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諸葛亮(諸葛孔明)は典型的ダメ上司 部下ができないと嘆くリーダーは無能


 ダメ上司に関する話をまとめ。<諸葛亮(諸葛孔明)は典型的ダメ上司 部下ができないと嘆くリーダーは無能>、<敵のときは「人材が豊富」・部下のときは「無能」と言い訳ばかり>、<無能なイエスマンを量産…カリスマ経営者は後継者づくりが下手>、<本来なら任命責任あり!馬謖ゴリ押しの諸葛亮の場合はどうした?>などをまとめています。

2023/01/30追記:
●本来なら任命責任あり!馬謖ゴリ押しの諸葛亮の場合はどうした? 【NEW】


●諸葛亮(諸葛孔明)は典型的ダメ上司 部下ができないと嘆くリーダーは無能

2017/1/8:優秀なあの人が「無能なリーダー」になる理由 諸葛孔明はなぜ「人材がいない」と嘆いたか 東洋経済オンライン / 2016年12月20日 8時0分(篠原信)という記事がありました。「無能なリーダー」というところをまず見て、諸葛亮(諸葛孔明)は十分よくやっており、彼が無能とはいえないだろうと反射的に思います。

 ただ、<「人材がいない」と嘆いた>という部分を見て、思い直しました。これは以前やった典型的なダメ上司のセリフなんですよね。以前やったという話は、うちの部下は使えない?いいえ、使えないのは上司のあなたです!。ただ、これを読み直してみると、部下がミスしないように事前チェックをしておきましょうというかなり限定された話でした。諸葛亮のケースには当てはまらない感じです。

 とはいえ、一般的にリーダーに任されている使命を考えると、やはりダメリーダーだと思われます。社長としては、今いるメンバーを使って対処してほしいと考えているわけですから、リーダーとしてもその人員で対処しなくてはいけません。「部下が悪いから目標を達成できません」と言って済むなら、誰でも上司が務まると言えます。

 ただ、本当のことを言うと、人員の入れ替えが可能であるのなら入れ替えた方が良いです。あれこれ工夫するより、メンバーを刷新して優秀な人を揃えた方がずっと成果が上がるという身も蓋もない研究があるのです。この研究は社長はダメ上司とダメ部下をリストラせよ!会社は戦略より人材が大事で紹介したものでした。

 このときのタイトルには、「ダメ部下」だけでなく「ダメ上司」というワードも入っています。研究によると、部下だけでなく上司の取り替えも効果的だとされていたんですよ。もし替えの人材がいたのなら、劉禅(最初劉備と書いていましが劉禅時代でしたので修正)は目標不達成を部下のせいにする諸葛孔明も替えてしまった方がベストだったと考えられるでしょう。


●敵のときは「人材が豊富」・部下のときは「無能」と言い訳ばかり

 …とタイトルだけでいろいろと考えてしまったものの、実を言うと、肝心の記事の方を読んでみると、私とは全然着眼点が異なるものでした。私が想像した上記のような話ではなかったのです。作者の篠原信さんはまずおもしろいところに目をつけていました。

<ところで、孔明には奇妙な矛盾があることに気がついた。劉備玄徳らと一緒に蜀を攻めていた時には、なかなか思うように勝利をおさめられず「蜀にこんなにも人材がいるとは」と驚いているシーンがあった。ところが孔明が蜀の支配者となり、最後の戦いの頃には、「蜀には人材がいない」と孔明が嘆いているのだ>

 長い話ですので、三国志演義は結構矛盾点があるんですよね。なので、「蜀にこんなにも人材がいるとは」と言っていた孔明が「蜀には人材がいない」と言っているのは作者の設定ミス…という、身も蓋もないものが答えかもしれません。そこまで考えていなかった…ということはあり得ます。

 ただ、それ以外にも諸葛亮が自分の都合の良いことばかり言っていたという可能性もありますね。蜀を攻めるのに苦労しているときは「相手が強いから」と言って言い訳していたのに、いざ彼らを支配下に収めると「使えない部下ばかり」と失敗を彼らの責任にしたというわけ。今もよくいますよね、こういう上司。


●「人材がいない」のではなく、人材を育てるのがクソ下手だった?

 しかし、記事ではそういった台無しな話ではなく、なぜか<人材がキラ星のごとくいたはずの蜀から、人材が消えてなくなってしまった>と考えました。これはこれでよくあるパターン。たぶん何でもかんでも自分でやってしまって部下を育てなかった、という意味ではないでしょうか?

 自分で仕事をやるのは得意だけど上司としては優秀ではない…というのは、仕事ができる人が上司になるとありがちな話です。部下として優れている人が、上司として優れているとは限らないんですね。「名選手、名将にあらず」です。で、作者はどう書いているのか?と言うと、やはりそういう話でした。

<その原因を暗示するようなエピソードが、吉川英治『三国志』には描かれている。孔明がもうじき死んでしまうかもしれないという頃、孔明から敵将の司馬懿のもとに使者が送られた。司馬懿が使者に「孔明殿の働きぶりはどうじゃな?」と尋ねると、使者は「朝は早くに起きて夜遅くまで執務しておられます。どんな細かい仕事でも部下任せにせず、ご自身で処理します」と答えた。
 私はこのやり取りに、蜀から人材がいなくなってしまった理由が分かったように感じた。部下に任せればよいような仕事も全部自分でやってしまうようになれば、部下は自分で考えることをやめてしまう。孔明の指示を待ち、それに従いさえすればよい、という「ひとごと」の姿勢になってしまう。孔明はささいなことにまで口を出して、部下が自分の頭で考えることがなくなるように仕向けてしまったのではないか>

 有名な「泣いて馬謖を斬る」というエピソードについても、篠原信さんはユニークな解釈をしています。これもまた孔明が「指示待ち人間製造機」だった可能性を示唆するエピソードだとしていたんですよ。こちらは孔明が自分の言うことを忠実に聞くだけのイエスマンを求めていた…といった解釈かもしれません。

<馬謖は孔明が後継者として期待する超優秀な部下だった。馬謖にある場所を攻略させるに当たり、孔明は「陣地を山上に築いてはならない」と口を酸っぱくして指示した。
 馬謖はなんとなく反発したくなったのか、指示とは逆に山上に陣地を築いてしまった。そのために敵軍に包囲され、水源地を敵に奪われて水が飲めなくなり、降参するしかなくなった。孔明は他の部下たちの手前、指示に従わずに大敗の原因を作った馬謖を、泣きながら斬るしかなかった>


●無能なイエスマンを量産…カリスマ経営者は後継者づくりが下手

 今回の話は、ダメ上司だけでなく、ダメ社長にも当てはまる話。カリスマ経営者の後がうまくいかないってのも、こういった事例が多いですね。特にワンマン経営者はイエスマンの部下を好みます。自分の意見にただ従うだけの部下ばかり集めておいて、そのくせ「後継者がいない」だなんて、アホ言うな、という話です。

 典型的だったのが、セブン&アイホールディングスで君臨していた鈴木敏文会長でしょう。彼は83歳という高齢になってから突然「井坂隆一社長が物足りない」と言い出して別の人を後継にしようとしました。83歳になってから跡継ぎを育て始めるって遅すぎですし、ワンマンカリスマ経営者という評価もそのまま当てはまります。

 ということで、ひとつだけでなくいくつかの見方において、「部下が使えない」と言う上司こそ使えない…と言うことができます。どう考えたとしても「部下が使えない」って言い出すのは自分の無能さを明らかにするだけですので、言わないでおいた方が良さそうです。


●「人が育たない」と悩む社長の会社にはある共通点が見られる

2017/08/30追記:社長、なんでもかんでも自分でやらないで! それ、経営の「独禁法違反」ですよ J-CAST ニュース | ライフ・美容 | 2017年08月30日(大関暁夫)という記事を読みました。もともと書いていたのと似たような話があったので、ここに追加します。

 作者の大関暁夫さんが「人が育たない」と悩む社長のもとを訪れてみると、多くのケースで営業や会議が経営者の独占状態にあると言います。「独禁法違反」というのはもちろん比喩であり、実際に違法なわけではありませんが、このような状態は悪い方に働くことが多いとしていました。

 例としては、「人が育たない」というのがまさにそう。自業自得なんですね。創業社長やオーナー社長は、なかなか独占状態を手放そうとしないとのこと。その理由を聞くと、「自分がやらないとできないから」「自分がやらないと心配だから」「自分が話をしないと誰もアイデアを出さないから」といった答えが多いと言います。

 ただ、一方で営業や会議を部下に任せる比率を高めながら、加速度的に業績を伸ばしているオーナー社長は、「実力のある経営者や、あるいは自分の実力を過信している経営者は、自分でやった方がうまくいくだろうと考え、とても心配で人任せにできないのではないか」と指摘していました。

 特に「思い上がり」という指摘は大事でしょう。大関さんは、「自分が社内で何事も一番できるから、トップに座っているのだ」という思い込みや、「周囲から意見を出されて自分の威厳を傷つけたくないから、意見を求めずに一方的に上から目線で話をする」というトップのプライドがあるのかもしれないと予測していました。


●本来なら任命責任あり!馬謖ゴリ押しの諸葛亮の場合はどうした?

2023/01/30追記:諸葛亮の「泣いて馬謖を斬る」のエピソードは、小学生か中学生のときから違和感あったんですよね。もともと「馬謖を重用したのは、お前じゃん。な~に、ナルシスティックに浸って悲劇のヒーロー気取ってんの?」といった感じでした。いわゆる「任命責任」的な問題です。

 この任命責任逃れは現代でもよくある話。我が国で任命責任問題などで「責任を取る」を気軽に連呼した安倍首相は結局何一つ責任を取らないまま辞職。「失敗したら部下のせい」というのも諸葛亮と同じで、手柄になる話では「政治主導」などと言ってるくせに、不祥事では「官僚のせい」でうまいこと逃げ切ります。

 安倍首相を支援した日本統一教会の初代会長は「美しい国」との教義を掲げ、安倍首相も「美しい国」を国家像として掲げました。「成功したら自分のおかげ、失敗したら部下のせい」という「美しい国」の上司のあり方を、これ以上ない成功をもって体現。辞めてもかなり人気でしたし、責任を取りたくない人々の憧れだったのかもしれません。

 ただ、「泣いて馬謖を斬る」のエピソードを読み直していて、「あれ?」と思ったのが諸葛亮の場合は任命の責任を取って自分を降格していたこと。私の記憶と違います。諸葛亮は安倍元首相と違って、ちゃんと責任を取っていたんですね。ここらへんはなんだかんだ言っても名軍師。安倍元首相といっしょにして申し訳なかったです。

<馬謖には実戦の経験がほとんどなかったので、軍中では経験豊富な魏延などを、この任務にあてるべきではないかと意見が出ます。しかし諸葛亮は馬謖の才能を高く買っており、この人事を押し通しました。諸葛亮は蜀の全権を握る存在でしたので、彼が我を通せば、それがくつがえることはなかったのでした>
<諸葛亮は馬謖を処刑した後、将兵たちに謝罪しています。そして次のように蜀の皇帝・劉禅に上奏しました。
「(中略)責任は私にあり、任命の方針を誤り、人物を見定める明哲さがなかったことが原因です。敗戦の責めは総司令官が負うべきですので、どうか私の位を三階級下げてください」
 これを受け、劉禅は諸葛亮を右将軍に降格させる処分を取っています。こうして諸葛亮は、馬謖の本質を見抜けなかったことを悔い、任命責任によって、自身をも罰したのでした>
(「泣いて馬謖を斬る」とは 諸葛亮と馬謖の関係性について|三国志 | 歴史の読み物より)


【本文中でリンクした投稿】
  ■うちの部下は使えない?いいえ、使えないのは上司のあなたです!
  ■社長はダメ上司とダメ部下をリストラせよ!会社は戦略より人材が大事

【関連投稿】
  ■リーダーの資質はただ1つ リーダーにしてはいけない人の条件は3つ
  ■指示待ち人間批判の愚かさ 電通の鬼十則は努力・根性・忍耐
  ■上司と部下で意見が対立するのは良いこと?ドラッカーの組織論
  ■ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ

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