よく言われるように、パンダは中国の外交の手段となっており、中国政府としては「一石三鳥」だという指摘もあります。また、パンダを中国から借りるには莫大なお金がかかりますし、貸与なので赤ちゃんが誕生しても日本のものとはなりません。なぜ日本はそんなことに協力しているの?と不思議になる話です。
冒頭に追記
●反中国機運が高まるアメリカ…でも、動物園のパンダはかわいい 【NEW】
●反中国機運が高まるアメリカ…でも、動物園のパンダはかわいい
2022/06/11追記:以前もひとつ紹介したパンダかわいい動画。なぜパンダ外交に協力するの?と言いつつ、私でもかわいいと感じてしまう動画を見つけてしまいます。今回は、現在右派・リベラル問わず、反中国機運が高まっているアメリカの動物園のパンダの動画です。
ネットの性質上、動画が消える可能性があるため、いつもなら動画内容の説明もしておくのですが、これは上記のツイート内容で大体わかりますね。本当に坂道を上手に滑っています。不思議なほどきれいにすべりますね。グルングルンもしているんですが、冷たくないんでしょうか。パンダがこんなに雪好きだとは思いませんでしたわ。
●なぜそんな変なことに?日本で生まれたパンダも中国の所有
2017/6/23:興味ないために、上野動物園のジャイアントパンダに赤ちゃんが誕生というニュースも流して読んでいました。が、実は、日本生まれの赤ちゃんの所有権は日本にはない…という話を読んで興味を持ちました。そもそも"日本が所有権を持っているパンダは1頭も存在しない"ためだそうです。
中国はかつて各国にパンダを贈る「パンダ外交」を展開していました。このときは日本などパンダをもらう側には、たぶんお金がかかっていなかったのだと思います。しかし、1982年に「絶滅の危機」などを理由に贈与をやめ、「共同研究」などを名目に貸与する形を取るようになりました。
年間1億円!中国、狡猾な“パンダ外交” 赤ちゃん誕生も日本所有権なし、石平氏「一石三鳥の存在」 夕刊フジ / 2017年6月15日 17時12分によると、現在のリーリーとシンシンももちろん有料でレンタルしています。"協定に基づき、都は年間95万ドル(約1億円)を中国側に支払ってい"るとのこと。毎年1億円だとされていました。
●日本はなぜ中国の外交に協力するのか?パンダ外交に協力してきた政治家
パンダを贈る「パンダ外交」は終わったものの、現代でもこれが外交の道具として使われているというのが、一般的な見方です。保守派・右派の石平さんは、「中国にとってパンダは一石三鳥の存在となっている」と指摘。「目的の1つは、相手国に友好姿勢を示すため。もう1つは、かわいくて温厚なパンダのイメージを利用して、中国共産党の凶暴な本性を払拭することにある。金もうけにも利用できる」と説明していました。
石平さんは、「将来、日本で生まれて、日本で育ったパンダについては『日本のパンダ』にするよう、中国と交渉した方がいい」とも主張。ただ、国でも地方でもほとんどの期間トップに立ってい右派が、そういった交渉するかはわかりません。夕刊フジは、以下のような話を書いていましたが、ここでは重要な情報が抜け落ちています。
"2008年5月に来日した中国の胡錦濤国家主席(当時)が、パンダのつがいの貸与を表明した際には、都に「1億円のレンタル料は高い。税金の使い道としていかがなものか」などと、反対意見が多数寄せられた。石原慎太郎都知事(同)も「友好友好というけれど、友情の証しで金を取るというのはどんなものか」と述べた"
上記だけ見ると、まるで右派である石原さんがパンダ外交を固辞したように見えるますし、実際当時ネトウヨは拍手喝采していました。しかし、じゃあ、なぜ今パンダがいるの?という話になります。実際には、石原さんは上記の発言の後に手のひらを返してパンダを受け入れたのです(リーリーとシンシンともに2011年に来園)。石原さんが尖閣問題でも完敗しているのを見てわかるように、右派は口ばっかりで何もできないんですよ。
●金銭的には日本も経済効果でプラスに?
一方、ジャイアントパンダの赤ちゃん誕生に関しては、"都の経済効果が、年間約267億円に上るとの試算も出ている"とのことです。このように本当に経済効果の方がレンタル費用その他を上回るとするならば、私は支持できます。ビジネスとしては正しい決定だと言えるでしょう。
ただし、経済効果の試算というのはかなりいい加減なことが多く、この数字をそのまま信じることはできません。これは、
経済効果の嘘 新たな付加価値ではなく共食いや・需要の先食いを無視した金額?でやった話。
ロンドン五輪は経済効果1.5兆円だったのに東京は150兆円ってあり得るの?などで書いたように、東京五輪なんかは特にひどいものでした。
というわけで、パンダの経済効果はかなり怪しい話。とはいえ、本当に経済効果が大きいなら支持できるというのが私の考えです。中国嫌いの右派はそれでも納得行かないのでしょうけど、実際、その中国にこれまでまんまと利用されてきたのは右派の政治家たちなわけですからね。現実逃避せずにそれを直視してほしいと思います。
●パンダかわいい!思わず騙されてしまうかわいいパンダ動画
2017/08/29:政治利用されている動物とわかっていても、そうは言ってもパンダはかわいいなぁと動画がありました。というか、順番としては逆で、かわいいからこそ政治利用されているんでしょうけどね。飼育員さんにかまってほしくてたまらない子供パンダの動画です。
Panda baby runs out a way to cling to nanny | iPanda
動画が削除されたときのため、多少言葉でも説明。子供パンダは飼育員さんを追いかけて足にしがみついたり、掃除道具にじゃれついたりとかまって!攻撃。引き離しても引き離してもくっついてきます。掃除になりません…といった内容です。ついでに別の動画も検索。以下は飼育員さんじゃなくて、兄弟にかまって!攻撃。おかげで眠れません。
Panda Cubs - "When Your Brother Doesn't Let You Nap"
最後は大人のパンダ。更新時期と合う話で、誕生日プレゼントにアイスケーキをもらってご機嫌というものでした。
Panda Yang Yang's 17th Birthday
そういや、私は動物好きで、わりとなんの動物でもかわいいと思ってしまう人なのに、これまでなぜかあまりパンダをかわいいと思っていなかったんでした。でも、最初の赤ちゃんパンダ動画のせいで、パンダのかわいさを知り、目覚めちゃったかもしれません。
●パンダの経済効果は大リーグの大谷翔平フィーバーよりすごい?
2021/07/11:サッカー選手で双子の大谷っていたけど名前なんだったっけ?と「大谷 双子」で検索すると、なぜか<「双子パンダ」経済効果308億円 “大谷超え”の上野フィーバー?>(7/5(月) 17:27配信)という記事がヒットしてなんじゃこれ?と思いました。最近右派記事が出てきたフジサンケイグループ・フジテレビFNNオンライの記事です。(ちなみに双子サッカー選手は、大谷圭志と大谷昌司でした)
<上野の街を活気づけている双子のパンダ。
その経済効果は、308億円という試算が発表された。
これは、2017年に姉のシャンシャンが生まれた時の267億円や、大リーグで大活躍中の大谷翔平選手の240億円を上回るとされる経済効果。
その理由について、今回、試算を発表し、自身も大のパンダ好きだという関西大学の宮本名誉教授は、「2頭の方が見に行く人が増える。お披露目が約半年後、ワクチン接種拡大で来場者が増加するのでは」と話した>
双子は「半年後に一般公開」であり、その頃には新型コロナウイルス問題が収まっている想定なのか、「自粛生活の反動で、来園者が増えると予想している」とのこと。また、双子ではなく、1頭だった場合、308億円ではなく250億円程度だという話もありました。これですら大谷翔平選手の240億円を上回ります。前述の通り、経済効果の試算はいい加減で信頼ならないと思いますけど…。
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