ハイエナはズルいってイメージがあるのは、確か誤解だったよなと思って検索。で、読んでいると、両性具有の性別を持つという誤解もあったそうです。このうち両性具有は明らかに嘘だとわかるのですが、ハイエナのずるいイメージの真実については、ややこしいところがありました。(2017/3/3)
2018/12/11:
●ライオンがハイエナに襲われて大ピンチ!という動画
●ハイエナはずるい動物というイメージ
2017/3/3:まず、ハイエナの悪いイメージについて。要出典になっているものの、例えば、
Wikipedia(最終更新 2016年7月12日 (火) 02:48)では、以下のような記述があります。
"「死肉を漁る」という生態のイメージから、人間社会でも「破綻した(あるいは破綻しそうな)組織や個人から利益を強奪する行為」や、「困窮している者に対し、初めは積極的に援助の手を差し伸べ、その状況から脱した後には見返りを強要する行為」などを起こす人間を総称して『ハイエナ』と称することがある"
また、
ハイエナとは (ハイエナとは) [単語記事] - ニコニコ大百科でもご覧の通り。非常に悪いイメージの動物です。
"サバンナの常として、自分より弱ったライオンなどが獲物を狩ると集団で現れて獲物を横取りすることもある。特にハイエナは個々が弱い分集団で群がって横取りせざるを得ない。他人のおこぼれにあずかる、または困窮した者からさらに利益をむしりとるなどの行為をハイエナと呼ぶのは、こういった側面に由来する"
それから、パチンコでハイエナと言われる行為があり、これもやはり上記のイメージからついた名前のようです。項目そのものが独自研究になっているんですが、Wikipediaにも一応記載があります。
"ハイエナとは、パチンコやパチスロで期待値が低い部分は他人に打ってもらい、自分は大当たりの可能性の高いおいしいところだけを打つ立ち回りのことである"(
ハイエナ (パチスロ) - Wikipediaより)
●ハイエナがライオンの獲物横取り…は誤解で逆?
これについて、むしろ横取りしているのはライオンだとしているサイトもありました。
ライオンに横取りされた獲物を、再び取り戻そうとチャンスを窺っているハイエナを見て、ハイエナたちがライオンから横取りしようとしているという全く逆の理解をしているといった説明です。
ただし、別のサイトもいくつか覗いてた感じですと、この説明にも誤解がありそう…。そもそもハイエナというのは1種ではなく、その種類によって生態が異なるという説明が最も信頼できそうでした。
●ハイエナがライオンの獲物横取り…は誤解?
例えば、Wikipediaでは、種類によって説明を変えています。私なりにまとめると、以下のような感じ。
<中型のカッショクハイエナやシマハイエナ>
カッショクハイエナは、ライオンなどの食べ残しや、病死した動物の死体を主食とする。シマハイエナも含めて中型のハイエナは、狩りをするより腐肉を漁ることの方が多いため、ハイエナの一般的な印象「サバンナの掃除人」のもととなっている。
<最も大型のブチハイエナ>
時速65kmを超える俊足と、並外れたスタミナとを併せ持つ優秀なハンター。その食物には腐肉も含まれるものの、半分以上は自分たちで捕えたもの。狩りで仕留めた獲物をライオンに横取りされる場合もある。
イギリスの生態学者 H.Kruuk の研究では、セレンゲティ国立公園のブチハイエナは、10-15頭の群れでヌーやシマウマを狩ることが明らかにされている。
<アードウルフ>
他のハイエナ類とは大きく異なった形態や生態をもつ小型のハイエナ。別名ツチオオカミ。頭胴長85-105cm、体重9-14kg。華奢な頭骨と細い櫛状の歯を持ち、シロアリを主食とし、1晩に20万匹のシロアリを食べると言われる。一夫一婦制である。
●両性具有の性別を持つという誤解も
さて、ハイエナのもう一つの誤解についても。
ハイエナは肛門腺が発達しており、これがしばしば女性器と見間違えられたため、長らく両性具有であると信じられてきた。(中略)また、古代ローマの博物学者プリニウスは、『博物誌』で「ハイエナは交尾をしなくても出産できる」と記している。このような、性がはっきりしないという迷信から、中世までのキリスト教では神を受け入れたかはっきりしない曖昧な人間の象徴として、ハイエナが用いられた。
ブチハイエナのメスの外性器は、外見上、オスのそれとほとんど区別がつかない。メスの外性器の各部分が偽の陰茎や陰嚢を形作っているため、野外で雌雄を明確に見分けるのは困難である。ハイエナが両性具有や、しばしばその性を転換すると考えられたのは、このためである。
ちらっとキリスト教の話が出ていましたね。過去にやったように、キリスト教は同性愛者を非常に嫌っています。
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キリスト教と同性愛と差別「おまえは地獄で永遠に焼かれるだろう」 ■
ザビエルと日本の布教 キリスト教では罪の同性愛が多くて驚愕! 直接それが関係しているとは書いていなかったものの、ハイエナに悪いイメージが定着したのは、このキリスト教の影響もあるかもしれないと思ってしまいました。
●ライオンがハイエナに襲われて大ピンチ!という動画
2018/12/11:どの種類のハイエナかわからないのですけど、ハイエナの群れがライオンを襲っている緊迫の動画がありました。餌の奪い合いではなく、ライオンを襲って食べようとしている感じです。
Lion Attacked by Pack of Hyenas - FULL CLIP (with ending) | Dynasties | BBC Earth
狩りの成功確率が低く、反撃のリスクが高い動物を襲うことは、合理的ではありません。ライオンはそういう割に合わない獲物じゃないかと私は考えていました。
ただ、これを紹介した記事によると、"ハイエナの方がライオンよりも狩りがうまく、群れをなしたハイエナにライオンが襲われてしまうこともよくあること"だそう。ライオン1頭程度なら、十分に狩りが成功する可能性が高いのかもしれません。
(
800万回超も再生された「百獣の王ライオンがハイエナに囲まれ絶体絶命の瞬間」を捉えたムービー - GIGAZINE 2018年12月08日 19時00分より)
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