藤井聡太さんやAIの話をまとめ。<藤井四段がすごすぎて、解説者が解説できない事態に…>、<プロも参加の詰将棋解答選手権、小学生時代から4連覇>などをまとめています。
2023/10/07:
一部見直し
●藤井聡太四段の強さ 詰め将棋日本一の終盤力
2017/6/28:藤井聡太四段の話は、
将棋ソフトボンクラーズの伊藤英紀に煽られた藤井聡太が連勝記録更新 将棋棋士は「AIに奪われる職業」なのか?にも追記していましたが、別のものでも一つ。
藤井四段の強さに関しては、よく「終盤力」というのが言われていました。"プロも多数参加する詰め将棋の全国大会で藤井四段は小学6年時から3連覇"。"難解な詰め将棋を驚異的なスピードで解く“怪物少年”が愛知県にいるという噂は、何年も前から羽生善治棋聖らトッププロの間でも広まっていた"そうです。
(
【藤井聡太四段28連勝】AI時代の申し子 21世紀生まれの初の棋士 詰め将棋も怪物 産経ニュース / 2017年6月21日 21時47分より)
●藤井聡太四段の強さに、将棋AIの分析と影響
「終盤力」自体は以前から言われていたものの、記事で興味を感じたのがAIに関する話が出ていたこと。
過去には、アルファ碁の打ち方に関して、コンピュータは人間と違うから参考にならないと主張している人もいました。ただ、
アルファ碁の自己対戦は悪手だらけで囲碁界騒然 解説も呆然…アルファ碁の凡ミスは本当に「ミス」なのか?で書いているように、研究することで人間も強くなれる可能性があるのではないかと私は思っていました。
記事によると、"藤井四段は奨励会三段のときから、気になる棋譜をAIで分析し、正確な形勢判断や最善手を探るなどして"、実際に"対局に生かしている"そうです。
そして、これは得意の終盤力ではなく、序盤力の強化に繋がっているとの見方。"多くの棋士が指摘する最近の藤井四段の特徴"が、「仕掛けの早さ」。"従来の定跡にとらわれず"、最初から守らずに攻めるというのが特異であるとのこと。実はこれがAIの特徴でもあるのです。
最近の将棋事情に詳しい同志社大学講師、村上政俊さんは以下のように解説していました。
「AIの大きな特徴の一つは、王将の囲いは最小限にとどめ、序盤から機先を制して攻め切るというもの。人間と違い、王将を取られるという恐怖心のないAIならではの冷徹な戦法」
●対戦相手や師匠もAIの影響を指摘
村上さんは、「生まれながらのデジタルネーティブ世代で、将棋とAIの組み合わせが当たり前の世代として育った藤井四段だからこそ、一番巧みにAIを自分の将棋に生かしている」と指摘。
このAIを活かしているという見方は的外れではないようで、13連勝目で敗れた若手棋士、千田翔太六段(23)も「藤井四段の指し手にはかなりの程度、AIの影響がみられる」と話していました。
何よりも師匠の杉本昌隆七段(48)が、「もともと、序盤・中盤は弱点だったが、(AIを活用して)こんなに早く弱点を修正して強くなるとは思わなかった」としていました。マジでAIの影響があるようです。
●AIを利用し始めたのは最近で先輩のススメ
また、別記事によると、AIを利用し始めたきっかけは、先輩棋士の勧めだったとのこと。「AI時代の申し子」という言われ方をしているものの、AIと出逢ったのは時期的にもかなり最近のようです。
藤井四段が将棋ソフトを使い始めたのは、昨年5月。コンピューター将棋に詳しい千田翔太六段(23)に勧められ…だそうです。
具体的には、"自分の対局をソフトに検討させ、形勢判断に役立てる"といった使い方。"自分の点数を大幅に下げる手を指していることに気づくこともあった"そうです。
●藤井四段でも将棋AIには敵わない
なお、藤井四段は「最近のソフトに勝つのは難しい」と言っていました。囲碁AIは日本製のレベルが低く、海外勢とは相手になりません。将棋AIの場合はたぶん海外勢がなくてかなりレベルが低いんじゃないかと思うのですが、それでも勝てないようです。
でも、人間よりはるかに強いAIができたとしてもゲームは盛り上がるんだよ…というのが、
将棋ソフトボンクラーズの伊藤英紀に煽られた藤井聡太が連勝記録更新 将棋棋士は「AIに奪われる職業」なのか?で書いた話です。藤井四段ブーム自体がそういったことを証明している感じでもあります。
●藤井四段がすごすぎて、解説者が解説できない事態に…
2017/07/13:
アルファ碁の自己対戦は悪手だらけで囲碁界騒然 解説も呆然…アルファ碁の凡ミスは本当に「ミス」なのか?と似た感じで、藤井聡太さんの対局で解説者が解説できないという状態になったそうです。以下、
将棋・藤井聡太四段が劣勢から「気が付けば勝ってた」対局に解説者がついていけず「マジか…」と語彙力をなくす - Togetterまとめからおもしろかったツイートを。
はてなブックマークでは、“プロ入りに時間がかかったとはいえ都成も相当下馬評では強いという補足は書かなければいけないと思った。”(eggheadoscar 2017/07/12)という補足。“某所より「都成 今期5勝3敗/3敗の内訳 藤井聡太 藤井聡太 藤井聡太」ほんと都成四段も強いのよ。相手が悪いとしか言いようがない”(t-tanaka 2017/07/12)という情報もありました。
ただし、こちらでは、“普段中継みてないんだと思う。面白解説は結構あるんだよ。”(the48 2017/07/12)という冷静なコメントも。以下のような指摘もありました。
“ニコ生で見たけど解説はニコ生が適切。Abemaは盛り過ぎ。藤井くんは細い攻めをソフト並に繋げてしまうから、わけわからないし面白いけれど、あまりにも盛りすぎると、そのうち亀田兄弟みたいに捉えられそうで心配”(pigumii 2017/07/12)
囲碁AIのようにプロですら意味不明!となるとおもしろいのですが、エンターテイメントがかなり入った解説だったのかもしれません。
●プロも参加の詰将棋解答選手権、小学生時代から4連覇
2018/03/26追記:詰将棋の方での追記。
藤井六段、詰将棋で初の4連覇 類いまれなる読みの速さ:朝日新聞デジタル(村瀬信也 2018年3月25日15時59分)というニュースがありました。
詰将棋を解く正確さと速さを競う第15回詰将棋解答選手権(同選手権実行委員会主催、朝日新聞社など後援)のチャンピオン戦。谷川浩司九段や広瀬章人八段らトップ棋士のほか、将棋ファンなど105人が出場したそうです。
藤井六段は、名古屋市内の会場で出場。第1ラウンドの5問を参加者でただ1人、全問正解。制限時間90分のうち、55分しか使わなかったそうです。速さも関係するため、たぶんこの時間ってのも大事なんでしょうね。
第2ラウンドの5問も全問正解でしたが、これは時間を使い切りました。
はてなブックマークでは、スピードを気にしなくても全問正解だけで優勝が可能だと見たためという解説がありました。
ramyana 第二ラウンドは制限時間 90 分間のところ参加者中最短の 51 分で解いたものの、見直しに 39 分使って全問正解で優勝。第一ラウンドの結果から、途中退席する必要はないと踏んでいたからの行動。勝負師だ。
藤井六段は、プロ入り前の小学6年の時に史上最年少で初優勝を成し遂げ、昨年まで3連覇していました。冒頭の「難解な詰め将棋を驚異的なスピードで解く“怪物少年”が愛知県にいるという噂」ってのは、たぶんこの大会のせいなんでしょうね。はてなブックマークによると、以下のような状態だそうな。
ashrae 第12回優勝 藤井二段 / 第13回優勝 藤井三段 / 第14回優勝 藤井四段 / 第15回優勝 藤井六段
藤井二段から1つずつ段数が増えてきたのに、四段の次は五段を飛ばして藤井六段。藤井五段だけ優勝できなかったというのは、驚異のスピード出世のためでした。どの部分を切り取ってももすごすぎますね。
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