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無意味!うがいやマスクでは風邪・インフルエンザを予防できない理由


 マスクでは風邪・インフルエンザウイルスを予防できないだろうと以前から言われています。ただ、うがいまで実質的に無意味とする専門家の意見は初めて見ました。これはどうもうがいに効果があるのは本当だけど、労力を考えると割に合わないというコストパフォーマンス的な視点で「時間の無駄」という判断のようでした。

2017/1/3:
●まずは基本をおさらい…風邪とインフルエンザは別のもの
●イソジンでのうがいは無意味で水うがいの方が良かった!
●無意味!水によるうがいでsyら風邪を予防できない理由
●マスクでは風邪・インフルエンザを予防できない理由
2018/02/03:
●厚労省もインフルエンザ予防にマスクは「推奨していない」
2020/02/09:
●新型コロナウイルスでもマスクは「勧めない」し、より危険なのは…
2020/02/11:
●新型コロナウイルスがエアロゾル感染はデマ、厚生労働省は空気感染も否定
2020/03/02:
●WHO「マスクは新型コロナウイルスの感染予防にほとんど効果ない」
2020/03/05:
●マスクはやはり予防効果があるのか?日本政府は一部地域にマスク配布


●まずは基本をおさらい…風邪とインフルエンザは別のもの

2017/1/3:理化学研究所 生命システム研究センター 細胞シグナル動態研究グループ 特別研究員の安井真人さんによる記事。ただ、タイトルや冒頭部分で引っかかり、読んでいてたいへん混乱しました。

 タイトルは、インフルエンザにマスクもうがいも効果ナシ。理研研究員が常識を粉砕 - まぐまぐニュース!(2016年3月5日)というもので、インフルエンザについて書いています。また、本人の執筆ではなく編集が書いたであろう冒頭部分でも、"インフルエンザに対する「うがい」と「マスク」の効果"としています。

 しかし、記事の最初で出てくるものは「風邪」についての研究です。後半でインフルエンザも出てきているのですけど、「風邪やインフルエンザ」という書き方でした。この書き方でわかるように、風邪とインフルエンザは通常別のものとして使われます。

 風邪は広い意味で使われることもあり、ときにはインフルエンザも含みます。たとえその場合であっても、タイトルなどではインフルエンザではなく風邪を代表とすべきですから、編集はここらへんをわかっていなかったのだと思われます。

 なお、風邪(風邪症候群とも)は広い症状を含みますので、ウイルスが原因のものだけでなく、細菌性が原因のものも含まれます。


●イソジンでのうがいは無意味で水うがいの方が良かった!

 本題じゃないところで時間を食いました。すみません。まずはうがいの話。お茶うがいの効果 ~ヨウ素より〇〇〇が良い?~でやったように、イソジンのような一般的なヨード液のうがい薬は使わない方が良いというのは以前から言われていました。しかし、水うがいまで意味なしとしていたのは、初めて見ました。

 うがいの効果を検証した2005年の研究であるSatomura K et al., Am J Prev Med. 2005。この研究では、水うがい、ヨードうがい、うがいなしの3グループにわけて風邪の引きやすさについて検証。以下がその結果です。

水うがい(122人) ヨードうがい(132人) うがいなし(130人) 
※各観察日数左から

観察日数 0日目: 0%  0%  0%
観察日数10日目: 3% 10% 10%
観察日数60日目:30% 37% 40%

 論文では、60日目における水うがいと、うがいなしでは10%の差があるという結果にな。P値も0.055であり、有意差はあると結論づけることができます。


●無意味!水によるうがいでsyら風邪を予防できない理由

 とりあえず、ヨードうがいはやっぱり「有意差すらでない」ので問題外でした。問題は水うがい。前述の通り、差が出ていますので、水うがいはした方が良いように見えます。ただ、安井真人研究員は、有意差はあっても僅かな差であり、大きな効果があるとは言えないという判断みたいですね。

 そして、"うがいに毎日1分したとして、年間6時間"という労力を考えると割に合わないのではないか?という見解でした。この解釈の違いによって、以前の紹介と結論が変わっているみたいです。

 でも、どうなんでしょうね? 風邪をひくことによるマイナス面を考えると割に合うという人もいるんじゃないかと思います。具体的に年間何回の風邪を防げる計算なのかというのがわかれば良いんですけどね。

 軽く検索すると生涯で200回程度の風邪をひくという記述を発見。風邪の引きやすさは年齢差が大きいのですが、無視して人生80年で割ると年間2.5回です。


●マスクでは風邪・インフルエンザを予防できない理由

 続いて、マスクの話。こちらは研究を知りませんでしたが、安井研究員も"マスクにより風邪やインフルエンザを予防できるという研究結果をしらない"とのこと。

 こういう場合は「じゃあ念のためにマスクをしておこう」とは普通はなりません。その理屈で言うと、科学的根拠のない迷信をすべて信じねばならなくなりますからね。「効果が実証されていないマスクを使用するべきではない」という安井研究員の判断に私も賛成します。

 で、研究がないので理由も全部推測なわけですが、"ウイルスのサイズは100nmであり、マスクの網目は100nmより十分におおきい。そのため、容易にマスクを通過する"から無意味では?としていました。うちの大学の先生も同じ話をよくしていましたね。

 ただ飛沫は防げるだろうと思ったら、"飛沫がマスクに付着し時間差でウイルスが感染する"のではないか?としていました。この指摘は初耳でした。また、同様に"感染を広がるのを予防する効果"についても効果はないのではないか?とされていました。これも初耳。感染を広げないためのマスクはお医者さんでも推奨していた気がするので、もうちょっと調べてみたいですね。

 とりあえず、根拠もなくやっていたということはよくありますので、研究をしてみるってのは大事です。いわゆる迷信なわけですが、こういうのは昔だけでなく今でもあり得ることであり、我々も昔の人を馬鹿にはできません。


●厚労省もインフルエンザ予防にマスクは「推奨していない」

2018/02/03:厚生労働省の推奨は、元の投稿で紹介した人ほど踏み込んでおらず、スタンダードなものでした。まず、オススメの対策としては、外出後は手洗いとうがいをするよう呼びかけています。うがいは従来通り推奨でした。

 一方、マスクをすることは「感染拡大を防ぐのに有効だが、自分を守る手段としては推奨していない」(同省担当者)というもの。これも一般的なものであり、マスクでは予防できないのものの、他の人にうつすことを防ぐ効果はあるというものでした。マスクはウイルスを吸い込む危険を低減させるが、防毒マスクのようなものでなければウイルスを完全に防ぐことは難しい上、接触感染は防げないとしています。

 ただし、国立感染症研究所によると、症状がなくなった後も患者の体からはウイルスが排出され、成人では発症から5日後、子供では発症から10日後くらいまで他人に感染させる恐れがあるとしています。最初の投稿の人によると、マスクで感染拡大を防ぐ説も怪しいわけですし、そもそも出歩かない方が良いでしょうね。迷惑です。
(インフル予防にマスクは「推奨していない」厚労省 - ITmedia ビジネスオンライン 2018年02月01日 06時00分より)


●新型コロナウイルスでもマスクは「勧めない」し、より危険なのは…

2020/02/09: 2020年は中国を中心に新型コロナウイルスによる新型肺炎が流行しています。そんな中、米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は、「米国民にとって今、真の脅威はインフルエンザだ。中国湖北省に滞在歴がない人で、呼吸器症状がある場合は可能性が高い」と訴えました。

 その理由としては、米疾病対策センターの推計によると、全米で少なくとも2200万人が感染し、1万2千人が死亡しており、なお感染者は増加傾向にあるということ。この考え方で言うと、大騒ぎしている日本でも新型コロナウイルスより従来型のインフルエンザの方がよっぽど注意が必要ということになるかもしれません。
(米国で新型肺炎よりインフル脅威 CDC、予防マスク「勧めない」 | 共同通信 2020/2/8 18:25より)

 あと、なぜここに追記したのかと言うと、レッドフィールド所長は新型ウイルスの予防目的でのマスク使用も「勧めない」としていたためです。飛沫感染だけは防げるという意見もあるのですけど、十分な科学的根拠がないようで、専門家は無意味とする意見が多いようです。


●新型コロナウイルスがエアロゾル感染はデマ、厚生労働省は空気感染も否定

2020/02/11:その後、2ちゃんねるやまとめサイトなどにおいて、新型コロナウイルスでエアロゾル感染する、さらにはマスクなしならわずか15秒で感染するといった情報が出回っていました。ただ、デマのようで、厚生労働省は否定しています。今後エアロゾル感染が証明される可能性はあるでしょうが、今のところ科学的根拠は十分ではないようです。

 厚生労働省によれば、感染経路の種類は医学的に、「空気感染」「飛沫感染」「接触感染」「経口感染」の4つに大別。そもそもエアロゾル感染という言葉は使っていません。厚生労働省結核感染症課の担当者は「『エアロゾル感染』を空気感染の一種とする説もあれば、飛沫感染の一種だとする説もある。科学的に解明されていない部分も多く、かなり曖昧な用語だ」と指摘した上で、さらに以下のように言っていました。

「中国メディアが当局の談話として掲載した『飛沫が空気中で混ざり合い、これを吸入して感染するもの』という表現は、そのまま飛沫感染のことを指している。専門家の間で使われるエアロゾル感染とは異なる内容だ」
「日本国内で分かっているデータを分析しても、空気感染したと証明できるに足る証拠は見つかっていない。あわてず、せきエチケットや手洗いなど、これまでも周知してきた飛沫感染、接触感染を防ぐ対策をこれからもお願いしたい」
(新型コロナウイルスのエアロゾル感染、厚労省「証拠なし」:日経ビジネス電子版 2020年2月10日より)

 なお、上記の説明で出てきた「せきエチケット」はマスクと関係ある話であり、マスクなどの使用を推奨するという話。珍しくマスク推奨の話が出てきました! とはいえ、非感染者の予防というよりは、感染者への求めみたいですね。咳エチケットとは 厚生労働省ではマスク以外に、感染者が咳やくしゃみをするときに「ティッシュ・ハンカチなどで口や鼻を覆う」「上着の内側や袖(そで)で覆う」ことを挙げていました。


●WHO「マスクは新型コロナウイルスの感染予防にほとんど効果ない」

2020/03/02:新型コロナウイルス関連の報道を見ていると、マスクに意味があるかのような報道があります。そのため、専門家でも意見が分かれているのかもしれませんけど、やはり基本的には効果が大きくないというスタンスが強い模様。<感染予防にマスク着用不要 過度の使用控えてとWHO>(共同通信 / 2020年3月1日 11時25分)というニュースが出ていました。

 世界保健機関(WHO)は2月29日までに、新型コロナウイルスの感染予防に向けたマスクなどの適切な使い方の指針を公表しせきやくしゃみといった症状がない人は予防目的で学校や駅、商業施設など公共の場でマスクを着用する必要はないとして、供給不足に拍車を掛けないためにも過度の使用を控えるよう呼び掛けたそうです。

 WHOで緊急事態対応を統括するライアンさんも28日の記者会見で「マスクをしていないからといって、感染の可能性が必ずしも上がるわけではない」と強調。手洗いの励行など衛生上の注意点を守ることこそが「最も効果的だ」とも言っていました。マスクばかり言われて一番重要な手洗いが軽視されることを私は危惧します。

 なお、予防できない理由とは直接関係ないのではないかと思いますが、マスクに関しては、構造的な問題も指摘されていました。こちらについては、マスクに花粉症予防の効果ない?検査すると立体型でもダダ漏れ うがい・洗顔・メガネの花粉症防止効果は?を参考にして下さい。


●マスクはやはり予防効果があるのか?日本政府は一部地域にマスク配布

2020/03/05: …と書いていたものの、日本政府はマスクが一般人の予防にも役立つと考えているようで、北海道の一部地域に配布するとのこと。マスコミもマスクに否定的な報道はしておらず、ひょっとしたら日本の専門家は違う見解なのかもしれません。で、投稿直前に少し探すと、2020/3/4 6:00 (2020/3/4 15:55 更新) と日付の新しいマスク、症状なくても着けるべき?感染症の医師に聞く|【西日本新聞ニュース】という記事が出てきました。

「マスクはせきやくしゃみなどの症状がある人が飛沫(ひまつ)防止の一環で使うもの。症状がない人まで着ける必要はない」
「重症化しやすい高齢者や基礎疾患がある人と接する介護施設や医療機関などのスタッフは症状がなくても着けた方が良い。不安な気持ちは分かるが、本当に必要な場所で着けられるよう、適切に使ってほしい」
(感染症に詳しい福岡市の稲光毅医師)

 マスクに関する政府のアナウンスが積極的でない上に、政府がマスクを配布したことで、パニック的なマスク不足に拍車をかけている可能性も感じます。上記医師の説明が本当であれば、マスクが本当に必要な人たちの需要確保を優先させるべきであり、方向性に問題があるかもしれません。


【本文中でリンクした投稿】
  ■マスクに花粉症予防の効果ない?検査すると立体型でもダダ漏れ うがい・洗顔・メガネの花粉症防止効果は?
  ■お茶うがいの効果 ~ヨウ素より〇〇〇が良い?~

【その他関連投稿】
  ■こたつで寝ると風邪をひく理由
  ■風邪でお風呂に入るの(入浴)は悪い、汗をかくと治るの嘘・本当
  ■風邪を引いたら会社は休め!僅か半日で菌がオフィスの半分を汚染
  ■ヨウ素のうがい薬、飲むと危険
  ■医療・病気・身体についての投稿まとめ

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