗教・スポーツは関心も高く曖昧であるため、炎上しやすいテーマである。特に政策による原発問題、外交(歴史認識や領土問題)などは曖昧な状況が続くために炎上しやすく、炎上が継続しやすいともされる[23]。また、特に「食の衛生」は日本で「関心」が高いテーマである。1つのテーマで炎上が起こるとそのテーマに対して「関心」が高くなるため、類似の事例で炎上トラブルが連鎖する現象が起こるともしている。ブログ炎上の最終的な結果としては、元の状態に戻る場合、コメント欄が廃止されて双方向性は失われ、一方的な情報発信となるがブログ自体は継続する場合、そしてブログ自体が閉鎖してしまう場合の、大きく3つがありうる[24]。
私の場合は、当時開いていたコメント欄に批判者が大勢来た経験を書いていたのですが、上記の例の通り、コメント欄を廃止してしまいました。その後、メールフォームを試したものの、これも結局耐えきれずに廃止。ツイッターなどで叩かれるようなネット炎上らしい炎上は経験していません。
このWikipediaはコメント欄炎上を主に想定しているらしく、コメント欄を作らないのが一番の対策みたいなことを書いていました。
予防法
炎上を発生させないための最も確実な方法は、ブログはコメント欄、企業のウェブサイトであれば問い合わせフォーム・掲示板といった「炎上が発生しうるような場」を、初めから設定しないことである[25]。コメント欄などを設置する場合でも、炎上につながるような、無礼・不謹慎な発言、犯罪行為の告白、尊大な言動、価値観の押し付けや否定、意見が対立しやすいトピックへの言及などの発言をしないように注意することで、ある程度は炎上を予防することができる[26][27]。
ただ、最後の話はどうかなぁ?と。いろいろと注意書きを載せたものの、そもそも困ったことをする人ってルールを守らないんですよ。体感的には、むしろ注意書きのせいで、まともな人が排除されてまともじゃない人の確率が上がった気すらしました。
関連しそうな話として、
荒らしはサイコパスでナルシストでサディスト 不快コメントが目的というのを書いています。そもそもコメントしようと思う人は、厄介な人が多いようです。
●ネット炎上に参加しているのはごく少数
ネット上で「無関係」なのに正義感振り回す人たち…「みんな俺と同じ」と思い込み集中攻撃 | ビジネスジャーナルも、結局、予防に絡む話でした。以下のような心構えもおっしゃっています。
山口 アンケート結果でもあったように、「炎上参加者は少ない」と知っておくこと。そうすると、気持ちが楽になります。大多数の人が批判しているように見えますが、実は、ごく少数の人が何度も書き込んでいるだけですから。
そういえば、この話を書いたあとに、私が意外に炎上しづらいと書いていた宗教団体で、大勢書き込みがあってパニックになったことがあります。やはり燃えるんですね。
そういえばと書いたのは、このときの書き込みのIPアドレスを後からよく見ると、すべて同じところぽかったということ。どうも1人の宗教の信者の人が、名前を変えて多数書いていたみたいです。完全に騙されていました。
あと、上記の話をしていた山口真一さんというのは、
ネット炎上の研究
の共著者です。
最後にこれを炎上に悩む方に紹介して、終わりとします。
ネット炎上の研究
内容紹介
インターネットが普及すれば多くの人が自由な議論の輪に加わり討論の民主主義が社会のすそ野に広がっていくと期待された。しかし論調は暗転し、ネット上での意見交換に悲観的な意見が増えてくる。この論調の暗転の大きな原因になったのがいわゆる炎上問題である。本書はこの炎上について定量的な分析を行うとともに、本書なりにその原因と社会としての炎上対策を示す。
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