宝くじの話をまとめ。<射幸心を刺激し勤労意欲を損なう!宝くじは競馬と同じ公営賭博>、<ゼロサムゲームどころかマイナス…競馬より悪い最悪のギャンブル>、<宝くじには中毒性もある 買い出すとやめられない理由とは?>などをまとめています。
2023/05/22まとめ:
●ゼロサムゲームどころかマイナス…競馬より悪い最悪のギャンブル
●宝くじには中毒性もある 買い出すとやめられない理由とは?
2023/08/27まとめ:
●みんなが買っているから…は要注意!多数派同調バイアスの罠 【NEW】
●富くじという賭博…宝くじは普通にギャンブルであり賭博である
2016/12/10:なぜか宝くじはギャンブルじゃないみたいな風潮があるので、宝くじがギャンブルであるというなるべく根拠のある話がほしいなと検索。Wikipediaだけだとご満足いただけないと思いますが、まずWikipedia関係のものから。ここでは、宝くじは富くじと呼ばれるという話も多数出ています。
例えば、
宝くじ - Wikipediaでは、正式名称は「当せん金付証票」だとしていますが、<宝くじ(たからくじ)は、日本において当せん金付証票法に基づき発行される
富くじ>と記載しています。。また、<賞金付きの籤(引用者注:くじ)を購入する
賭博一般を指す普通名詞は「宝くじ」ではなく「富くじ」が正式。>として、「賭博」とも書いています。
この富くじについて、
富くじ - Wikipediaでは、<富くじ(とみくじ・富籤)は
抽籤(ちゅうせん)によってくじ購入者が賞金を得る賭博>としており、やはり賭博と記載していました。ついでに、この「賭博」とギャンブルとがほぼ同じ意味だって話も一応確認しておきましょう。
例えば、
ギャンブル【gamble】の意味 - 国語辞書 - goo辞書では、「ギャンブル」を「賭 (か) け事。ばくち」と説明。また、
とばく【賭博】の意味 - 国語辞書 - goo辞書では、「賭博」を「金品をかけて勝負を争うこと。かけごと。ばくち」と説明しています。
●Wikipediaだけじゃない!従来型の百科事典でも宝くじは「賭博」
次にWikipediaなんてデタラメだ!って人のために、従来型の辞書の記述も確認。
宝くじ(たからくじ)とは - コトバンクを見ると、日本大百科全書(ニッポニカ)が宝くじについて以下のように説明しており、まず、宝くじは富くじの一種であるということがわかります。
<地方自治体の財政資金の調達に資する目的で発売される当選金品付き抽選券のこと。正称は当せん金付証票。当せん金付証票法(昭和23年法律第144号)に基づいて発行される。
宝くじは富籤(とみくじ)の一種である。>
次にこの「富くじ」を調べましょう。すると、
富くじ(富籤)(とみくじ)とは - コトバンクの世界大百科事典 第2版で、「主催者が多数のくじを販売し,売上げから手数料と取得分を差し引いた残りを抽選で当たったものに支払う
賭博の一種」との説明が出てきます。間違いなく賭博なのです。
●射幸心を刺激し勤労意欲を損なう!宝くじは競馬と同じ公営賭博
さらに公営賭博(公営ギャンブル)の一種だと、従来型の辞書に書いているのを見つけました。例えば、
公営賭博(こうえいとばく)とは - コトバンクの大辞林 第三版の解説では、公営賭博を「地方公共団体が施行する競馬・競輪・競艇・オート-レース・宝くじの通称。それぞれに特別法がある。公営ギャンブル」としています。
さらにすごいのが、世界大百科事典 第2版の解説。以下のように富くじ(=宝くじ)について、「射幸心を刺激し勤労意欲を損なうもの」と解説。最初からこれ一つで良いという完璧な説明ですわ。
こうえいとばく【公営賭博】
<賭博や富くじは,
射幸心を刺激し勤労意欲を損なうものとして,本来は刑法上の罪を構成する。しかし,おのおのの特別法(競馬法,自転車競技法,モーターボート競走法,小型自動車競走法,当せん金附証票法)に基づき地方公共団体等が施行する競馬,競輪,競艇(モーターボート),オートレース,
宝くじについては,例外として違法性が阻却される。>
●宝くじに当たって大金が貰えるかも!と思ってしまうのは「射幸心」
この説明の中で出てきた「射幸心」の意味も見てみましょう。
射幸心とは - 日本語表現辞典 Weblio辞書では、「射幸心」について、以下のように説明しています。
<幸運や偶然により、苦労なく、思いがけない利益を得ることを期待する心理。もしかしたら、くじに当たって大金が貰えるかもしれない、などと考える気持ちや考え方などを指す語。こうした心理を増長させる仕組みを指して「射幸心を煽る」などのようにいう>
「射幸心」って大抵悪いときに使われており、イメージは最悪なのですが、宝くじに当たって大金が貰えるかもと思うのは立派に「射幸心」なわけです。なので、宝くじを買いたくなるように仕向ける行為というのは、「射幸心を煽る」行為のようです。
今回の投稿は、以前書いた
よく当たる宝くじ売り場の情報は詐欺的 禁止されるべきでは?の補足というイメージで書き始めました。宝くじ記事や宝くじ本などのようなものは、もっと問題視されて良いと思います。
●ゼロサムゲームどころかマイナス…競馬より悪い最悪のギャンブル
2023/05/22まとめ:ここから<買えば買うほど貧乏になる宝くじ 買い出すとやめられない中毒性の理由は?>というタイトルで書いていた話をまとめています。
2016/12/12:ゼロサムゲームという言葉は悪い意味で使われることが多いです。ただ、
ゼロサムゲームとは? 株式投資・FX・競馬・パチンコを例に説明でやったように、あまり悪く言われない宝くじは、実を言うと、ゼロサムゲームよりさらに損なマイナスサムゲーム。しかも、条件的にも競馬などよりずっと分が悪い最悪のギャンブルなのです。
<2013年の宝くじの販売実績は9444億円。このうち当選金として当選者に支払われるのはわずか46.5%。40.3%は公益のためという大義名分で、中央官庁の官僚の天下り先に分配され、彼らの腹を肥やしている。公営ギャンブルと言われる競馬でさえ、競馬法により配当率は100分の70以上と定められているというのに。>
あなたは大丈夫?金融商品販売に潜む心理的ワナ ZUU online / 2016年1月13日 20時11分(或る銀行員)
●宝くじには中毒性もある 買い出すとやめられない理由とは?
上記までは他でもあった視点です。ただ、今回の記事のユニークなところは、<いかに宝くじが「ぼったくり商法」であるか理解頂けると思うが、この「ぼったくり商法」と投資には意外な共通点があるのだ>という視点で分析していたこと。記事では、まず宝くじを書い始める心理としては「感情バイアス」が働くとしています。
<投資のきっかけとして「感情バイアス」が働く。これは宝くじの購入動機と同じだ。人は不快な現実を受け入れたくない感情に傾く。「どうせ宝くじなんて当たらない……でも、ひょっとすると自分だけには高額当選があたるかも知れない」という心理状態になる。
投資も同じだ。マネー雑誌の成功談や書店に並ぶ投資関係の書籍を見て「ひょっとすると自分も投資で大成功するかも知れない」と、何の根拠も無い夢を抱くのだ>
投資は練習が必要ですし、実際には損している人もかなりいる上に、失敗すれば人生が終わるほどリスクが高いです。にも関わらず、なぜか「簡単に儲けられる」と思っちゃう人が多いんですよね。また、記事はこの後がさらにユニークで、
京大卒の論理的な合コンでの口説き方・ロジカル口説きがすごいでも出てきた「サンクコスト」の概念で中毒性の理由を説明しています。
<そして成果が出なければ、「サンクコストの呪縛効果」に囚われる。サンクコストとは埋没費用のことだ。今まで継続して買い続けてきた宝くじを買うのをやめてしまえば、今までの苦労は無駄になる。冷静に考えれば宝くじを買えば買うほど当選の確率が高くなることは誤りであることに気付くはずだ。投資においては、これまでの投資額をムダにしたくないという想いから無駄な「ナンピン買い」を繰り返す投資家がいる。これが、損失を膨らませることになるのだ。>
●みんなが買っているから…は要注意!多数派同調バイアスの罠
ZUU online自体は株の購入を勧める良くない記事ばっかり出している気がしますけど、この記事はむしろそういった金融商品の売りつけを諌(いさ)める内容でした。
<金融機関の投資信託の販売においても、同様の現象が認められる。「インフレで資産が目減りするのを防ぐために運用が必要です」金融機関の投資に関するパンフレットの多くにはそんな文言が記載されている。実際にこのような文言のパンフレットや銀行員の説明を聞いたことがある人も少なくないだろう。安倍政権、アベノミクスにより、我々の目はインフレにばかり向かいがちだ。
しかし、冷静に考えて欲しい。今後インフレが進むと言い切れるのだろうか。そんな保証はどこにもないはずだ。(中略)
極めつけが「多くの人がこの商品を選んでいますよ」という金融機関の殺し文句だ。つまり「集団同調性バイアス」である。金融機関のホームページにもご丁寧に「売れ筋の投資信託」が掲げられている>
上で出てきた「集団同調性バイアス」(多数派同調バイアス)は、
正常性バイアスと多数派同調バイアスの危険な合わせ技と具体例で書いています。タイトルでわかるように正常性バイアスとセットでやった話。実を言うと、引用しなかっただけで、今回の記事でも「正常性バイアス」とセットでした。
また、インフレに関しては、
インフレリスクなら定期預金より投資は嘘?物価上昇や株価を比較すると…というのをやりました。私もまだ信じられないものの、定期預金はインフレに対応できるのだそうです。まあ、たとえ定期預金金利がインフレに劣るとしても、即投資をしようという考えは感心しません。投資というのはリスクが高いことを忘れてはいけません。
後半は投資の話になっちゃいましたが、元記事がそうだったのでどうしてもそうなりますね。最後に宝くじにもう一度絡ませるとすれば、「集団同調性バイアス」の話が良いかもしれません。
宝くじ1億円以上当選者でも毎年数十人が未換金 よく買う人はどんな人?で出てきた話によれば、「宝くじの購入経験がある人は 84%」であり、ほとんどの人が買ったことがあるそうです。宝くじの売り手もよくこういった話をします。でも、これは「だから買うべき」という話にはなりませんので、注意して下さい。
【本文中でリンクした投稿】
■
京大卒の論理的な合コンでの口説き方・ロジカル口説きがすごい ■
ゼロサムゲームとは? 株式投資・FX・競馬・パチンコを例に説明 ■
よく当たる宝くじ売り場の情報は詐欺的 禁止されるべきでは? ■
宝くじ1億円以上当選者でも毎年数十人が未換金 よく買う人はどんな人? ■
インフレリスクなら定期預金より投資は嘘?物価上昇や株価を比較すると… ■
正常性バイアスと多数派同調バイアスの危険な合わせ技と具体例【関連投稿】
■
殺人、謎の死、自殺、孤独死、借金まみれ…宝くじ当選者の末路 ■
宝くじの還元率は半分未満の45.7% 宝くじ協会の天下り官僚が問題というのは本当? ■
よく当たる宝くじ売り場の情報は詐欺的 禁止されるべきでは? ■
宝くじに当たった人がロクな人生を歩まない理由 仕事を辞めるのは最悪の選択 ■
人生・生活についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|