タンス預金などの話をまとめ。<タンス預金は盗難・火事とリスクだらけ インフレリスクもある>、<リスクだらけ…というのは事実だが、投資運用のススメは要注意>、<500万円、自宅は心配と持ち歩いた老人 無施錠の車内放置で盗難に合う>、<タンス預金増加はお金持ちのせい…タンス預金する理由とは?>などをまとめています。
冒頭に追記
2022/12/31追記:
●SNSで「帰省」「旅行」はNG!「特定屋」が特定して留守宅狙い窃盗 【NEW】
●SNSで「帰省」「旅行」はNG!「特定屋」が特定して留守宅狙い窃盗
2022/12/31追記:年末年始って泥棒が多いのかな?意外に多くない可能性もあるのでは?と思って検索。すると、< SNSに帰省・旅行情報書き込まないで 札幌で高額窃盗事件相次ぐ>(2022年12月28日 16時24分 NHK)という記事がヒット。ただ、データ的な話がない上に、実例は年末年始以外のものでした。
<022年10月と11月、札幌市内で留守宅を狙った高額窃盗事件が相次ぎ、それぞれの事件に関わったとして検挙された別々の窃盗グループが、いずれも被害者のSNSへの書き込みをもとに、留守宅に狙いをつけていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
専門家は、年末年始に家を空ける際は夜間に照明がつく設定にするなど対策をとり、SNSで発信するのは旅先から戻ってからにするよう呼びかけています>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221228/k10013937031000.html
2022年10月、札幌市で20代の女性が住むマンションの部屋に侵入し、現金およそ1300万円を盗んだ例。被害者の女性は旅行で数日間、留守にすることをインスタグラムに書き込んでいたとのこと。ただ、これはそもそも知人だったみたいですね。なので、より意外性があるのは以下の例。「特定屋」などと名乗ってこうした情報を売買するケースもあるそうです。
<11月には、札幌市中央区でマンションに住む会社役員の男性が食事に出かけている間に空き巣被害に遭い、ブランド品の財布やバッグなどおよそ75万円相当を盗まれました。
捜査関係者によりますと、この事件で逮捕・起訴された被告らは被害者と面識がなく、SNSに投稿された車などの写真から住んでいるマンションを特定していたということです。そして、事件当日はSNSの書き込みで飲食店にいることを確認したうえで留守宅に侵入していました。
捜査関係者によりますと、11月の事件では被告らは被害者の資産状況をうわさ話で聞きつけ、インスタグラムの書き込みをチェックしていたということです。そして、投稿されていた車や駐車場の写真をもとに、住んでいるマンションの見当をつけていました>
●タンス預金は盗難・火事とリスクだらけ インフレリスクもある
2017/2/11:
税務対策で急増!?「タンス預金」のリスク | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online(PRESIDENT 2016年1月4日号 呉 承鎬=構成)という記事があって、盗難リスクの話かな?と思って読んだらやはりそうでした。ただ、記事では盗難以外のリスクも書いています。火災や洪水などで消失するリスクです。さらに、インフレリスクも指摘していました。
<「タンス預金」はとてもリスクが大きいものです。ひとつは盗難。頑丈な金庫室を設けるためにリフォームをしたら、リフォーム業者から情報が漏れて盗難に遭った、という事例も聞いたことがあります。火災や洪水などで消失するリスクもあります。火災保険も現金の補償額が高額なケースは稀です>
<インフレとは、いままで100円で買えたものが120円になる現象です。その際、100円玉の価値は実質的に目減りすることになります。これまでのデフレ局面では「銀行に預けていても、ろくな利息がつかない」という状況でしたが、これからは銀行に預けるだけでなく、積極的に資産運用も図らなければ、どんどん資産が目減りすることになります>
●リスクだらけ…というのは事実だが、投資運用のススメは要注意
こうした指摘自体は良いのですけど、よりによってこの対策として投資信託をオススメしていました。結局、そういう話かぁー、良い記事じゃありませんでしたね。投資信託はうちでしつこくやっているように、かなり悪い投資なんですよ。例えば、
投資信託はおすすめできない 人気銘柄含めて運用成績が悪すぎるがそういう話です。
じゃあ、どうすりゃいいの?って言うと、定期預金でいいんじゃないですかね。実は、以前、
定期預金はインフレに弱いから投資を…は嘘?物価上昇に勝る定期預金金利(<定期預金はインフレになると目減りするは嘘?物価上昇と比較すると…>にタイトル変更)という話もやっています。
これは今でもマジで?と信じられない話ではあるものの、たとえそこまで定期預金がインフレに強くなかったとしても、思ったよりマシだとは考えられます。少なくともリスクだらけであるタンス預金よりはメリットが大きいという考え方もできるでしょう。相対的に見ると、かなり良いのです。
●リスクだらけでも大人気で増加中!タンス預金が78兆円って本当?
盗難などリスクだらけのタンス預金ですが、今でも順調に増えているのだそうな。
ついに「タンス預金」が78兆円に!詐欺や空き巣に注意 2016年12月21日 14時0分 IRORIOでは、日本銀行による2016年第3四半期の資金循環(速報)の話が載っています。
これによると、タンス預金が増え続け、約78兆円にもなったとされていました。ただ、この根拠はタンス預金ではなく現金のことですね。現金が全部タンス預金という仮定は変な話。これもあまり良くない記事だったなぁ…。とりあえず、以下のような内訳でした。
・個人(家計)が持つ資産は総額1752兆円。
・個人(家計)が持つ資産のうち現金・預金は約916兆円。
現金・預金の内訳
・「現金」約78兆156億円
・「流動性預金」374兆6284億円
・「定期預金」458兆1068億円
・「譲渡性預金」245億円
・「外貨預金」5兆2326億円。
ちなみに最初の記事では、"日本銀行が2008年に発表した日銀レビューによると、タンス預金など使わないまま滞留している1万円札は推計で30兆円。これは当時の1万円札の4割"とありました。78兆円かどうかはわからないものの、数十兆円のタンス預金があるのは間違いなさそうで、マジで多いんですね!
●投資リスクを嫌う人ほどリスクだらけのタンス預金を好む?
詐欺は本来タンス預金だけの問題ではないものの、"近年、タンス預金の増加を受けて、タンス預金を狙う詐欺や空き巣が増えており問題となっている"とも記事では話がありました。あと、投資リスクを嫌う人ほどタンス預金をするとも記載されています。
これ、本当なんですかね? これが本当であれば、投資リスクを嫌いながら別のリスクを高めているという話になります。かと言って、記事が無責任に勧めている投資信託をおすすめしているわけではありませんよ。前述の通り、定期預金は投資じゃないんですから、投資とタンス預金という二択がそもそもおかしいんですけどね。
最初これで終わっていたのですが、ついでにスケールのでかいタンス預金だったのかな?という事件の話を。<2億5000万円と金の延べ棒など盗難 千葉・市川 1月6日 18時06分 NHK>という記事が出ていたんですよ!
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170106/k10010831171000.html
<5日午後6時半ごろ、千葉県市川市の住宅に住む55歳の男性の妻から、家の様子がおかしいと警察に通報があり、警察が調べたところ、1階の窓ガラスが割られ、何者かが侵入した痕跡が見つかりました。
警察によりますと、2階の1室にあった現金およそ2億5000万円と、金の延べ棒6本や貴金属など、およそ3000万円分が盗まれたと、届け出があったということです>
ただ、記事をよく読んでみると、これは普段からタンス預金していたわけではないみたいですね。男性は、ふだん仕事場で保管している現金を年末年始で自宅に持ち帰ったと話していて、5日は午後3時すぎから3時間ほど、男性の妻が外出し、家が留守だったのこと。とはいえ、タンス預金のリスクとしては好例であることには違いないでしょう。ちゃんと銀行に預けておきましょうね。
●500万円、自宅は心配と持ち歩いた老人 無施錠の車内放置で盗難に合う
2022/04/23:<500万円のタンス預金、自宅は心配と持ち歩いた老人 無施錠の車内放置で盗難に合う>というタイトルで書いていた話をこちらにまとめ。タンス預金なのに持ち出してしまい、盗まれたのはタンスからではなかったのですが、盗難リスクを正しく評価できずに本末転倒になった例ですね。
2013/1/2:
500万円入りリュック盗難 87歳男性被害、駐車場で(2012年12月30日午後8時59分 福井新聞)という記事が出ています。タンス預金を選択してしまうという時点でミスなんですけど、もうどこから突っ込んで良いやらわからない!というほどミスしまくりな話です。
<愛知県警千種署は30日、名古屋市千種区富士見台のスーパー駐車場で29日に、87歳の男性の乗用車から現金約500万円などが入ったリュックサックが盗まれる被害があったことを明らかにした。千種署は窃盗事件として捜査している>
なんでそんな大金を持ち歩いていたのか?と言うと、「自宅で保管するのは不安だから」。普段からやってたようです。でも、この男性は、買い物に訪れたスーパーの駐車場に車を止めたときに、鍵を閉め忘れてそのまま中に入れっぱなしにしておいたそうな。自宅保管より、鍵閉めないで車内放置の方がずっとマズいですわ…。
●実はタンスに入れてなくてもタンス預金…タンス預金の定義は?
実を言うと、記事の中では「タンス預金」という言葉は使われていません。ただ、これも定義的には、タンス預金あるいはタンス貯金とみなして良いのではないかと思われます。というのも、
Wikipediaの説明だと以下のような説明によると、実はタンスに入れてなくてもタンス預金とみなされているため。タンス預金にタンスは必須ではないようです。
<タンス預金(タンスよきん)とは、金融機関に預けられず、家庭内に保管されている現金のこと。
タンスに仕舞われることが多いことから名付けられているが、
家庭内ですぐに引き出せるのであればどこにしまわれていてもタンス預金と同等に扱われる。>
厳密に言うと、今回の場合は、外出先までの持ち歩いているので家庭内ではありません。家庭内以上にいつでも引き出せますので、より臨機応変な感じ。歩く金庫です。Wikipediaでは、"金融機関の破綻の影響も受けないが、その一方盗難、火災、横領のリスクは大抵の場合、金融機関の破綻リスクよりも大きい"とも書いていました。
"日本に於いてはそれらの災害は2009年一年に38万件程発生しているのに対し、1971年の預金保険機構発足から2009年まで銀行の合法的な預金が払い戻せなかった事例は無い"ということですから、タンス預金は圧倒的な判断ミスです。金融機関の破綻で一時的に引き出せなくなるのが嫌なら、複数の銀行に分ければ良いんじゃないでしょうか?…素直に銀行に預けましょう。
●タンス預金増加はお金持ちのせい…タンス預金する理由とは?
2017/05/20:タンス預金の増加が止まりません。
タンス預金が止まらない 3年で3割増、43兆円 :日本経済新聞(2017/4/3 高見浩輔、川瀬智浄)よると、2月末時点で43兆円で、前年同月比8%増えていたそうです。これについて、日銀は「家計の現金保有は預金金利と相関関係にある」と分析するものの、説得力不足。「金利はすでにないようなもの」であるためです。
本当の答えのヒントになるのが、タンス預金を増やしている人たち。第一生命経済研究所の熊野英生・首席エコノミストは「富裕層の動向がタンス預金が増える一因」と指摘。ある都内の税理士事務所では前年夏以降、現金を自宅に置き始める会社経営の富裕層が相次いで現れたとしているなど、この説の方が可能性が高そうです。
そして、なぜ富裕層がタンス預金を好むのか?と言うと、資産隠し的な意図でした。「脱税の意図までなくても富裕層は当局に詮索されることを嫌がる」(税理士)ということで、資金の動きをとらえられやすい銀行預金を避ける人が増えているそうです。また、マイナンバー制度の開始も関係ありそうでした。
これを裏付けるのが、金庫メーカーに「1億~2億円の金額が入る金庫の大きさはどれくらい?」というな問い合わせが増えていることされていたことです。億単位ですから、庶民が自宅にお金を置くというレベルじゃありません。ただ、前半の話でやっているように、あまり賢い選択じゃないんですけどね…。
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