1年近く前に書いたんだっけな? 新入社員のシーズンまで待っていた話。で、古いときに書いていたものなので、今はやっていないクイズがあります。(2017/4/4)
「発表団体の日本生産性本部の会長・前会長の名前にびっくり!」を初めの方に追加。また、新しいタイプについても追加していっています。(2018/12/16)
【クイズ】現在は上司になっている人が多い1973年度の新入社員のタイプは、「おとなしく可愛いが、人になつかず世話が大変」という説明でした。これは何型だったでしょう?
(1)ウサギ型
(2)ネコ型
(3)パンダ型
●無意味すぎる新入社員のタイプ 日本の生産性の低さを象徴
2017/4/4:日本生産性本部が1973年(昭和48年)から発表している「新入社員のタイプ」はデータ的な根拠に乏しく、占いや血液型性格診断と同じように何となく当てはまりそうなことを言って、当たってると思わせているだけだと思われます。差別と偏見を招きかねないものですし、社会人に必要なはずの論理的な考え方からは離れていて、到底良いものだとは思えません。ジョークで済まさずに、むしろきちんと批判して根絶すべきものでしょう。
この「新入社員のタイプ」を発表しているのはなんと「日本生産性本部」というところでした。むしろこんなことをやっているから、日本の労働生産性が上がらないんじゃないの?という話。ブラックジョーク感がありますね。日本を悪くする方向性の活動です。
根拠がないということですので、新入社員のタイプを上司を言い出したら、「こいつダメかも…」と考えた方が良いでしょう。上司のときは何型だったんですか?と逆襲するというのも手ですが、まあ、それよりは流してしまった方が良いですね。喧嘩するのは損です。
…ということで私は大っ嫌いなものなのですが、まあ、気にする人は気にするでしょうし、一覧でも作っておこうかな…と思い立ちました。年代ごとにまとめていきます。
●発表団体の日本生産性本部の会長・前会長の名前にびっくり!
2018/12/16:私が文句つけたからじゃないでしょうが、日本生産性本部から産労総合研究所に発表団体が変わっていました。産労総合研究所は、人事労務分野の情報機関だそうです。
2019/04/14:今頃になって日本生産性本部について調べてびっくり!
Wikipediaによると、2003年6月より牛尾治朗が11年の長きにわたって会長を務めてきたが、牛尾が次世代リーダーとして高く評価していた茂木友三郎に2014年6月に会長職を譲り、自らは名誉会長に就任したとのこと。
で、何がびっくりなのか?と言うと、2人とも安倍首相と極めて関係が近い、代表的な保守派の財界人であっためです。そう考えると、非論理的で生産的でないというのも納得。若者のタイプ分けは、高齢者による若者蔑視的なところがあり、やはり保守派的な思想との近さを感じさせます。
ちなみに、日本生産性本部は、1973年から2002年までは現代コミュニケーション・センターが命名していたのを引き継ぎ、2013年度から2017年度まで発表していたとのこと。ほとんど牛尾治朗さんの時代といった感じですね。
●年代別・新入社員のタイプ 2010年以降まとめ
・平成31年度 (2019年度) 「AIスピーカータイプ」
注目のAIスピーカー(引き続きの売り手市場)。多機能だが、機能を十分に発揮させるためには細かい設定(丁寧な育成)や別の補助装置(環境整備)が必要。最初の呼びかけが気恥ずかしいが(オーケー!とか)、それなしには何も始まらない。多くの新入社員はAIにはできない仕事にチャレンジしたいと考えていることをお忘れなく。
(
2019年度の新入社員は「AIスピーカータイプ」…上司はどう接したらいいか聞いてみた - FNN.jpプライムオンラインより)
・平成30年度 (2018年度) 「SNSを駆使するチームパシュートタイプ」
オリンピックで金メダルを獲得した女子チームパシュート。3人が順序を入れ換えながらリンクを疾走する姿が記憶に残る。今春の新入社員は、ここ数年続く売り手市場傾向を追い風にスピーディーに就職活動を終えることができた。ひところの就職「氷」河期とは様変わりである。とはいうものの、学生にとって就活は学生時代の一大事業であることに変わりはない。少数の仲間同士でSNSを活用し、綿密な情報交換で協力関係を構築し、内定というゴールをめざした。就活は短期決戦だったが、入社すればおよそ40年もの長期戦である。自分なりのテーマをもって仕事をする努力を怠れば周回遅れも。
(
2018年度(平成30年度)新入社員のタイプ | 調査 | 新入社員情報局より)
・平成29年度 (2017年度) キャラクター捕獲ゲーム型
キャラクター(就職先)は数多くあり、比較的容易に捕獲(内定)出来たようだ。一方で、レアキャラ(優良企業)を捕まえるのはやはり難しい。すばやく(採用活動の前倒し)捕獲するためにはネット・SNSを駆使して情報収集し、スマホを片手に東奔西走しなければならない。必死になりすぎてうっかり危険地帯(ブラック企業)に入らぬように注意が必要だ。はじめは熱中して取り組むが、飽きやすい傾向も(早期離職)。モチベーションを維持するためにも新しいイベントを準備して、飽きさせぬような注意が必要(やりがい、目標の提供)。
・平成28年度 (2016年度) ドローン型
強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を確保)できた者が多かった。さらなる技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が期待できる。内外ともに社会の転換期にあるため、世界を広く俯瞰できるようになってほしい。なお夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要
・平成27年度 (2015年度) 消せるボールペン型
見かけはありきたりなボールペンだが、その機能は大きく異なっている。見かけだけで判断して、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を活用しなければもったいない。ただ注意も必要。不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)が消えてしまったり、使い勝手の良さから酷使しすぎると、インクが切れてしまう(離職してしまう)。26自動ブレーキ型知識豊富で敏感。就職活動も手堅く進め、そこそこの内定を得ると、壁にぶつかる前に活動を終了。何事も安全運転の傾向がある。人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足との声も。どんな環境でも自在に運転できるようになるには、高感度センサーを活用した開発(指導、育成)が必要。
・平成26年度 (2014年度) 自動ブレーキ型
知識豊富で敏感。就職活動も手堅く進め、そこそこの内定を得ると、壁にぶつかる前に活動を終了。何事も安全運転の傾向がある。人を傷つけない安心感はあるが、どこか馬力不足との声も。どんな環境でも自在に運転できるようになるには、高感度センサーを活用した開発(指導、育成)が必要。
・平成25年度 (2013年度) ロボット掃除機型
一見どれも均一的で区別がつきにくいが、部屋の隅々まで効率的に動き回り家事など時間の短縮に役立つ(就職活動期間が2か月短縮されたなかで、効率よく会社訪問をすることが求められた)。しかし段差(プレッシャー)に弱く、たまに行方不明になったり、裏返しになってもがき続けたりすることもある。能力を発揮させるには環境整備(職場のフォローや丁寧な育成)が必要。
・平成24年度 (2012年度) 奇跡の一本松型
今のところは未知数だが、先輩の胸を借りる(接木)などしながらその個性や能力(種子や穂)を育てて行けば、やがてはどんな部署でもやっていける(移植)だろうし、他の仲間とつながって大きく育っていく(松原)だろう。23(はやぶさ型)宇宙探査機「はやぶさ」が7年にもおよぶ長旅から帰還したことが多くの人に感動を与えた。最初は音信不通になったり、制御不能になったりでハラハラさせられるが、長い目で見れば期待した成果をあげることができるだろう。あきらめずに根気よくシグナルを送り続けることが肝心だ。
・平成23年度 (2011年度) はやぶさ型
宇宙探査機「はやぶさ」が7年にもおよぶ長旅から帰還したことが多くの人に感動を与えた。最初は音信不通になったり、制御不能になったりでハラハラさせられるが、長い目で見れば期待した成果をあげることができるだろう。あきらめずに根気よくシグナルを送り続けることが肝心だ。
・平成22年度 (2010年度) ETC型
性急に関係を築こうとすると直前まで心の「バー」が開かないので、スピードの出し過ぎにご用心。IT活用には長けているが、人との直接的な対話がなくなるのが心配。
●年代別・新入社員のタイプ 2000年度~2009年度
何となく2010年からで区切ったのですが、その次の2011年から説明が長くなっていました。なので、以下は短くて、だいぶシンプルです。
・平成21年度 (2009年度) エコバック型
環境問題(エコ)に関心が強く、節約志向(エコ)で無駄を嫌う傾向があり、折り目正しい。小さくたためて便利だが、使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。
・平成20年度 (2008年度) カーリング型
働き易い環境作りとばかりにブラシでこすり続けねば、止まったり方向違いの恐れあり。楽勝就職の一方で先行き不安の試合展開は本人の意志(石)次第。
・平成19年度 (2007年度) デイトレーダー型
景気回復での大量採用は売り手市場を形成し、就職しても細かい損得勘定でネットを活用して銘柄(会社)を物色し続け、売買を繰り返す(転職)恐れあり。
・平成18年度 (2006年度) ブログ型
ネット上での交流で、他者に自己認知や共感を求めたがる一方で、他人の評価で萎縮しやすい傾向もあり、暖かい眼差しと共感が育成の鍵。
・平成17年度 (2005年度) 発光ダイオード型
電流を通す(=ちゃんと指導する)と、きれいに光る(=いい仕事をする)が、決して熱くはならない(=冷めている)。
・平成16年度 (2004年度) ネットオークション型
ネット上で取引が始まり、良いものには人気が殺到しさっさと売れる一方で、PR不足による売れ残りも多数。一方で、ブランド名やアピールに釣られて高値で落札したものの、入手後にアテが外れることもある。
・平成15年度 (2003年度) カメラ付ケータイ型
その場で瞬時に情報を取り込み発信するセンスや処理能力を持ち、機能も豊富だが、経験や知識がなかなか蓄積されない。また、中高年者にとって使いこなしきれない側面もある。
・平成14年度 (2002年度) ボディピロー型(抱き付き枕)
クッション性あり、等身大に近いので気分はいいが、上司・先輩が気ままに扱いすぎると、床に落ちたり(早期退職)、変形しやすいので、素材(新人の質)によっては、いろいろなメンテナンスが必要となる。
・平成13年度 (2001年度) キシリトールガム型
種類は豊富、価格も手ごろ。清潔イメージで虫歯(不祥事)予防に効果ありそうで、味は大差ない。
・平成12年度 (2000年度) 栄養補助食品型
ビタミンやミネラル(語学力やパソコン活用能力)を豊富に含み、企業の体力増強に役立ちそうだが、直射日光(叱責)に弱く、賞味期限(試用期間)内に効果(ヤル気)が薄れることあり。
●年代別・新入社員のタイプ 1991年度~1999年度
1996年度より前はさらに短いです。段階的に長くなってきている感じですね。
・平成11年度 (1999年度) 形態安定シャツ型
防縮性、耐摩耗性の生地(新人)多く、ソフト仕上げで、丸洗い(厳しい研修・指導)OK。但し型崩れ防止アイロン(注意・指示)必要。
・平成10年度 (1998年度) 再生紙型
無理な漂白(社風押し付け)はダイオキシンが出るが、脱墨技術(育成法)の向上次第で新タイプの紙(新入社員)として大いに市場価値あり。
・平成9年度 (1997年度) ボディシャンプー型
泡立ち(適応性)がよく、香り(個性)を楽しめるが、肌(会社体質)に会わないこともある。石鹸(従来社員)以外に肌を慣らすことも必要。
・平成8年度 (1996年度) 床暖房型
断熱材(評価)をいれないと熱(やる気)が床下(社外)に逃げる。
・平成7年度 (1995年度) 四コママンガ型
理解に時間がかからず傑作もある一方で市場にあふれているので安く調達できる。
・平成6年度 (1994年度) 浄水器型
取り付け不十分だと臭くてまずいが、うまくいけば必需品。
・平成5年度 (1993年度) もつ鍋型
一見得体知れずで厄介だが、煮ても焼いても食えそう
・平成4年度 (1992年度) バーコード型
読み取り機(上司)次第で、迅速・正確・詳細な処理可能。
・平成3年度 (1991年度) お仕立券付ワイシャツ型
価格高く仕立てに時間かかり、生地によっては困難。
●年代別・新入社員のタイプ 1973年度~1990年度
ここでは一気に最初まで。全部シンプルだった時期です。
・平成2年度 (1990年度) タイヤチェーン型
装着大変だが、装着の具合次第で安全・駆動力OK。
・平成元年度 (1989年度) 液晶テレビ型
反応早いが、値段高く色不鮮明。改良次第で可能性大。
・昭和63年度 (1988年度) 養殖ハマチ型
過保護で栄養分高いが、魚らしくピチピチしていない。
・昭和62年度 (1987年度) テレフォンカード型
一定方向に入れないと作動しないし、仕事が終わるとうるさい。
・昭和61年度 (1986年度) 日替わり定食型
期待したわりには変わり映えせず、同じ材料の繰り返し。
・昭和60年度 (1985年度) 使い捨てカイロ型
もまないと熱くならず、扱い方もむずかしい。
・昭和59年度 (1984年度) コピー食品型
外見のみ本物風で手間いらずだが、歯ごたえなく栄養も心配。
・昭和58年度 (1983年度) 麻雀牌型
大きさと形同じで並べやすいが、中身はわからず。
・昭和57年度 (1982年度) 瞬間湯沸かし器型
新式と旧式の二種類存在し、反応・熱意が正反対。
・昭和56年度 (1981年度) 漢方薬型
煎じ方悪ければ、効き目なく副作用生じる。
・昭和55年度 (1980年度) コインロッカー型
小じんまりと画一的で、外見も反応もすべて同じ。
・昭和54年度 (1979年度) お子様ランチ型
何でも揃って綺麗だが、幼さ抜けず歯ごたえなし。
・昭和53年度 (1978年度) カラオケ型
伴奏ばかりで他と音程合わず。不景気な歌に素直。
・昭和52年度 (1977年度) 人工芝型
見た目きれいで根が生えず、夜のネオンでよみがえる。
・昭和51年度 (1976年度) たいやきクン型
頭から尾まで過保護のアンコがギッシリ。
・昭和50年度 (1975年度) カモメのジョナサン型
群れから外れやすく上空からしらけた眼で見ている。一方でめざとい。
・昭和49年度 (1974年度) ムーミン型
人畜無害でおとなしいが、大人か子供か得体知れず。
・昭和48年度 (1973年度) パンダ型
おとなしく可愛いが、人になつかず世話が大変。
●部下に慕われないのには理由があるかも
ということで、クイズの回答はパンダでした。
【クイズ】現在は上司になっている人が多い1973年度の新入社員のタイプは、「おとなしく可愛いが、人になつかず世話が大変」という説明でした。これは何型だったでしょう?
(1)ウサギ型
(2)ネコ型
(3)パンダ型
【答え】(3)パンダ型
この問題の選択肢を考えるために「なつかない ペット」で検索したら、犬の例ばかり出てきました。犬が飼い主になつかないってなかなか想像できないのですが、そういう犬もいるんですね。…と思ってよく見ると、途中から預かった犬の例や、家族の他の人にはなつくのにという例でした。それならよくある話です。
途中から預かった場合はどうしようもないことが多いでしょうが、家族で愛情に差があるのはきちんと原因があるケースもあります。実家の犬猫は嫌なことをされたある家族だけ嫌っています。犬猫は素直ですからね。
人間の場合はそこまで露骨にならないことが多いでしょう。しかし、それは態度に出していないだけです。例えば、部下を「新入社員のタイプ」のようなものでレッテル貼りすれば、直接言わなくても内心嫌な思いをしているのです。繰り返すように、このようなものは失くしてしまった方が良いでしょう。
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