威勢の良いトランプ大統領の発言と異なり、もしかしたらトランプ政権として見た場合、中国にかなり甘いかもという話。むしろオバマ大統領時代の方が、厳しかったのではないかという見方がありました。
最初は、
米中戦争の確率70%主張の教授がトランプ政権参加 日本に良い影響?に追記していたものの、保守派も同じようなことを書いていたのを見つけたので、そちらも加えて新しく別に作ることにしました。(2017/4/5)
2018/05/27:
中国が貿易協議で勝利…米国内では「トランプ大統領は譲歩しすぎ」と批判
●トランプ大統領はオバマ大統領よりむしろ親中か?中国が勝利宣言
2017/4/5:北朝鮮問題は中国にとって頭が痛い問題となっていますし、トランプ大統領は「北朝鮮を説得する責任は中国にある」と主張しています。ただ、トランプ大統領のスタッフの姿勢はやや異なるようです。
それどころか、トランプ大統領はオバマ大統領よりむしろ親中かもしれません。中国は米中両国を「新型大国関係」と位置づけていたものの、オバマ政権下では、それを認めた反応は皆無でした。
一方、ティラーソン国務長官は訪中の際に、北朝鮮問題についてほとんど言及せず。そして、ひたすら「衝突せず、対抗せず、相互を尊重し、ともにウィン-ウィンの精神で対中関係を発展させたい」を繰り返しました。この「不衝突、不対抗......」は、ティラーソン国務長官が、トランプ大統領の伝言という形で、何度も言及していたようです。
この「不衝突、不対抗......」という言葉が示している内容は、実は中国が望んでいた「新型大国関係」そのものなんだそう。なので、中国はこれを「外交勝利」と位置付けているようです。
また、トランプ政権の経済政策などについて助言を行う「大統領戦略・政策フォーラム」の、議長を含めた3人のメンバーが、習近平国家主席の母校である清華大学の経済管理学院顧問委員会の委員を兼務しています。
・投資会社ブラックストーン・グループの最高経営責任者(CEO)のシュワルツマン (議長)
・JPモルガン・チェースのCEOであるジェイミー・ダイモン
・電気自動車事業のテスラ・モーターズなどの創設者として知られるイーロン・マスク
なので、中国はアメリカの対中政策に関しても、不安視していないのでは?とのことでした。
(
米中首脳会談ブリーフィング、米中の思惑 ニューズウィーク日本版 / 2017年4月3日 16時0分 遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)より)
●中国への卑屈な姿勢、保守派も認める
上記のトランプ政権への姿勢を、保守派は信じようとしないのではないか?と思っていました。ところが、保守派の論客である石平(せきへい)さんが、
なぜ米国務長官は、同盟国でもない中国に「平身低頭」なのか? まぐまぐニュース! / 2017年4月4日 16時40分という記事で、同様の見方をしていまいた。
まず、石平さんは、ティラーソン国務長官の発言を引用しています。トランプ大統領が否定した!と日本の保守派が小躍りして喜んだはずの「一つの中国」政策についても、ティラーソン国務長官は明確に肯定していたことを指摘。
「米国は一つの中国政策を堅持し、中国と衝突せず、対抗せず、相互に尊重して両国関係がさらに発展することを願う」
また、これを何度も強調していたという指摘も先の記事と同じ。"中国側との一連の会談においてティラーソン氏は、「衝突せず、対抗せず、互いに尊重」とのキャッチフレーズを盛んに持ち出して中国との友好関係構築の意欲を示した"と、書かれていました。
そして、「トランプ政権は誕生する前後から示した中国への厳しい対抗姿勢とは打って変わったもの」「トランプ政権の対中姿勢は劇的に転換したと言わざるを得ない」と認めていました。
さらに、オバマ政権の方が厳しかったというところまでいっしょ。石平さんはどうか知りませんが、保守派は「オバマは中国に対して弱腰だ」とさんざん叩いていたんですが…。
いわゆる「衝突せず、対抗せず、互いに尊重」の表現はもともと、以前のオバマ政権時代において、中国の習近平国家主席がオバマ大統領に対して持ちかけたものである。当時、オバマ大統領はそれに対して否定も肯定もせずにして単に聞き流したが、今、トランプ政権の国務長官は逆に中国側に対してそれを「提案」したとは、中国に対する態度の軟化というよりも、中国への迎合とも捉えるような卑屈な姿勢というしかない。
この姿勢は、アメリカでも疑問視されているようで、ワシントンポストの「一部の批評家はティラーソンは過度に頭を下げたと見る」という記述があるそうです。そして、石平さんは、「トランプ政権は完全に、北京に頭を下げてきた」としていました。トランプ政権が中国に対して軟弱な姿勢であることを、完全に認めていています。
●北朝鮮の暴走は中国の陰謀だった!
しかし、最初の記事と大きく異なった部分もありました。北朝鮮問題です。石平さんは、アメリカが卑屈と思われるほど中国に平身低頭の姿勢を示したのは、北朝鮮への軍事攻撃をした際に中国に介入しないという協力を得るためというもの。なおかつ、こうした手段を選ばざるを得なかったのが、北朝鮮情勢がミサイル発射などによって、緊迫化してきたためだと見ています。
そして、北朝鮮の暴走が「外交上の大勝利」をもたらしたところを見ると、北朝鮮のこの一連の動きの背後に中国の暗影があるのではないか?としていました。
ということで、最後の最後で陰謀論になっていて、ズッコケました。ここらへんは、やっぱり保守派だなという感じです。(関連:
アパホテル元谷外志雄代表、今度はユダヤ陰謀論で炎上 カナダのホテルの室内誌が問題に)
●中国が貿易協議で勝利…米国内では「トランプ大統領は譲歩しすぎ」と批判
2018/05/27:
日本の政治家は北朝鮮の核実験を実は歓迎 河野外相もフェイク拡散では、米朝首脳会談を企画したティラーソン国務長官など外交の中心メンバーが更迭され、強硬派にガラリとメンバーチェンジしたという話を書きました。
なので、中国との関係も今後変わる可能性があるのですけど、とりあえず、もともとの投稿で書いていた中国に優しいトランプ政権というテーマと通じる
米中貿易戦争、中国が上手 トランプ氏の急所突く - WSJ( Greg Ip 2018 年 5 月 23 日 09:34)という記事がウォール・ストリート・ジャーナルから出ていました。中国に対するけんかでは、中国が勝利するようだと書いています。
この記事は登録が必要な記事でよくわからないので、似たような話がありそうな記事を検索。
トランプ大統領は中国に譲歩しすぎ、米国で批判の声―中国メディア|レコードチャイナ(2018年5月23日(水) 14時50分)が出てきました。
環球網によると、米中貿易協議によって米国と中国の貿易戦争は回避される見通しとなったことに各国が安堵(あんど)する中、「トランプ大統領は中国に譲歩しすぎだ」との批判が米国内で出ているとのこと。
米中貿易協議で中国は対米輸入の拡大や関税引き下げ、知的財産権保護などを決めた一方、米国は中国の通信機器大手・中興通訊(ZTE)に対する制裁を緩和することで大筋合意に達しています。これについて、米国内では保守派を中心に「譲歩がすぎる」「これでは協議は中国の勝利だ」と批判が高まりつつあると指摘。
米VOXニュースは、「合意では中国が農産物など米国製品の輸入を拡大し、知的財産権保護に努めるとされているが、どれも具体性を欠いている」と指摘。「トランプ政権は協議前には2000億ドル(約22兆円)の赤字を削減させるとしていたのに、そうした点にも触れていない」と伝えているそうです。
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