別の話を書いていて、八木秀次さんが天皇陛下を批判していたと知りました。
最近の保守派の天皇陛下批判と言うと、最近の生前退位(譲位)問題に関してです。しかし、そうじゃなくてだいぶ前の話で、内容も安倍政権の意向に逆らっているから、という理由なんだそうな。
私は生前退位問題で保守派が相次いで天皇陛下をバカにしたことに非常に驚いていたのですが、昔からこんな感じなんですね、この人らって…。全然知りませんでした。
●八木秀次教授、安倍政権の憲法改正に逆らう天皇陛下を批判していた
八木秀次・麗澤大学教授が天皇陛下批判をしていたのは、産経新聞社の月刊誌「正論」2014年5月号の「憲法巡る両陛下ご発言公表への違和感」と第する文章だそうです。
陛下の「お言葉」を叱りつける八木秀次氏 - ゴー宣ネット道場(高森明勅の『今昔モノ語り』 2014/05/14)によれば、"天皇・皇后両陛下の昨年のお誕生日に際しての「お言葉」(宮内庁のホームページ参照)を、名指しで批判"しているとのこと。
そして、その理由は、両陛下の「お言葉」が安倍政権に楯突いているかのように“聞こえる”からだと説明していました。
このページには、その元の文章がなかったものの、別サイトに引用がありました。
次いで天皇陛下が12月18日、「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」と発言された。
陛下が日本国憲法の価値観を高く評価されていることが窺える。 私がここで指摘しておきたいのは、両陛下のご発言が、安倍内閣が進めようとしている憲法改正への懸念の表明のように国民に受け止められかねないことだ。なぜこのタイミングなのか。デリケートな問題であることを踏まえない宮内庁に危うさを覚える。
憲法改正は対立のあるテーマだ。その一方の立場に立たれれば、もはや「国民統合の象徴」ではなくなってしまう。宮内庁のマネージメントはどうなっているのか。
(中略)(月刊「正論」五月号47頁より)
天皇発言と八木秀次。最近、天皇陛下と皇后陛下が、ともに、安倍政権の改憲路線に逆らうかのように、しきりに「護憲発言」… 赤かぶ
最初のサイトでは、「宮内庁のマネージメントはどうなっているのか」も暴言だと捉えています。
両陛下が国民の為に御心を込めて用意されたお言葉に、
あろうことか宮内庁の役人が勝手気儘に手を加えろ、
と言い張っているのだ。
それも八木氏から見て、
安倍政権に楯突いているかのような印象を与えるご発言を
削除するために!
彼が主張しているのは、要するに、
宮内庁は“両陛下をちゃんと管理しろ”“両陛下を黙らせろ”ということだ。
不敬、不逞の極みと言う他ない。
●月刊「正論」2014年5月号
月刊「正論」2014年5月号に載っていたということで、Amazonの
正論 2014年05月号
を見たのですが、特に記載はなし。
レビューがいくつかあったものの、これには触れられていませんでした。レビューでは、天皇の血筋を利用しているといった批判を込めて「皇族芸人」と言われている竹田恒泰さんの連載が始まったことに触れていたのが目についたくらいです。
5つ星のうち 5.0「正論」の充実した内容
投稿者 閑居人 殿堂入りレビュアートップ500レビュアー 投稿日 2014/4/2
「春の特大号・正論5月号」が充実している。
普通、「雑誌」は、二、三本、読むに値するものがあれば上等なのだが、今回の「正論」は、小さな記事から、魅力的な大型対談に至るまで読みどころに溢れている。新企画にも古田博司、竹田恒泰という気鋭の書き手を揃えて充実している。
ああ、上記の他に、SAPIOが左翼的という批判もおもしろいですね。具体的にどこが左翼的なのかわかりませんが、反米ということであれば今に始まった話ではありません。
SAPIOは反米保守という珍しい保守。安倍政権、産経新聞正論など、主流派保守は親米保守。これらは昔からです。
同業者批判はやりにくいものだが、ざっくばらんな「いいでき」になっている。
「SAPIO」の巻頭論文が最近左翼的でないか、なんていうのはその通りだ。「WILL」や「正論」との違いを出そうとしているという見方はあるが、「相当ひねくれている」という批評もある。
●天皇陛下は太平洋戦争も批判していた
視点を変えて、もとの天皇陛下の「お言葉」はどんな内容だったのか?と宮内庁サイトを探してみました。
すると、この「お言葉」は、宮内記者会代表質問の「80年の道のりを振り返って特に印象に残っている出来事や,傘寿を迎えられたご感想,そしてこれからの人生をどのように歩もうとされているのかお聞かせ下さい」に答えたものだとわかりました。
そして、「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は~」の前にも、太平洋戦争への批判と捉えられることもおっしゃっています。これも気に食わなかったのかもしれません。
天皇陛下お誕生日に際し(平成25年) - 宮内庁
80年の道のりを振り返って,特に印象に残っている出来事という質問ですが,やはり最も印象に残っているのは先の戦争のことです。私が学齢に達した時には中国との戦争が始まっており,その翌年の12月8日から,中国のほかに新たに米国,英国,オランダとの戦争が始まりました。終戦を迎えたのは小学校の最後の年でした。この戦争による日本人の犠牲者は約310万人と言われています。前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が,若くして命を失ったことを思うと,本当に痛ましい限りです。
保守派にとって、太平洋戦争を否定する人は反日売国奴です。天皇陛下のことも憎くて仕方ないんでしょうか?
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