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ラジオの復権・復活は本当?良さ再認識で人気という説の信憑性


 ラジオの話をまとめ。<ラジオの復権・復活は本当なのか?視聴時間量を比較してみると…>、<東日本大震災の発生などで、良さ再認識で人気という説の信憑性>、<ラジオの復権どころかAMラジオ廃止?普通に衰退してた可能性>などをまとめています。

2024/03/05追記:
●ラジオの復権どころかAMラジオ廃止?普通に衰退してた可能性 【NEW】


●ラジオの復権・復活は本当なのか?視聴時間量を比較してみると…

2017/2/7:私はテレビかラジオかと言われたら、ラジオの方に親しんできたので、別にラジオバッシングをしたいわけではありません。ただ、ラジオの復権が進んだという言説には疑いを持っていました。短期的に起きただけで、言うほど大したことがない大げさな物言いだったのでは?という疑いです。

 自分に都合が良い話だからといって、疑わしい話を簡単に受け入れてはいけません。捏造デマを信じるのは右か左か?運営者が語る保守派とリベラルの反応の違いでやった保守派の人みたいに、都合の良いデマばかり信じることになっちゃいます。なので、ラジオの復活も本当かどうかきちんとデータで見てみましょう。

 以前書いた投稿日本人のテレビ離れは本当か?テレビ平均視聴時間はまだ増加傾向という説明もで使った視聴時間のデータ(分野別データ:放送:視聴時間量)は、テレビだけでなくラジオのものもありました。ちょうど良いので、こちらも同様に眺めて、ラジオの復活が本当かどうか見てみましょう。


●テレビ以上に変動の激しいラジオ視聴時間 激増も激減もある

 まず、1980年代と1990年代について。こちらもテレビ同様に増減が一定ではありませんが、かなり激しく動いている印象でした。例えば、1990年は平日・日曜とに二桁も伸びており、これこそラジオの復活だと騒がれそうな数字でした。

年 平日 日曜 前年比 前年比
1990 43 28 10% 12%

 一方で、1997年と1999年のように、テレビ離れどころじゃないレベルで激減している年もあります。

年 平日 日曜 前年比 前年比
1997 41 27 -9% -13%
1999 35 25 -19% -7%

 長期的な変化を見るために、データのある1986年と1999年の比較。すると、平日は41分から35分、日曜日は26分から25分ということで、このあたりはどちらかと言うと低下している感じでした。

【ラジオ平均聴取時間量】
年 平日 日曜 前年比 前年比
1986 41 26 - -
1987 40 24 -2% -8%
1988 40 24 0% 0%
1989 39 25 -3% 4%
1990 43 28 10% 12%
1991 42 26 -2% -7%
1992 44 28 5% 8%
1993 44 30 0% 7%
1994 45 29 2% -3%
1995 44 26 -2% -10%
1996 45 31 2% 19%
1997 41 27 -9% -13%
1998 43 27 5% 0%
1999 35 25 -19% -7%


●テレビの視聴時間と違い、ラジオは増減どちらかとも言えず横ばい?

 テレビの場合は、1980年代・1990年代、2000年代とどちらかと言うと上昇というのが連続していました。

 一方、ラジオの場合は既に1980年代・1990年代の時点で下がっていて、違う傾向になりました。で、1999年と2009年を比較してみると、これはちょっと変わった感じに。平日は35分から38分で微増、日曜日は25分と25分で全く変わらないといった感じでした。横ばいと言うべきですかね?

 先程の1986年と比較した場合は、平日は41分から38分、日曜日は26分から25分となります。ひょっとしたらさっきの時期も含めて、横ばいと言ってしまった方が的確かもしれません。

【ラジオ平均聴取時間量】
年 平日 日曜 前年比 前年比
1999 35 25 -19% -7%
2000 43 24 23% -4%
2001 37 25 -14% 4%
2002 39 25 5% 0%
2003 34 22 -13% -12%
2004 36 24 6% 9%
2005 39 29 8% 21%
2006 37 23 -5% -21%
2007 38 26 3% 13%
2008 41 28 8% 8%
2009 38 25 -7% -11%


●東日本大震災の発生などで、良さ再認識で人気という説の信憑性

 「ラジオの復権・復活は本当なのか?」というテーマ的に問題なのは、ラジオの復活が言われだした2010年代です。ラジオの復活は、東日本大震災と絡めて言われているのを見た覚えがあるのですけど、そもそもこの時期ははっきりと減少傾向でした。やはり胡散臭い説だと言えるでしょう。

年 平日 日曜 前年比 前年比
2011 34 25 -3% 0%
2012 32 22 -6% -12%

 ラジオの復調と喧伝されそうなデータがあったのは、その翌年。ここだけは確かにすごく伸びています。

年 平日 日曜 前年比 前年比
2013 36 25 13% 14%

 しかし、その後は再び減少に転じていたんですよね。

年 平日 日曜 前年比 前年比
2014 33 24 -8% -4%
2015 33 22 0% -8%

 他と同様に少し長いスパンで比較。2009年と2015年で比べると、平日は38分から33分に減少、日曜日も25分から22分に減少。実際にどちらも下がっていました。

【ラジオ平均聴取時間量】
年 平日 日曜 前年比 前年比
2009 38 25 -7% -11%
2010 35 25 -8% 0%
2011 34 25 -3% 0%
2012 32 22 -6% -12%
2013 36 25 13% 14%
2014 33 24 -8% -4%
2015 33 22 0% -8%

 データが存在する一番古い1986年と比較した場合は、平日は41分から33分、日曜日は26分から22分となっています。なので、長期的には減少傾向が続いているといった感じ。甘く見ても、横ばいがいいところでしょうね。ラジオの復活という説に信憑性はないと思われます。


●ラジオ人気復活を伝えるメディアの根拠はどこに?

 下書きではここまででしたが、投稿直前にもう少し検索。以下の記事では、別のデータを元にラジオの復活を主張していました。

テレビ視聴率低迷の裏で復活するラジオ人気の理由 - リアルライブ 2015年07月28日 16時01分
<株式会社ビデオリサーチ(東京・千代田区)は首都圏、関西圏、中京圏の3地区において、それぞれ自主ラジオ個人聴取率調査を実施している。年6回偶数月に行っている首都圏ラジオ調査によると、6月度調査が前回4月度の5.7%から0.3ポイントアップして6.0%になった。またラジオ接触者1人1日当たりの聴取時間量も、30分程度の増加傾向にあるそうだ。
 「聴取率はテレビの視聴率と似たようなものですが、視聴率が機械を使った世帯調査であるのとは違い、聴取率は個々人にどの時間帯にどの局を聞いたかアンケートを取る、いわゆる“個人調査”です。数字は状況を反映できていると言えるでしょう」(業界紙記者)>

 調査によって違う結果が出るという可能性はありますので、どっちかがただちに間違いとは言えないでしょう。ただ、データによって食い違っているという時点で、少なくともはっきりした「大きなトレンド転換」とは言えません。

 また、上記の記事の書き方だと、たまたま良かったときだけ見て「伸びている」と言っている可能性がありそうです。もっと長期的な経過を見ないと、ラジオの復活の根拠にはできないと思われます。


●ラジオの復権どころかAMラジオ廃止?普通に衰退してた可能性

2024/03/05追記:上記で書いたようにデータ的にはかなり怪しかった「ラジオの復権」。その後の展開を見ても、やはり「ラジオの復権」は嘘だったんだろうな…という感じです。というのも、「ラジオの復権」どころか、AMラジオが廃止方向に進む…という事態になっているためでした。

AMラジオ、13社34中継局が放送休止へ 1日から順次 2024年02月01日 17時03分 公開[ITmedia]
<2月1日から、一部のAMラジオ局が放送を休止する。ワイドFMやネットラジオへの転換を検討する上で聴取者や社会への影響を検証し、経営判断の材料にする。
 2月1日もしくは5日から放送を休止するAMラジオ局は、全国47社のうち13社34中継局。NHKは対象外だ。(中略)
 総務省は「FM転換やAM局廃止を検討するに当たり一定期間AMラジオ放送を休止して、その社会的影響、特に聴取者への影響を検証するために民間AMラジオ放送事業者の経営判断により行われる」と説明している>

 廃止ではなく休止で実験を行う…というもの。また、AMラジオ以外にするという方向性であり、ここだけ見ると、ラジオの衰退とは無関係に思えるかもしれません。ただ、続きを読むと、この移行が「経営難」というモロにラジオの不人気が理由によるとわかります。普通に衰退していたようです。

<2010年にネットでラジオのサイマル配信などを行う「radiko」がサービス開始。15年にはAMラジオの難聴取対策や災害対策を目的に超短波(FM)を使う「FM補完放送」(ワイドFM)が始まるなど、ラジオの聴取手段は多様化した。
 日本民間放送連盟(民放連)によると、1991年度に2040億円だったAMラジオの営業収入は2017年度に797億円と約6割も減少したという。このため19年には経営の厳しさを理由にAM放送を止めてワイドFMへ一本化することを要望し、総務省も容認する姿勢を示した。
 23年1月、総務省は実証実験という形でAM波の一時休止を認める特例措置を発表。23年11月の放送免許更新に合わせ、休止を希望する事業者に影響検証の実施を認めていた。>


【本文中でリンクした投稿】
  ■日本人のテレビ離れは本当か?テレビ平均視聴時間はまだ増加傾向という説明も
  ■捏造デマを信じるのは右か左か?運営者が語る保守派とリベラルの反応の違い

【その他関連投稿】
  ■若者のテレビ離れは本当か?視聴時間で見ると他メディアに圧勝という事実
  ■フジテレビが捏造、韓国女子高生の親日発言に反日嘘字幕 池上彰緊急スペシャルで
  ■テレビのやらせ・ステマは叩くのになぜ?ラジオのリクエスト捏造は許される雰囲気に
  ■TOKIOのやらせは良いやらせ?鉄腕DASHのやらせ疑惑、炎上せず
  ■社会・時事問題・マスコミについての投稿まとめ

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