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井上明久東北大前総長の論文、捏造なしは変 文科省規定なら不正


 以前も似たようなこと書いていると思うのですが、不正なしという調査結果が出たという記事が出ていたので改めて。文部科学省の不正に関するガイドラインに従えば、証拠が提出できない時点で余裕で不正なんですよ。

 これは他の研究不正の調査でも同様で、文科省ガイドラインだとSTAP細胞論文は文句なしで不正 証拠不足のせいというのも過去にやっています。STAP細胞事件とも似たところがあります。


●井上明久東北大前総長の論文、証拠がないのに「写真を取り違えた」と認められる

 <東北大論文不正>「実験結果捏造ない」 | 河北新報オンラインニュース(2017年02月07日火曜日)によると、大学が設置した外部有識者による調査委員会は、金属ガラスの生成に関する1996年と97年、99年の論文について、同じ試料写真が使い回しされていたことを認定しました。

 ここだけ読むと、明らかに不正なのですが、「写真を取り違えた」とする井上氏の主張を認め「実験結果の捏造(ねつぞう)ではない」と結論付けてしまいました。

 STAP細胞事件でも書いたように、もし本当に「写真を取り違えた」のであれば、正しい写真があるはずです。しかし、「当時のデータが失われており、客観的に証明するのは難しい」として、データがないにも関わらず不正なしと認定してしまいました。

 これが通用するのなら、すべての不正が「データをなくしました」で言い訳可能であり、大問題です。


●井上明久東北大前総長の論文、捏造なしは変 文科省規定なら不正

 こういった逃げ方をされないためだと思われますが、実は文部科学省のガイドラインで、「被告発者が生データ(中略)など、本来存在するべき基本的な要素の不足により証拠を示せない場合は不正行為とみなされる」と規定しています。ルール通りなら、完全に不正なのです。この調査自体も不正ですわ。
科学技術・学術審議会 研究活動の不正行為に関する特別委員会 研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて 研究活動の不正行為に関する特別委員会報告書 第2部 4 告発等に係る事案の調査-文部科学省

 第2部 競争的資金に係る研究活動における不正行為対応ガイドライン

 IV 告発等に係る事案の調査

3  認定

(2) 不正行為の疑惑への説明責任
①  調査委員会の調査において、被告発者が告発に係る疑惑を晴らそうとする場合には、自己の責任において、当該研究が科学的に適正な方法と手続に則って行われたこと、論文等もそれに基づいて適切な表現で書かれたものであることを、科学的根拠を示して説明しなければならない。そのために再実験等を必要とするときには、その機会が保障される(42(2)3イ)。
② ①の被告発者の説明において、被告発者が生データや実験・観察ノート、実験試料・試薬等の不存在など、本来存在するべき基本的な要素の不足により証拠を示せない場合は不正行為とみなされる
(中略)

(3) 不正行為か否かの認定
 調査委員会は、上記(2)①により被告発者が行う説明を受けるとともに、調査によって得られた、物的・科学的証拠、証言、被告発者の自認等の諸証拠を総合的に判断して、不正行為か否かの認定を行う。証拠の証明力は、調査委員会の判断に委ねられるが、被告発者の研究体制、データチェックのなされ方など様々な点から故意性を判断することが重要である。なお、被告発者の自認を唯一の証拠として不正行為と認定することはできない。
 被告発者が自己の説明によって、不正行為であるとの疑いを覆すことができないときは、不正行為と認定される。また、被告発者が生データや実験・観察ノート、実験試料・試薬の不存在など、本来存在するべき基本的な要素の不足により、不正行為であるとの疑いを覆すに足る証拠を示せないとき(上記(2)2)も同様とする。
http://www.peeep.us/1f447247

●証拠は「中国・天津の港でコンテナごと海に落ちた」

 これもSTAP細胞の方で紹介しているのですが、井上さんの論文絡みでは、胡散臭い言い訳もあります。

 井上明久さんの不正はトップダウン型で、共同研究者に圧力をかけて実際の不正をやらせていたのでは?という疑いを持っている方がいます。そして、その実行犯の疑いを持たれている方には、中国人留学生がいました。

 そういった井上明久さんの共同研究者の1人である張涛・北京航空航天大(中国)院長は、当時の実験内容を記したノートや作製した金属ガラスについて、2003年に帰国する際、「韓国の運送会社に依頼して送ったが、中国・天津の港でコンテナごと海に落ちた」と説明していたのです。

 そんなうまい具合に失くなるものなのか?とにわかに信じられません。本当にそういう事故が起きたのであれば、事故の記録などで証明すべきてでしょう。


●なぜか論文発行機関が悪いと責任転嫁

 今回の調査では、もう一つおかしなところがありました。科学技術振興機構が調査を求めていた実験データ改ざんの疑いについても報告書は、論文の誤りは意図的ではなかったと認定しているのです。

 この「意図的ではなかった」ってのが、またよくわからない話。理研STAP会見が理解不能 故意で不正したけど悪意や悪質性は不明を思い出しました。本来、悪意があったかどうかは関係ありません。

 また、説明がなくて意味がわからなかったんですが、「論文発行機関の査読の甘さを指摘した」と、論文を載せた方が悪いと言い出していて笑いました。

 確かに論文発行機関も、激甘査読で通しちゃうってのは問題です。でも、こういうのが起きるのは、井上明久さんみたいな有名な研究者の場合に起きることです。

 本人がそう主張したわけではありませんが、ネームバリューで間違いだらけの論文を通しておいて、論文発行機関が悪いってのもおかしな話。一番悪いのは、論文の執筆者側であることは間違いありません。

 文部科学省ガイドライン無視は多くの調査で行われており、今回の件だけではないのですが、東北大学の前総長という超お偉いさんなので、事実が捻じ曲げられた印象が強いものでした。この件はもっと問題視されるべきです。


【本文中でリンクした投稿】
  ■文科省ガイドラインだとSTAP細胞論文は文句なしで不正 証拠不足のせい
  ■理研STAP会見が理解不能 故意で不正したけど悪意や悪質性は不明

【その他関連投稿】
  ■不正疑惑の井上明久・元東北大総長、ノーベル賞候補と言われていた
  ■研究不正疑惑の井上明久・東北大前総長、寄付金移転でも監査請求
  ■研究不正告発に逆風 井上明久東北大前総長論文で告発側に賠償命令
  ■裁判で井上明久東北大前総長の主張否定の新証拠 横山嘉彦准教授の論文
  ■怪しい井上明久東北大前学長論文不正問題 損害賠償裁判では勝利
  ■研究不正疑惑についての投稿まとめ

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